四方を山と海に囲まれ、なおかつ山が海岸線ぎりぎりにまで近づいている長崎では平地が極端に少なく、自然と山の斜面に建物が建てられるようになりました。そのため独特な景観を生み出しています。
長崎の坂はただの坂ばかりではありません。坂道好きにはもちろんそうでない人も、坂の風情の虜になること間違いなしです!!
「どんどん坂」はグラバー園や大浦天主堂などの長崎を代表する観光スポットが集まる南山手地区のはずれにあります。観光客が集まるエリアから15分ほど歩くので、ほとんど知られていない場所となっています。
この坂は明治初期の居留地時代に造られたもので、現在でも当時の姿をとどめる貴重な遺跡となっています。かつて大勢の外国貿易商人が歩いた石畳を今も同じように歩くことができるんです。
また坂の途中には明治時代に建てられた現役の洋館が数軒残っており、実際に今も一般の方が暮らしています。長崎の異国情緒を味わうにはぴったりの場所です!!生活道路が石畳で、一般市民が明治期の洋館で暮らしているという、普通の生活のなかに異国情緒を感じられる日本でもここだけの場所となっています。
坂の左右に作られた排水溝は、流れる水量を調節するために上部(U字)・中部(逆三角形)・下部(四角溝)とそれぞれ形が異なっています。急坂では降雨時に水があふれやすいため、このような工夫が居留地時代においてなされていたのです。
どんどん坂という名前も、雨が「どんどん」と音を立てて流れていくことから付けられました。もちろん他の土地にはないオンリーワンの名前の坂道です。
傾斜はきついですが、上まで歩くと長崎港も望むことができます。世界遺産の長崎造船所の施設も見えますよ!
続いて大浦天主堂の真横に位置する「祈念坂」。ここも観光客が訪れることはほとんどありません。その静けさを作家遠藤周作も気にいって度々訪れていたそうです。
坂を歩くと大浦天主堂の側面部分を見ることができます。ここではぜひ屋根に注目して見てください!西洋様式の教会でありながら日本風の瓦が使われており、この地ならではの建物となっていることがよく分かります。
教会の反対側には日本式の墓地があります。日本と西洋が混ざり合った不思議な空間がこの坂道では広がっています。
写真に写っているように、長崎の坂道は古い石畳であることも多いです。明治期にはここを多くの貿易商人や宣教師が歩いていたのです。時代のロマンを感じながらぜひ歩いてみてください。
またたくさんの猫が長崎には暮らしています。坂と猫のいる風景は、まさに長崎の日常を表しています。特にこの祈念坂は坂と猫が似合う日本一の場所と言えるでしょう。
今回は「坂の町長崎」のなかでも、特に穴場な坂を二か所紹介しました。どんどん坂・祈念坂のどちらも長崎らしさを存分に感じられる場所となっています。
ぜひ異国情緒を感じに、二つの坂を見に行ってみませんか?
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(2025/2/13更新)
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