写真:古都の U助
地図を見る地蔵川は居醒の清水などから湧き出る清水によってできた川で、夏になると大変珍しい水中花「梅花藻(バイカモ)」が咲くことで有名です。その水温は年間を通じて14度程度と安定しており、貴重な淡水魚である「ハリヨ」も生息しています。
川幅は約3m、水深は50cmほどの小川で、河岸には「かわと」と呼ばれる水を汲んだり、野菜を洗ったりできるように水際まで下りることができる石組みが設けられています。
「かわと」では夏になるとスイカや飲み物が冷やされ、昭和30年代に水道が完備されるまでは地蔵川の水は日々の飲用水としても利用されていたそうです。地域の人々はこの水の流れを汚さないよう、今も大切にしています。
地蔵川には、写真の醒井大橋はじめ中小数多くの橋が架かるのも特徴です。どの橋もそれぞれに「味」があり、絵になる橋ばかりです。
写真:古都の U助
地図を見る旧醒井郵便局舎は、大正4年に建てられた物で、米国出身のウィリアム・メレル・ヴォーリズがその設計に携わっていたことで知られています。
一見コンクリート造りのように見えますが、モルタルを使用した木造2階建ての擬洋風建築です。
昭和9年に大幅な改修が施され、現在の間取りに近い形になったとされています。
昭和48年まで郵便局として使用され、現在は国の登録有形文化財に指定、江戸時代から現存する旧醒井宿問屋場とともに醒井宿資料館として利用されています。
写真:古都の U助
地図を見る旧醒井宿問屋場は江戸時代前期1700年代の建築で、問屋場(といやば)というのは江戸時代に街道の宿場を旅するする大名や役人等に人足や馬の提供、荷物の積替えの引継ぎ業務を行なっていたところで、今で言う運送業、配送業務などをこなしていたところです。
完全な形で現存するものは全国的にも珍しいとされ、醒井の問屋場は現在は資料館として利用されるほか、コンサートなどのイベントにも用いられています。
目の前はすぐに地蔵川の流れがあり、春は花こそ咲いていませんが、梅花藻の緑の葉が水に揺れ、桜の花びらが流れていく光景なども美しいです。
料金;旧醒井郵便局舎、旧醒井宿問屋場の2ヶ所で大人200円
営業時間(2館共通):午前9時〜午後16時30分
定休日(2館共通):毎週月曜日(祝日の場合は翌日)年末年始
写真:古都の U助
地図を見る加茂神社の境内のすぐ隣にある居醒の清水は、古事記や日本書紀にも登場する湧き水で、平成20年に環境省の「平成の名水百選」に選ばれています。
ヤマトタケルノミコトが伊吹山の神と戦う際、尾張の国のミヤズヒメのもとに草薙の剣を預けたまま、山の神を素手で討ち取ろうと出陣しますが、山の神の毒気に当たり山を降りてきて、居醒の清水で高熱を醒ました、と古事記や日本書紀に書かれています。
湧水池の中にはヤマトタケルノミコトが休憩したと伝わる腰掛石や馬の鞍を掛けたとされる鞍懸石などがあり、池のほとりにはヤマトタケルノミコト像もあります。また、鳥居から奥へ続く橋は「願い橋」と呼ばれ、願い事を唱えながら歩くと願いが叶うといわれています。
居醒の清水以外にも旧宿場内西部には十王水、西行水といった湧水地があります。
写真:古都の U助
地図を見る居醒の清水のすぐ東側には加茂神社の石段があり、登って行くと旧宿場町をきれいに見渡すことができます。
賀茂神社は旧宿場のほぼ東端に当たる為、東西約300メートルほどの間に古い建物が残る光景をほぼ一望にすることができ、川沿いに桜並木が続く春の宿場の光景はとても美しく必見です。
天保14年(1843)当時の記録では、醒ヶ井宿は家数138軒、人口539人で本陣一軒、脇本陣1軒、旅篭11軒で中山道では比較的小さな規模の宿場でした。
ちなみにこの賀茂神社、名神高速道路の真横(土地の高低差があるため実際には真下)にあり、場所は高速道路が設置されるに当たり、本来の場所から少し移動しているそうです。
醒井宿は、JR東海道線・醒ヶ井駅から徒歩ですぐです。
(地名は醒井、駅名は醒ヶ井)
車の場合は北陸自動車道の米原IC(名神高速・米原JCTから北陸道へ分岐してすぐ)から国道21号線を東に走行して5分程です。
醒ヶ井駅前の国道21号線沿いに「醒井水の宿駅 」があり、建物内や敷地内にも水が湧き、名水製品などお土産も色々見ていただけます。(ちなみに地名は醒井、駅名は醒ヶ井の字を用います。)
旧宿場内にはご紹介した場所以外にも、了徳寺や地蔵堂、老舗の醤油店、醤油屋喜代治商店などの多くの古い建物があります。
将来的には国の重要伝統的建造物群保存地区を目指しているということでこれからも要注目のエリアです。
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(2024/10/14更新)
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