メキシコ先住民族の超絶キュートな町 「サン・クリストバル・デ・ラス・カサス」

メキシコ先住民族の超絶キュートな町 「サン・クリストバル・デ・ラス・カサス」

更新日:2016/02/14 17:25

ジュマペル ヤマモトのプロフィール写真 ジュマペル ヤマモト
メキシコは南部に行くほど先住民族の比率が高く、発展途上の素朴さを残しています。その中でも一際魅力的なのが、サン・クリストバル・デ・ラス・カサスという山あいの町です。
土着の独特な宗教観を持つこの町は、キュートな装飾の教会、周辺に点在する村ごとに異なる鮮やかな民族衣装など、メキシコらしい美しい色彩に溢れています。

超絶キュートなサン・クリストバル・デ・ラス・カサスをご紹介します。

民族衣装が映える山あいの町

民族衣装が映える山あいの町

写真:ジュマペル ヤマモト

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サン・クリストバル・デ・ラス・カサス(長過ぎますね。なので以下「サンクリ」)は、グアテマラと国境を接する最南端のチアパス州にあります。

かつては、非常に交通の便が悪い町でした。しかし今では、州都トゥストラ・グティエレス空港へは、メキシコ・シティなどから毎日数便運行されています。
また、空港からサンクリ市内までは、数時間かかっていたつづら折の旧道に並んで、とても快適な新道が整備され、約1時間でアクセスできるようになったので、「よし、いっちょ行ってみるか」と思える旅行先になりました。

町の中心部は碁盤の目状に区画されいて、初めて訪れてもとても分かりやすいです。建物は、これぞメキシコ!というような極彩色に塗られ、赤と緑のメヒコカラーの旗で飾り付けられているなど、「メキシコに来たぜ」とテンションが上がります。

町なかには、早速、民族衣装を着た先住民の方を見かけることができます。ハッとするようなデザインや色使いは、郊外に点在する村ごとに驚くほど個性豊かに異なっています。男性の祭祀用の民族衣装も、とても美しいものなのですが、残念ながら日常的に身に付けることは少ないようで、滞在中に目にすることはほとんどありません。一方、女性の場合は、普段着の民族衣装でも美しく、浅黒い肌にビビッドに映え、目を惹かれてしまいます。

欧米とは違う個性的な教会巡りを楽しもう

欧米とは違う個性的な教会巡りを楽しもう

写真:ジュマペル ヤマモト

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町の中心ソカロ(広場)には、この町のシンボルであるカテドラルがあります。パステルイエロー色の特徴ある建物には、敬虔なキリスト教徒がひっきりなしに出入りしています。また、カテドラルが夕日を浴びる時間になると、ソカロは家族連れやカップルの憩いの場として平和なひとときが流れます。

この町には他にも、白と水色の色使いがかわいらしいサンタ・ルシア教会や、長い石段を登った眺めの良い高台のてっぺんにあるサン・クリストバル教会など、欧米の"正統的な"教会とはかなり雰囲気の違った個性的な教会が多数あるので、教会巡りも楽しいですよ。

郊外の村 サンファン・チャムラ

郊外の村 サンファン・チャムラ

写真:ジュマペル ヤマモト

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サンクリを中心とした10km圏内には、先住民族の魅力的な小さな村が点在していて、旅行会社が日帰りツアーを催行しています。サンクリを訪れる目的の大半は、これら郊外の村にありますので見逃すべからずです。

これらの村々では、今でも土着の宗教とキリスト教が混ざり合った独特の宗教観が深く根付いていて、冠婚葬祭や医療など、日常生活にも大きく影響しています。

比較的大きな村、サンファン・チャムラのソカロには、こじんまりとした白い教会があります。入口は、青や緑で鮮やかに彩られていて、ふざけているのか?とさえ思えるほどですが、とんでもありません。彼らの信仰心は圧倒されるほど真剣です。日本でのイベント的な初詣などとは本気度の次元が違うのです。

教会内部は真っ暗で、松の木を焚いているため、松やにの匂いで燻されんばかりです。その中で住民たちが、生きた鶏やペットボトルに入ったナゾの黒い液体などを供え、何やら熱心に唱えながらひれ伏してお祈りを捧げる姿は、とても呪術的であるとともに畏敬の念を抱かずにはいられません。

光と色彩溢れる外の世界とは扉1枚をはさんで別の空間、異世界に迷い込んでしまったような感覚に陥ります。

最強みやげ「サンクリぬいぐるみ」

最強みやげ「サンクリぬいぐるみ」

写真:ジュマペル ヤマモト

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サンクリの街に戻り、ソカロから北へ5ブロックほど歩くとサントドミンゴ教会があります。バロック様式の壁面装飾は、とても見ごたえがあります。

教会の前庭には、先住民のお母さん達が露天を出して、手作りの民芸品を売っています。民族衣装の布地で作ったテーブルランナーや、陶器で作った素朴極まりない動物の置物なども魅力的ではありますが、「お土産力」という言葉があるならば、「サンクリぬいぐるみ」が最強であることに疑いの余地はないでしょう。

見よ!このメキシコ人にしかできない色使いを!そして、くすりと笑ってしまう抜群のデフォルメ力。子供が描いた絵のような自由なスピリットが伝わってきて、見ていると本当に楽しいんです!
さらには一針入魂とも言うべき、意外なほどしっかりとした縫製。値段も手頃で軽いので、あれもこれもとつい買い過ぎてしまいます。作り手によってデザインやセンスは全然違いますので、よく見比べてから買いましょう。値引き交渉もお忘れなく!

安くてウマい本場のタコス

安くてウマい本場のタコス

写真:ジュマペル ヤマモト

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散歩に疲れたら、やっぱり名物タコスで軽食としましょう。豚・牛・鶏・モツ・チーズ入り・・・など多くの種類があります。テーブルの上のサルサ(トマト・タマネギ・パクチーなどを細かくみじん切りにしたソース)をかけ、ライムを搾っていただきます。一口サイズなので、いくらでも食べられそうです。タコスの具自体は辛くありませんが、サルサの中には激辛のものもあるので、気をつけてください。

まとめ

メキシコ南部の山あいには、ひっそりとこんなにもキュートで魅力的な町があります。道のりは少し遠いですが、その分、過度に観光地化されていない、他の都市にはない素朴なメキシコの風景と出会えると思います。長い休みがとれたら、是非サン・クリストバル・デ・ラス・カサスを訪れてみてはいかがでしょうか。忘れられない時間を過ごせるはずです。

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