写真:津田 泰輔
地図を見る奈良県から千尋滝にたどり着くには、まず吉野から169号線を南へ2時間ほど車を走らせなければならない。
一度上北山村から下北山村に入り、池原ダムのアーチの上を越えて425号線へ。水門の巨大さに驚きながらダム湖沿いの道を進むこと約30分。大きなカーブの先に写真の廃屋が見えれば、そこが千尋の滝である。
看板標識は一切無いので、詳しい場所は写真をクリックして地図を確認して欲しい。廃屋の横には橋があって、その下からも別の滝がダム湖に落ちているので、それも目印になるだろう。
廃屋の横に小さな道があって、滝へ進む道がある。なぜかここまで入って初めて千尋滝の案内板が現れる。なぜ道路から見えない場所に看板があるのか不明だが、少し不明瞭な道の入口の目安にはなるだろう。
写真:津田 泰輔
地図を見る川沿いの斜面に作られた少し頼りない遊歩道を進もう。途中、滑りやすい場所があったり、ほとんど人が入ってこない場所なので落石などで荒れている場合があるので少し注意しながら進もう。道路から山に入った瞬間、ここは人を寄せ付けない大自然の中なのだから。
15分ほど歩くと、木々の間から白い滝が見えてくる。滝といっても白い水の壁が現れると言った方が良いような巨大な滝である。
写真:津田 泰輔
地図を見る林を抜けて滝前に出ると圧巻の一言。
目の前の大壁から白い瀑布が滑り落ち、水量が多ければこのように水煙を巻き上げて近づけないほどの水しぶきとなる。
落差85m。高層ビルの上から滝が落ちてくるようなものだ。
しかも、普通の観光地であればどこかに柵が設置されていて、ある程度までしか近づけないようにしているのだが、ここはまったくフリー。
水に濡れる覚悟さえあれば、岩場を乗り越えてどこまででも滝に近づくことができる。ただし、濡れた岩場はかなり滑りやすく、滝に近づくにつれて、大きな滝特有の風が吹き荒れているので、充分注意して欲しい。ほとんど人が訪れない上に携帯電話の電波も届かない。
写真:津田 泰輔
地図を見る滝の近くまで来ると、吹き付ける風と水しぶきと轟音に圧倒されること間違いない。
台風中継のリポーターのようにずぶ濡れになってしまうが、大自然のパワーは十二分にもらえる事だろう。
マイナスイオンどころの騒ぎではないので、携帯電話やカメラなどを水に濡れて壊さないように気をつけよう。
恐らくこの滝で人に出会うことは少ない。たまに滝好きの人が写真を撮りに来るぐらいだろう。
つまり、これだけの滝を独り占めできるということだ。
周りは大自然の緑。空は青く、目の前には大きな白い滝。
ここは日常から離れた世界。
滝の前は大きく開けているので、好きなだけ眺めていてもかまわない。きっと何時間でも見ていられることだろう。
写真:津田 泰輔
地図を見る最初に道路の橋の下からも滝が落ちていると言ったが、これも水量があれば充分立派な滝である。
橋の上からはちょうど滝の真上から見下ろせる形になり、実は少し手前のガレ場から滝下へも降りれないこともない。
ただし、道も何もない岩場を無理やり下りていくことになるので、日頃から山歩きに慣れた人なら問題ないだろうが、そうでないなら回避した方が良いかも知れない。
ちなみに下は池原ダムの湖である。池原ダムはブラックバスの聖地と呼ばれるほどバス釣りの盛んな場所で、何ヶ所か釣り用のボートを出している船着場がある。
そこでボートを借りてくれば、この滝も正面から見ることができるだろう。
この辺りにはは、豊富な雨量と険しい山々が複雑な地形を作り出した、美しい水や深い渓谷や巨大な滝が至る所に存在している。
日本に残された秘境を探検し、大自然のパワーをもらってみてはいかがだろうか。
この記事の関連MEMO
この記事を書いたナビゲーター
津田 泰輔
ブログを書き始めたのをきっかけに関西の秘境巡りを始めて約6年。まだまだ知られていない魅力的な絶景スポットをたくさん発見しました。今までアウトドアとは無縁だった私が手軽に行ける秘境を関西中心に紹介してい…
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
旅行ガイドを検索!
(2025/1/19更新)
- 広告 -