まず最初にご紹介するのは「中天楼」です。ここは古城の中心地に位置しています。当初は唐の時代に建築されました。しかしその後、一度撤去された経緯がありますが、やはり古城の様子を伝えるためにと、2006年に再建されました。
中天楼は上に上がることが出来ます。街を一望すると、多くの美しい瓦屋根が見え、古都の趣を感じることでしょう。
次にご紹介するのは日本でも有名な「科挙試験」が行われていた「貢院」です。四川省の秀才が集まり、過酷な試験を受けたのです。試験を受けるのは、必ずしも学習環境に恵まれた裕福な人たちとは限りませんでした。貧しい人たちの中からも一族の期待を担い、多くの人が試験に挑んでいたのです。
ここでは三日間、不休で試験が行われ、食事も各自が持参しその場で自炊し続けられました。隣とは壁で仕切られた畳半分程の場所で、睡眠もトイレも同じ場所です。その間は、監視官が交代で常駐していたのです。こちらでは人形を使ってその様子が再現されており、見学するといかに苛酷であったかが伝わってくるでしょう。
中国の科挙試験の場所でもっとも美しい状態で残されているとされ、2013年に全国重点文物保護単位に指定されています。
三番目にご紹介するのは「風水博物館」です。阆中古城は、風水により造られた街とも言われます。その地形が風水の理論に適っているのです。
日本でも多くの人が取り入れている風水は、その原型が中国にあります。ここではその理論から応用までが幅広く説明されており、長い歴史の中で活用されてきた様子が全て分かるようになっています。
四番目にご紹介するのは黒い「华光楼」です。最初に建築されたのが唐代とされています。その後何度も火災等の被害を受けました。現在の楼は清同治6年(1867年)に再建されたものです。中天楼とは異なった美しさです。高さは25.5mあり、濃い緑色の三層の屋根は重厚な印象を与えます。
こちらも「中天楼」同様、楼の上に上がることが出来ます。そこから眺める嘉陵江の流れに、中国の悠久の歴史が感じられるかも知れません。
また、嘉陵江を眺める窓に丸窓もあります。日本では和の美しさの一つとされていますが、その原型がこちらにあることも分かるでしょう。
「华光楼」は、「阆中苑第一楼」と言われるほど、重要視されています。
最後にご紹介するのは船で行く「南津関古鎮」です。华光楼の近くに港があり、嘉陵江を渡ってすぐ対岸にある南津関まで行きます。片道5分程度です。国家級旅遊景区5Aと最高ランクに指定されている地域となり、美しき街並みが広がっています。
こちら側から阆中古城を眺めると、华光楼をシンボルとして広がる様子が分かります。ここに2300年の歴史がここにあるのです。
長い歴史を有する阆中古城は、唐代から清代までの特徴を残しています。その様子から時代劇の撮影に使われることが多くあります。
他にも見どころが多く、三国志蜀の劉備玄徳と義兄弟であった英雄・張飛が葬られた張飛の墓「漢桓候祠」や孔子廟等もありますので、たっぷりと時間を取っておくことをお勧めします。
また、こちらでは様々な物がお土産品として売られ、あちらこちらに食堂があります。時にお菓子を食べながら散策するのも、面白い時間となるでしょう。
これを機会に、四川省の美しき「阆中古城」を訪ねてみてはいかがでしょうか。
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