写真:花村 桂子
地図を見る宇佐神宮は九州北部、瀬戸内海に向かって出べそのように丸く突き出た国東半島(くにさきはんとう)の付け根にあります。このあたりは奈良時代から平安時代にかけて、六郷満山(ろくごうまんざん)と呼ばれる仏教文化が栄えた地で、史跡が半島の至る所に散在します。
宇佐神宮までは、JR日豊(にっぽう)本線「宇佐駅」から車で10分。宇佐駅は、以前から「USA」というアルファベット表記が「まるでアメリカに来たみたい」と人気でしたが、そこに「アメリカ国旗」と見まごうばかりのイラストが入ったことで話題沸騰。2016年1月にリニューアルされたばかりの駅名標は、今人気の写真撮影スポットです。
写真:花村 桂子
地図を見る宇佐神宮は、奈良時代、聖武天皇が即位した翌725年に造立された八幡さまの総本宮。
広い境内に開運パワースポットが点在しているので、観光案内所で境内地図を入手しておきましょう。案内所は駐車場のすみっこ、境内とは反対側にあるのでご注意を。
願掛け地蔵も気になりますが、まずは本殿へごあいさつ。
宇佐神宮には「上宮」と「下宮」のふたつの大きな神域があります。国家守護の神「上宮」に対し「下宮」はわたしたち民衆の神さま。片参りにならないように、上宮、下宮の順で参拝しましょう。
広い表参道を抜けると、イチガシや楠の大木がうっそうと茂る鎮守の杜。山の上まで緩やかな石段が続いています。上宮の手前、若宮神社に至るひとつ下の踊り場にあるのが「夫婦石」。富士山のような三角形をした石がふたつ仲良く並んでいます。案内板がないので、うっかり見過ごさないようによく見て進んでくださいね。ひとりなら両足で、ふたりなら手をつないで一緒に踏めば幸せになれると伝わるパワースポットです。
写真:花村 桂子
地図を見る上宮本殿は、国宝・八幡造り。朱色の美しい御殿が三棟並んでいます。神社の拝礼はふつう「二礼、二拍手、一礼」ですが、宇佐神宮では「二礼、四拍手、一礼」。往古より受け継がれた作法でお参りください。
境内の奥にある大楠が、EXILE(エグザイル)のメンバーがヒット祈願に訪れた、樹齢八百年のご神木です。「樹齢約八百年のご神木に手を触れ、健康長寿をはじめ深遠なる御神徳をお受け下さい」と案内されており、お触りOK。訪れるひとはみな、巨木を抱きかかえるようにしてパワーをいただいていましたよ。
写真:花村 桂子
地図を見る下宮へのお参りもすませたら、いよいよ願掛け地蔵へ向かいましょう。
手水舎の正面、西参道を「呉橋」を目指して進みます。呉橋は10年に一度、勅使祭の時だけ開かれる橋。いつもは、ひっそりと人通りも少ない場所です。緑の野原に礎石だけが残る「弥勒寺跡」に着いたら、「足一謄宮跡(あしひとつあがりのみやあと)」の石碑をぐるっと裏手へまわりましょう。「天満神社」の先、お山へ向かうあぜ道に二体のお地蔵さまがひっそりたたずんでいるのが目に入ります。こちらが、願掛けお地蔵さま。
赤い前掛けで飾られたお地蔵さまは、大小二体。「一生一度頼事」の札が示す通り、一生に一度だけ願いを託すことができるとか。たくさんのひと訪れるのでしょう、お供え物があふれんばかりに並んでいます。背の高いお地蔵さまはりんと背筋を伸ばし、小さいお地蔵さまは優しく微笑んでいるかのよう。あたりには神聖な空気が満ちて、まるで心を見透かされるようなスピチュアルスポット(霊場)です。
写真:花村 桂子
地図を見る宇佐神宮のおみやげといえば御乳飴と伝えられる「宇佐飴」。梅田屋の宇佐飴は、宇佐神宮仲見世の店舗でのみ製造、販売されているもの。アンティークのミルクガラスのような半透明の乳白色と優しい甘味が特徴です。「宇佐餅」も、羽二重のようにやわらくて美味しいですよ。
小腹がすいたあなたには、葱屋本舗の「ねぎ焼き」がお勧め。宇佐地方名産「味一ねぎ」をふんだんに使った「ねぎねぎ焼」は、シコシコねぎとふんわり生地が絶妙のハーモニー。生産農家ならではの朝採り野菜の風味は格別です。
最寄駅は「USA」駅ですが、れっきとした日本。遠く鎌倉時代に、はじめて八幡の神が降り立ったと伝わる宇佐神宮。今も変わらず鎮守の杜はうっそうと茂り、菱形池にはご霊水がこんこんと湧いています。
古来から神聖な空気が満ちるスピリチュアルポイント「願掛け地蔵」。どうしても叶えたい願いができたら、お地蔵さまの力を借りに、宇佐神宮にいらっしゃいませんか。
この記事の関連MEMO
この記事を書いたナビゲーター
花村 桂子
長崎出身、福岡在住。地元・九州の「よかとこ」を探して旅する探検家。メジャーな有名観光地は、もちろん「よかとこ」ですが、ちょっとマイナーで人が少ない穴場な「よかとこ」が、大好きです。パワースポット、絶景…
トラベルjpで250社の旅行をまとめて比較!
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索