ラオス・ヴィエンチャン(Vientiane)のタート・ルアンは紀元前3世紀、インドのアショーカ王によりこの地に僧侶が派遣され、インド様式で建立されたのが始まりとされています。13世紀になるとクメール様式で寺院が再建立されたのです。
その後16世紀になって、廃墟と化していた仏塔を、建物正面の銅像になっているセーターティラート王(King Setthathirath 在位1548年−1571年)が改築。同時に四方を四つの寺院で囲む形としたのですが現在は北と南の寺院のみが残されています。
仏塔の前には王の座像があり、とても珍しいものです。寺院を改築したセーターティラート王は、ビルマ(現ミャンマー)が侵攻してきた際に捕らわれ、殺されることで不遇の最後となりますが、この座像はどことなく微笑んでいるようにも見えることでしょう。
釈迦の胸骨が納められていると伝えられている仏塔は、まばゆいばかりの黄金色となっています。周囲を一周することが出来るので、緑の芝生と黄金の仏塔を背景とした多くの写真撮影スポットが見つかるでしょう。
歩いていると、多くの板碑を見ることが出来ます。無造作に置いているようにも見えるのですが、実は板碑というのはとても珍しい物。
その理由ですが、比較的板碑が多い日本とは違って、仏像そのものがアジアでは一般的なため。その板碑に仏塔の様子や仏像が刻まれているので、ぜひともじっくりと観察してみて下さい。
観光地ではこれらの陳列物に触らないことは大原則です。くれぐれも興味本位で触ったりしないように注意をしましょう。
タート・ルアンの北に位置する宮殿が、ワット・タートルアンヌアです。こちらはラオス仏教界最高位の僧がいる場所で「ラオス仏教総主教宮」となります。毎年11月に、タートルアン祭りがおこなわれますが、ラオス全土から多くの僧侶が訪れるのがこの場所です。
1828年にシャム(現タイ)の侵攻により壊されましたが、1936年に改修が終わっています。階段の中央は赤い絨毯を意味しています。階段の上で履物を脱いで、中に入ることが出来ます。
天上も絨毯も赤い宮殿内部ですが、意外にも仏像の数はとても少ないのです。高い天井には法輪のような画とラオスの神々が描かれており、一見の価値があります。
また、内部の写真撮影は可能となっています。しかしながらあくまでも信仰の場であるということを忘れず、フラッシュは使わない、参拝者を撮影しない等、基本的なことを守るようにして下さい。
いかがでしたか?タート・ルアンはヴィエンチャン観光では外せない場所です。しかしながらここは、市街地からやや離れた場所となりますので、トゥクトゥク(オートバイに荷台の付いたタクシー)が便利です。戻る際にもたくさんのトゥクトゥクが駐車場付近に待機していますので、楽に戻ることが出来るでしょう。
これを機会に、タート・ルアンに足を運んでみて下さい。
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