茅葺屋根が印象的な熊本の国宝・青井阿蘇神社

茅葺屋根が印象的な熊本の国宝・青井阿蘇神社

更新日:2020/10/08 15:07

ふるかわ かずみのプロフィール写真 ふるかわ かずみ 神社・パワスパ(温泉)巡りスト
球磨川がゆったり流れる人吉市。JR人吉駅から徒歩約10分に位置する青井阿蘇神社は、その見事な茅葺屋根で覆われた社殿が印象的。本殿をはじめ、拝殿・楼門など計5棟は熊本では初めて国宝として指定され、さらに茅葺の社寺建造物としては全国で初めて。その佇まいは荘厳で落ち着いた雰囲気が漂っています。また境内すぐ隣の敷地には文化苑(有料)もありますので、時間のある方はゆっくり散策してみては。

楼門と真っ赤な鳥居のコントラストが新鮮

楼門と真っ赤な鳥居のコントラストが新鮮

写真:ふるかわ かずみ

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正面の真っ赤な鳥居の間から覗く楼門。その色のコントラストが印象的。さて、ここでの見どころを1つ。通常は参道、鳥居、楼門とまっすぐに見えるところが、ここは微妙にずれて見えます。よく見ると鳥居がななめになっています。これは、神様の謙遜の姿勢を表しているといわれ、人間同様間違いもおこすし、完璧ではないということを伝えたいという想いの表れだとか。そう聞くと、とっても身近に感じ、親近感を覚えますよね。

全国でも珍しい人吉様式の楼門

全国でも珍しい人吉様式の楼門

写真:ふるかわ かずみ

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鳥居をくぐると茅葺屋根の立派な楼門が堂々とした風格で佇んでいます。通常楼門というと、外観は豪華絢爛で派手な色に彩られたイメージが強いのですが、こちらの楼門はご覧のように落ち着いた茅葺屋根と木材をふんだんに使用し、温かみが感じられ落ち着いた雰囲気の楼門です。

ちなみにこの楼門、屋根軒下の四隅にはペアの阿吽(あうん)の神面が取り付けられた珍しい建築から「人吉様式」と呼ばれ、全国でも珍しい造りとされています。また天井に描かれた龍の絵もあわせて見てみてくださいね。

桃山様式の急こう配の茅葺屋根が印象的な拝殿

桃山様式の急こう配の茅葺屋根が印象的な拝殿

写真:ふるかわ かずみ

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地元では「青井さん」の名で親しまれている青井阿蘇神社。
ご祭神は、初代神武天皇の孫である健磐龍命(たけいわたつのみこと)、その妃の阿蘇津媛命(あそつひめのみこと)、2人の子供の國造速甕玉命(くにのみやつこはやみかたまのみこと)の三柱が祀られています。

一番の特徴はやはりこの特徴的な屋根。棟が高く、急こう配の茅葺屋根はまるで日本昔ばなしにでも出てきそうな造りです。
また、桃山様式と呼ばれる黒を基調とした漆塗りや極彩色を使った彫刻はもちろん、その後ろに直線に並んだ幣殿、廊、本殿も横からみるとまた違った美しさを楽しむことができます。

ミニチュア「糸みくじ」がかわいすぎる!

ミニチュア「糸みくじ」がかわいすぎる!

写真:ふるかわ かずみ

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拝殿で参拝すると、横にいろんな種類のみくじが並んでいます。
その中に「良縁」と書かれた「糸みくじ」があります。いろんな色のおみくじがあり、その中から通常のおみくじと、つかんだ色にあわせた写真のように超ミニサイズの糸みくじがセットになっています。
縁糸と書かれたそのおみくじ、お財布にも入れられるサイズなので、持ち歩いていると良縁を引き寄せられるかも?

境内のご神木に触れてみよう

境内のご神木に触れてみよう

写真:ふるかわ かずみ

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神社に行く際、参拝だけで終わるのはもったいないのでぜひ時間があれば境内も散策してみましょう。
青井阿蘇神社の境内奥に、ひときわ存在感を放つご神木(楠)に目が留まります。樹齢は不明とのこと。側まで近づくと優しく、何年も前から優しくこの地を見守り続けてきた・・そんな時間を感じさせる雰囲気が漂っています。せっかくなので手をふれてその感触でそれぞれ感じるがまま、そんな時間もぜひ楽しんでみてください。

2020年10月現在、全面改装中

その他、ご神木の向かって右隣にはさざれ石、左には伊勢神宮で祀られてる天照皇大神と受氣皇大神の大神宮も。中でも一番見てほしいのは、その大神宮横に掲げられた看板の説明文です。天照皇大神が何を伝えようとしたのか・・平和の思想や込められた想いなどが書かれています。改めて日本人として、そして今に感謝しないといけないと考えさせられる内容です。

※注)2020年7月の豪雨災害により全面改装中(2020年10月現在)。紹介している建築物の一部は工事中で見学できないこともあります。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2016/02/14 訪問

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