写真:Kaycom D
地図を見る東京大田区にある池上梅園は、丘の斜面を利用して造られた庭園です。2月から3月はその斜面に植えられた梅が見事に咲き誇り、この時期には休園日もなく多くの人が訪れます。
園内には約30種の梅(白梅150本、紅梅220本)がありますが、中でも園がおすすめするのが、緑萼枝垂(リョクガクシダレ)、思いのまま、藤牡丹枝垂(フジボタンシダレ)、座論(ザロン)、八重揚羽(ヤエアゲハ)なので、訪れた際は探してみてください。
梅が咲く斜面の上は見晴台になっており、休憩できる東屋やベンチ、斜面に突き出た展望台があるのでぜひ上ってみましょう。庭園を見渡せるだけでなく、周辺の街並みも一望することができます。
梅の他にも、ボタンやツツジなど50種類の樹木が植えられているため、梅の時期だけでなく一年を通じて花を楽しむことができます。10月下旬から11月初旬には、菊花展示会も開催。
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地図を見る庭園の奥の方に行くと、二棟の茶室(聴雨庵・清月庵)と和室が配され、和室の前には池が広がっています。池にはコイが泳ぎ、水面には周りの風景が映りこんでなんとも風流。茶室の周りも歩くことができ、梅エリアとは違った静かな和の雰囲気を感じることができます。
これらの純和風の建物は茶会や句会などで利用することも可能。利用にあたっては制限事項があるので、興味のある方は梅園事務局に問い合わせてみましょう。正門前に駐車場がありますが、梅の時期は混雑するのでバスや電車で訪れるのがおすすめです。
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地図を見る池上梅園を訪れたら、梅園から徒歩10分ほどの池上本門寺へも行ってみましょう。
池上本門寺は、1282年に日蓮聖人が身延山から常陸国に湯治へ向かう途中に立ち寄り入滅された霊場で、日蓮宗の大本山です。
境内には、日蓮聖人の「生身の御尊像」と呼ばれる御尊像が安置され、毎年10月11日から13日の三日間は日蓮聖人を偲ぶ「お会式法要」が執り行われます。この様子は「池上本門寺会式」として広重の浮世絵にも描かれているほど歴史と由緒ある行事。
また、歴史的な偉人にも所縁があり、幕末には、江戸総攻撃を仕掛けようとしていた西郷隆盛が本門寺に本陣を置き、その攻撃を回避させるための話し合いに勝海舟が訪れたと言われています。
※日蓮聖人や勝海舟などの所縁の場所については関連リンクに記載の「広重の浮世絵に描かれた景勝地!東京洗足池公園で歴代の偉人の史跡と伝説を巡る」もご覧ください。
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地図を見る池上本門寺には様々な文化財が残されています。
国指定の重要文化財には、五重塔、宝塔、木造日蓮聖人坐像、兄弟抄(日蓮聖人御真筆)があり、屋外の境内の他、霊宝殿などで見ることができます。
その中でも五重塔は、青空に聳えたつ姿がとても美しく一見の価値あり。この塔は関東に現存する幕末以前の4基のうちの最古の塔で、貴重な塔建築として文化財的価値が非常に高いものとなっています。
この他にも、東京都や大田区指定の有形文化財や著名人のお墓も多数あるので、富士山も見える広々とした境内をゆっくり巡ってみてください。
総門を入った先にある96段の石段「此経難持坂」の下からと上からの眺めもおすすめです。
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地図を見る散策の後は、池上名物の久寿餅を食べてみましょう。
久寿餅は小麦粉のデンプンを発酵させて作るもので、葛粉を使った葛餅とは少し違います。本門寺近くには老舗の久寿餅屋さんがいくつかありますが、ここでは本門寺から一番近い江戸時代創業の「池上池田屋」をご紹介。
お店の一角が喫茶部分になっていて、老舗ではありますがとても入りやすい雰囲気です。
白っぽい久寿餅にはたっぷりのきな粉がかけられ、その上にテーブルに置かれた黒ミツを好きなだけかけていただきます。ひんやりとしたモチモチの久寿餅に甘い黒ミツが絡まって、歩き回ったあとのおやつには最高。
久寿餅以外にも茶飯やおでんなどもあるので、小腹が空いたときにもおすすめです。
門前町の池上は訪問者が多いため道案内も要所要所にあり、初めて訪れる方でも観光しやすいエリアです。本門寺は桜の名所としても有名なので春に訪れるのもおすすめ。五重塔と桜との風景は見事です。本門寺周辺は坂が多いため歩きやすい靴でお出かけください。
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(2023/12/5更新)
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