隈VS伊東、新国立競技場デザイン対決再び?都内で観られる2者の建築

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隈VS伊東、新国立競技場デザイン対決再び?都内で観られる2者の建築

隈VS伊東、新国立競技場デザイン対決再び?都内で観られる2者の建築

更新日:2016/03/15 13:57

田中 佐代子のプロフィール写真 田中 佐代子

2020年東京五輪・パラリンピックのメイン会場となる、新国立競技場の国際コンペティションで争った、日本を代表する建築家、隈研吾氏と伊東豊雄氏。何かと話題になりメディアを賑わせましたが、取りあえず隈氏のデザインに軍配が上がりました。
ところで2人の建築ってどんなもの?と、思っている人も多いと思いますが、意外に身近にあったりします。
そんなお2人の、都内で見る事が出来る建築をご紹介しましょう。

東大にカフェを作っちゃった!隈研吾設計「廚 菓子 くろぎ」

東大にカフェを作っちゃった!隈研吾設計「廚 菓子 くろぎ」

写真:田中 佐代子

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東大キャンパスにカフェがあるのをご存知でしょうか?東大の本郷キャンパスの春日門を入った直ぐのダイワユビキタス学術研究館1階にある、2014年にオープンした「廚 菓子 くろぎ」。
予約が取れにくい事でも知られている、東京・湯島の割烹「くろぎ」の黒木純さんの和菓子と、東京・恵比寿の「猿田彦珈琲」代表の大塚朝之さんによるコーヒーのコラボレーションが楽しめる人気のカフェです。

そのカフェの建物のデザインを担当したのが、東京大学教授でもある隈研吾氏。
建物の壁面にうろこ状に杉板を張り巡らしたデザインは、一目見れば隈氏のものとわかる程、彼の代表的な作風。
通路の反対側には庭園があり、オープンエアスペースでは、庭園を眺めながら寛げるようにもなっていて、ここが大学のキャンパスとは思えない程、モダンで開放感のある空間にもなっています。

外観のテーマは、「コンピュータ技術と建築デザイン、そして自然との融合」。杉板の角度を少しづつ変え、すき間もアトランダムに開けた微妙なデザインは、コンピューター技術がそれを可能にしたとの事。

表参道にそびえ立つ!伊東豊雄氏設計「トッズ 表参道ブティック」

表参道にそびえ立つ!伊東豊雄氏設計「トッズ 表参道ブティック」

写真:田中 佐代子

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イタリアの皮革ブランド「トッズ」。ファッションにうるさい人なら誰もが知っている有名ブランドですが、その表参道にある旗艦店が、伊東豊雄氏のデザインです。普段目にしていても、知らなかったという人も多いかもしれませんね。

表参道のケヤキ並木からインスピレーションを受けた厚さ30pのコンクリートによる外装模様。樹形が上に伸びていくような力強さを感じるデザインが特徴。200枚のガラス面は全て異なった形で、その制作の難しさを物語っています。
多角形の窓からは、明るい日差しが差し込み、白とベージュ系で統一された店内は、品と質に拘るブランドに相応しい内装。

そして昼間はシャープでクールに見えるデザインも、夜になり照明が付くと、暖かさを感じさせ、更にケヤキ並木と一体化するかの様に見えます。

都内で一番スタイリッシュな神社!隈研吾氏設計「赤城神社」

都内で一番スタイリッシュな神社!隈研吾氏設計「赤城神社」

写真:田中 佐代子

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神楽坂にある、創建から700年以上経つ歴史ある神社「赤城神社」。恋愛成就・縁結び・安産など女性の願いを叶える、パワースポットとして知られています。

火事や戦災などで、何度も建て直された社殿でしたが、2010年「赤城神社再生プロジェクト」により、スタイリッシュな神社に生まれ変わりました。そのデザインを担当したのが隈氏。
実は彼は、ここ神楽坂に在住していて、赤城神社の氏子でもあります。

神社の敷地内には幼稚園が併設されていたものの、児童数が減った事から、その跡地にマンション(パークコート神楽阪)を建設。1階にはギャラリーやカフェなどを設け、そのデザインも同じく隈氏が担当。
和風モダンな社殿に対して、マンションはシャープかつ重厚な外観。そのコントラストもユニークで話題をよんでいます。

アーチが織りなすモダン空間*伊東豊雄氏設計「多摩美術大学・八王子図書館」

アーチが織りなすモダン空間*伊東豊雄氏設計「多摩美術大学・八王子図書館」

写真:田中 佐代子

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東京都八王子市の多摩美術大学八王子キャンパスにある図書館は、同学環境デザイン学科客員教授でもある、伊東氏の設計で、2007年4月に完成。
キャンパスの正門を入って左手に直ぐ見えてくる、緩く傾斜する一帯に建てられたアーチ構造の建物。コンクリートとガラスで出来た外観のデザインは、一見冷たいイメージがありますが、その美しいアーチが柔らかさ表現しています。

建物に入ると、1階の半分はメインエントランスを含む公共スペースで、中央付近に図書館への入口があり、利用者はそこでゲートを通って図書館の中に入る仕組みになっています。
そしてそこに広がる不思議な空間。不特定な大きさのアーチがカーブを描きながら連続し、床も外から繋がるように傾斜していて、奥に行く程天井高が低くなる、というデザイン。ちょっと洞窟にでもいる様な気分です。

2階の図書室も圧巻。1階と同じようにアーチの連続の中に、「R架」と呼ばれるアールを成した書棚。全ての窓際に、一直線に作りつけられた白木のテーブル。書棚の空間に置かれたモダンな椅子。キャンパスにこんな素敵な図書館があったら、さぞかし楽しい学生生活を送る事が出来るでしょうね。

図書エリアには、毎週土曜日のみ見学が可能。その際ゲートで身分証明書を提示します。そして、内部の写真撮影は禁止との事。

今すぐ住みたい!「東雲キャナルコートCODAN」

今すぐ住みたい!「東雲キャナルコートCODAN」

写真:田中 佐代子

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江東区東雲にある「東雲キャナルコートCODAN」は、都市再生機構(UR)による賃貸型集合住宅。6つの街区に分けられ、それぞれに名だたる建築家を迎えて設計されている事で話題を集めました。各部屋の間取りのバリエーションをはじめ、スタイリッシュな外観、洗練されたロビー空間など、それぞれの建築家の個性が出ていて、なかなか見応えがあります。

そしてここで、伊東氏と隈氏の競演を見る事が出来ます。
2街区を伊東氏が、3街区を隈氏が設計を担当。
3街区のデザインはパークコート神楽阪に少し似た、シャープな造りに対して、2街区の建物は、階のところどころに2層吹抜けの共用テラスがあり、日が暮れて灯りが付くと、均等に並んだオレンジの空間に温かみが感じられるでしょう。

多少のデザインの差はあっても、素材や色を同じにすることで、集合住宅らしい統一感を表現しているのも面白い。

おわりに

都内で見る事が出来る、お2人の作品はまだまだあります。

隈氏は、有名処では「根津美術館」や「サントリー美術館」、2013年にリニューアルされた「歌舞伎座」など。渋谷駅再開発の建築デザインにも携わることが決定しています。

伊東氏は、銀座の「ミキモトビル」や高円寺の 「座・高円寺」「東京ガス千住見学サイト・Ei-WALK」など。また個人宅のデザインも多く携わっておられます。

これからも続々と誕生するであろう、人気の建築家の作品。ちょっとしたアート鑑賞感覚で、巡ってみるのも面白いですね。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/01/10−2016/02/12 訪問

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