写真:Naoyuki 金井
地図を見る秩父神社の鳥居に続く番場通り周辺は、大正時代から昭和時代初期にかけて秩父銘仙(織物)で賑わっていました。近隣の織物工場が取引するための出張所が立ち並ぶ“買継ぎ通り”や“出張所通り”と呼ばれたレトロな佇まいの中に『泰山堂cafe』があります。
レトロな街秩父のなかでも、ひと際異彩を放つ建物は木造2階建ての二戸一棟の様式で、中央から左右対称になっている当時の特徴的な商業地区の佇まい。隣は「藤澤泰山堂」という老舗の印鑑屋で、同じ経営者なので店内で通り抜けができるのも興味深いところです。
正面の壁の下見板張りや壁の漆喰、ステンドグラスのガラス窓など、建築当初のものが随所に残る佇まいを見ただけで、人には教えたくない趣に満たされます。
写真:Naoyuki 金井
地図を見る店内に一歩踏み入れると、外観から想像するような鄙びた雰囲気はありません。極端に云えば、良い意味で期待を裏切られたような清潔感ある空間。ただし、古材とアンティークの家具、そしてレトロな照明とクールな小物をディスプレイした店内は、古い歴史を感じながら、まったりとした時間を過ごすには十分すぎるほどのレトロ空間なのです。
そのレトロで趣のある空間を満たすのはスタンダードジャズの音と珈琲や紅茶のフレーバーでしょうか。
場所柄ご常連の多いお店ですが、ふと立ち寄った旅人にもどこか懐かしく誰にでも優しく包んでくれる情緒がことのほかうれしいのです。
居心地の良い店内を感じるだけで、人には教えたくない空気が味わえます。
写真:Naoyuki 金井
地図を見る落ち着いた空間でゆったりとお茶をいただくのも結構ですが、是非とも味わって戴きたいのがスイーツ。フランス・リヨンで修業したパティシエが作るスイーツは、どれも本格派ですが、特におすすめなのが『ヌガーグラッセ』です。
ナッツやドライフルーツを砂糖と水飴で固めた南仏の菓子“ヌガー”を使用したアイスケーキです。アイスケーキと云ってもメレンゲを冷やして固めているのでアイスよりも軽く、フンワリとした食感が楽しめます。ナッツ類の香ばしさと固さが、ヌガーとの絶妙なハーモニーを奏でているのです。
ナッツやドライフルーツの散りばめられた宝石箱のようなフォルムと味で、人には教えたくない逸品が堪能できます。
写真:Naoyuki 金井
地図を見る絶品スイーツには、ヌガーグラッセ以外にも濃厚チョコレートケーキやフルーツベークドチーズなどありますが、繊細なスイーツには香り高い紅茶が一番似合います。
ここにはルイ14世も愛飲したフランスの老舗紅茶ブランドである『マリアージュ』を30種類以上そろえており、個性的なフレーバーが楽しめます。
珈琲派の方には、『ハチドリのひとしずく』といったオーガニックコーヒーがおすすめで、優しい香りとテイストがスイーツと香り高いハーモニーを奏でます。
更に女性には『泰山堂特製ジンジャーソーダ』を始めとして、パッションソーダやラズベリーソーダ等も充実しています。
カラフルに揃ったドリンクメニューで、人に教えたくない爽やかさに包まれることでしょう。
今や人気のカフェとして多くの方が訪れるようになりましたが、やはり「本当は知ってほしくない、私だけのお気に入りにしたい」と思わせるのが魅力と云えるかもしれません。
都会の古民家カフェでなく、都会では味わえないリアル古民家カフェで、あなただけのお気に入りを見つけてください。
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(2024/9/9更新)
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