妖精の森へ 甘〜い香りで春を告げる栃木県茂木町ミツマタ群生地「焼森山」

妖精の森へ 甘〜い香りで春を告げる栃木県茂木町ミツマタ群生地「焼森山」

更新日:2016/02/18 13:52

鮎川 キオラのプロフィール写真 鮎川 キオラ 子どもの好奇心を育てる旅育ライター、ホテル朝食研究家
妖精が舞い降りる幻想的な森へ出かけませんか。豊かな自然をに囲まれた栃木県茂木町の焼森山には、春を告げる花「ミツマタ」の群生地があります。森に差し込む春の優しい光に包まれた花園は、まるで妖精の森。暖かくなる3月中旬頃から甘い香りとともに咲き誇る幻想的な森をご紹介します。

ようこそ妖精が舞い降りる森へ

ようこそ妖精が舞い降りる森へ

写真:鮎川 キオラ

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春の訪れが華やいだ気分になるのは、可愛らしい春の花が次々と咲くからかもしれません。春を告げる花のひとつ「ミツマタ」の群生地として栃木県茂木町の焼森山を紹介します。

半球状の黄色い花を枝いっぱいに咲かせるミツマタは、ほんのり甘〜い香りとともに開花します。沢の音や小鳥のさえずりが聞こえる静かな木立の中にひっそりと咲くその雰囲気は、まるで妖精が舞い降りたような幻想的な森です。今年の春は、妖精に会いにでかけませんか?

春を告げる妖精の正体「ミツマタ」とは

春を告げる妖精の正体「ミツマタ」とは

写真:鮎川 キオラ

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ミツマタは、和紙の原料となる中国原産の花木です。枝が三又に分かれるところからその名がついたと言われています。葉が芽吹く前に開花することから、木全体が色付いたように見えます。樹皮の繊維が丈夫なことから、紙幣の原料として使用されていました。

ここ焼森山のミツマタも、戦時中の紙不足から植えられました。その後の戦後復興の混乱で、村人にもすっかり忘れ去られていたそうです。平成に入り、茂木中学校建設の為に焼森山の木々を伐採したことを機に暗かった山に光が届き、ミツマタが一気に群生を広げていったそうです。

甘〜い香りに誘われてトンネルを抜けると。。。。。

甘〜い香りに誘われてトンネルを抜けると。。。。。

写真:鮎川 キオラ

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木々の谷間にひっそりと増えはじめ、群生地となったこの環境を守る地元の方々の保護活動が実り、その存在が知られるようになりました。遊歩道の整備が進められています。遊歩道は1周634mほどとなります。ミツマタが木立の斜面に位置していることから、上から群生地を見下ろす場所や下から見上げる場所、そして群生地の中を通り抜けるミツマタのトンネルなど楽しませてくれます。アップダウンがありますので、歩きやすい靴でお出かけください。

ミツマタは、高さ2mほどの低木となります。トンネルを通り抜ける時は、胸いっぱいに甘い香りを楽しむことができます。長いトンネルを抜けた先には、美しい音色が響く不思議な洞穴があります。マンガン鉱を掘り出した跡となります。水琴窟のような音色に耳を澄ませてみてください。

ベストシーズンはソメイヨシノが咲く頃!!開花前も幻想的

ベストシーズンはソメイヨシノが咲く頃!!開花前も幻想的

写真:鮎川 キオラ

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ミツマタの開花は、その年の気象条件によって変わりますが、例年3月中旬から4月中旬頃となります。茂木町のミツマタ群生地は、関東にソメイヨシノが開花する少し前から見頃を向かえます。緑がかったつぼみが少しずつ白くなり、半球状に開いてくると内側の黄色が木全体を染め幻想的な雰囲気を作り出します。

あたり一面ミツマタの黄色に染まる山肌もキレイですが、開花前に訪れると白いつぼみの時期もいいものです。白い雪が降っているような風景に出会えます。

ミツマタ散策の前に「いい里さかがわ館」で情報収集

ミツマタの群生地のすぐ近くまでは、車で行くことも可能です。舗装されていない道や狭い道を通りますので、まずは地元野菜の直売所「いい里さかがわ館」へ訪れることをおすすめします。地元産そば粉を使用したそばや手作り弁当なども購入できますので、散策の拠点としてとっても便利です。「いい里さかがわ館」で群生地までのアクセス方法を確認してお出かけください。

掲載内容は執筆時点のものです。

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