写真:鮎川 キオラ
地図を見る干しいもの原料となるサツマイモは、ビタミンや食物繊維、鉄分など体にいい栄養素がたっぷり。それを干すことで、成分がぎゅっと濃縮されて、蒸しいもや焼きいもより栄養価が高くなると言われています。自然由来の優しい甘さに加えて、美肌効果や腸内環境を整えるなどのうれしい効果があることから、「美人のおやつ」「ダイエット中のおやつ」として注目を集めています。
干しいもの歴史は、江戸時代にまでさかのぼります。今でこそ干しいも生産全国シェア率9割の茨城県ですが、その発祥は静岡県と言われています。干しいも文化が茨城に伝来した明治期から干しいも一筋100年以上の専門店「大丸屋」では、30種類ほどのサツマイモの品種を原料としたカラフルな干しいもを販売しています。黄色、オレンジ、紫、どれを選びますか?
写真:鮎川 キオラ
地図を見る流通している干しいもの大半は、「玉豊」という品種が原料となっています。昔ながらのスタンダードな品種で、干しいもの8割以上がこの品種を原料としているそうです。現在では、サツマイモの品種改良がすすみ、色や食感が異なる品種が生まれ、大丸屋では豊富な品種の干しいもが作られています。干しいももお好みの品種で選ぶ時代です。原料のサツマイモの希少価値によって、1パック500円〜1000円ほどとなります。迷ってしまう方へ、人気の品種の特徴を簡単にご紹介しますね。
紅はるか:もっちりとした食感が特徴
いずみ:粘り気があり、コクにある甘さ
紅ひめ:「安納芋」として知られている希少品種のひとつ。
みつき:蜜がついているように甘い
ヘルシーレッド:ベータカロチン豊富で甘さ控えめ、ニンジンのような酸味
紫いも:アントシアニンを含んだ紫色のさつまいも。甘さ控えめでねっとりとした食感
シルクスイート:甘く、絹にような滑らかな食感。
写真:鮎川 キオラ
地図を見る昔ながらの品種以外の豊富なサツマイモを原料としていますが、大丸屋が採用する製法は昔ながらにこだわっています。カラフルな干しいもも、すべてがサツマイモ本来の色素となります。着色料や保存料は一切使用せず、伝統の製法を受け継いでいます。販売されている商品は、太陽の光が降り注ぎ、風通しのよい専用施設で天日干しをしています。
干しいもと言えば、サツマイモをスライスした「平ほしいも」が一般的ですが、切らずにそのまま干した「丸ほしいも」もぜひ味わってみてください。乾燥時間が平ほしいもより2〜3倍かかるので、お値段も倍以上しますが、その味わいと柔らかさはガチ惚れてしまう味ですよ。
そして、その丸ほしいもの出来立てが、期間限定で大丸屋の店頭で販売されています。干しいもで出来立てと言うのもなんか変な話ですが、天日干ししている場所からそのまま運んできて販売されています。パッケージされた商品より、水分量が多くねっとりとした食感がクセになる一品です。産地直売所ならではの珍しい商品です。
茨城が誇る健康的なおやつ干しいも。「美味しいけど、ちょっと地味だよね」なんて、お土産として選びにくかった特産物でもあります。伝統の味を受け継ぎつつ、お洒落でカラフルになった干しいもを選んでみてはいかがでしょうか。
そうそう、干しいもは干すことで栄養価が倍以上になっていますが、カロリーも倍に増えています。いくら美味しくて、健康的なおやつと言っても食べすぎには注意ですよ。
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(2024/12/14更新)
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