洋館と桜のコラボ!どこからみても絵になる京都府庁「観桜祭」

洋館と桜のコラボ!どこからみても絵になる京都府庁「観桜祭」

更新日:2016/02/26 16:05

古都の U助のプロフィール写真 古都の U助 ブロガー
明治37年竣工の京都府庁舎・旧本館は、創建時の姿をとどめる現役の官公庁建築としては最古のもので、国の重要文化財に指定されているルネサンス様式の建築です。
建築も大変見ごたえがありますが、中庭にとても立派な桜の木があり、例年桜の咲く時期に京都府庁「観桜祭」として一般公開されます。
洋館と桜のコラボレーション風景はどこから見ても美しく必見です!

京都府庁舎・旧本館の桜

京都府庁舎・旧本館の桜

写真:古都の U助

地図を見る

京都府庁舎・旧本館の中庭は京都・平安神宮神苑や円山公園など多くの名庭を手がけた植治こと7代目小川治兵衛による作庭で、6本の立派な桜があり毎年美しく咲き誇ります。

中央にありひと際目を引かれるのは、京都・東山の円山公園の初代「祇園しだれ桜」の孫にあたる「祇園しだれ桜」です。また、幕末に京都守護職の任についた松平容保にちなみ名付けられた「容保桜」(かたもりざくら)と、大島桜(2本)は白っぽい花を咲かせます。(写真右側)

一重紅枝垂れ桜、八重紅枝垂れ桜は濃いピンク色の桜。また新しい桜として「八重桜 はるか」が平成27年2月に植えられています。福島県から贈られた八重桜で、NHK大河ドラマ『八重の桜』に主演した綾瀬はるかさんが命名したもの。今はまだ若木ですが、これからが楽しみです。

窓越しに見るとまた美しい

窓越しに見るとまた美しい

写真:古都の U助

地図を見る

どこから見ても美しい京都府庁の桜ですが、押さえて頂きたいおススメの鑑賞ポイントとしては、館内窓ガラス越しに見る光景です。京都府庁・旧本館は建物が口の字型に配されその中央が中庭となっています。そのため建物の内外からそれぞれ東西南北、各方角から桜と洋館のコラボレーションを眺める事ができます。

古い時代に作成された不均一な厚みの窓ガラス越しに桜を見ると、薄紅色の花びらが揺らいで見え、また窓枠も額縁のようで素敵です。

細部まで凝った中央階段

細部まで凝った中央階段

写真:古都の U助

地図を見る

京都府庁舎・旧本館の設計者は、「意匠の松室」といわれた松室重光で、彼が手がけた建築は内観、外観とも細部まで凝った装飾が施されているのが特徴です。京都府庁・旧本館も例外ではなく、正面の入口内側の中央階段は京都白川の花崗岩を用い、手摺など細部にまで草花の装飾を施した大理石が使用されています。

京都府庁・旧本館では、この階段や旧知事室、旧議場などアカンサスという植物の意匠が多く見られます。アカンサスはギリシャの国花でもあり、古くから特にギリシャの建築様式では装飾のモチーフにされてきています。その花言葉は、美術、建築、技巧、離れない結び目、などです。

また、この階段踊り場には中庭に向けて北面は一面大きなガラス窓が何枚も取り付けられ、吹き抜けの空間は贅沢に光を取り込むようになっていて、ここから見る桜も必見です。

曲線を多用した「旧議場」

曲線を多用した「旧議場」

写真:古都の U助

地図を見る

「旧議場」は、明治38年から昭和44年まで実際に京都府議会が開催されてきた場所で、竣工110周年(平成26年12月)を迎えるにあたり、明治期当初の姿へと修復整備が行われ、平成28年3月に整備が完成します。旧議場は天井までの高さが約8,8メートルあり、美しいアーチや窓が並ぶ様も圧巻で、美しいシャンデリアも吊り下げられています。
そしてこの議場の各アーチを支える要石にもアルカンサスや貝のモチーフが施されているなど、細部まで見逃せないポイントが多くあります。

また、議長席は当初の物が修復され、議員席は京都産のヒノキを用いて新調されています。最前列の議員席の机は、薄い緑色の布を外すと天板のガラスから引出しの中に展示した物が見える仕組みとなっていて、今後は展示会等いろんな使い方ができる様に工夫されています。

京都府庁・旧議場は、観桜祭期間中及びそれ以降の一般公開日に見学できます。

開催について

2016年の京都府庁旧本館「観桜祭」の開催は3月25日〜4月4日の予定です。
(詳しくは京都府HP等で確認下さい)

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/04/04 訪問

条件を指定して検索

- PR -

新幹線特集
この記事に関するお問い合わせ

- 広告 -