写真:鮎川 キオラ
地図を見る春の訪れが華やいだ気分になるのは、可愛らしい春の花が次々と咲くからかもしれません。春を告げる花のひとつ「ミツマタ」の群生地として栃木県茂木町の焼森山を紹介します。
半球状の黄色い花を枝いっぱいに咲かせるミツマタは、ほんのり甘〜い香りとともに開花します。沢の音や小鳥のさえずりが聞こえる静かな木立の中にひっそりと咲くその雰囲気は、まるで妖精が舞い降りたような幻想的な森です。今年の春は、妖精に会いにでかけませんか?
写真:鮎川 キオラ
地図を見るミツマタは、和紙の原料となる中国原産の花木です。枝が三又に分かれるところからその名がついたと言われています。葉が芽吹く前に開花することから、木全体が色付いたように見えます。樹皮の繊維が丈夫なことから、紙幣の原料として使用されていました。
ここ焼森山のミツマタも、戦時中の紙不足から植えられました。その後の戦後復興の混乱で、村人にもすっかり忘れ去られていたそうです。平成に入り、茂木中学校建設の為に焼森山の木々を伐採したことを機に暗かった山に光が届き、ミツマタが一気に群生を広げていったそうです。
写真:鮎川 キオラ
地図を見る木々の谷間にひっそりと増えはじめ、群生地となったこの環境を守る地元の方々の保護活動が実り、その存在が知られるようになりました。遊歩道の整備が進められています。遊歩道は1周634mほどとなります。ミツマタが木立の斜面に位置していることから、上から群生地を見下ろす場所や下から見上げる場所、そして群生地の中を通り抜けるミツマタのトンネルなど楽しませてくれます。アップダウンがありますので、歩きやすい靴でお出かけください。
ミツマタは、高さ2mほどの低木となります。トンネルを通り抜ける時は、胸いっぱいに甘い香りを楽しむことができます。長いトンネルを抜けた先には、美しい音色が響く不思議な洞穴があります。マンガン鉱を掘り出した跡となります。水琴窟のような音色に耳を澄ませてみてください。
写真:鮎川 キオラ
地図を見るミツマタの開花は、その年の気象条件によって変わりますが、例年3月中旬から4月中旬頃となります。茂木町のミツマタ群生地は、関東にソメイヨシノが開花する少し前から見頃を向かえます。緑がかったつぼみが少しずつ白くなり、半球状に開いてくると内側の黄色が木全体を染め幻想的な雰囲気を作り出します。
あたり一面ミツマタの黄色に染まる山肌もキレイですが、開花前に訪れると白いつぼみの時期もいいものです。白い雪が降っているような風景に出会えます。
ミツマタの群生地のすぐ近くまでは、車で行くことも可能です。舗装されていない道や狭い道を通りますので、まずは地元野菜の直売所「いい里さかがわ館」へ訪れることをおすすめします。地元産そば粉を使用したそばや手作り弁当なども購入できますので、散策の拠点としてとっても便利です。「いい里さかがわ館」で群生地までのアクセス方法を確認してお出かけください。
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この記事を書いたナビゲーター
鮎川 キオラ
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(2025/1/19更新)
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