日本のヴェルサイユ宮殿「迎賓館赤坂離宮」を見に行こう!

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日本のヴェルサイユ宮殿「迎賓館赤坂離宮」を見に行こう!

日本のヴェルサイユ宮殿「迎賓館赤坂離宮」を見に行こう!

更新日:2016/03/01 17:13

田中 佐代子のプロフィール写真 田中 佐代子

海外の国王や首相など国賓に対して、宿泊その他の接遇を行うために設けられた「迎賓館赤坂離宮」。
通常は硬い門の閉ざされて、特別に許可された者しか入る事が許されない様に思えますが、年に数回、一般公開が行われています。
誰でも、事前の申し込み無しで参観することができるので(事前申し込みが必要な時もあり)、その華麗な姿を見ない手はありません。

館内は撮影禁止なので、外観をメインにご紹介しましょう。

まずは、正門前で整理券を貰う

まずは、正門前で整理券を貰う

写真:田中 佐代子

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1時間毎に区切って参観が出来、好きな時間帯を選んで列に並びます。やはり早め時間帯は人気があるので、すぐに定員になってしまうのでご注意を。(事前申し込みを行う時は、並ばなくてもOK)
整理券を貰ったら、係員から注意事項の説明を受け、時間がきたら西門に並び中へ。更に空港並みのセキュリティーチェックを受けなければなりません。そこはかなり厳重。

そしていよいよ館内に突入です!
ゴミひとつ、傷ひとつ無く整えられた、白い廊下、階段を進んで行くと、彩鸞(さいらん)の間・花鳥の間・中央階段と2階ホール・朝日の間・羽衣の間の順に、煌びやかな部屋が登場。その見事な装飾にため息が出る程。

彩鸞の間は、晩餐会の招待客が、国・公賓と謁見したり、調印式などが行われる場所。
花鳥の間は、公式晩餐会が催される場所。
朝日の間は、国・公賓用のサロンとして使われ、首脳会談などが行われる場所。
羽衣の間は、雨天の際の歓迎行事を行ったり、レセプション、会議場として使われる場所。
テレビや新聞などで見かける、天皇陛下が国賓を招いたり、晩餐会や調印式などの模様が、これらの部屋で催されているのかと改めて知ると、感動もひとしお。

それぞれに個性豊かにフランス洋式を取り入れて作られた部屋。ヨーロッパ各所から取り寄せたというシャンデリア、大理石の床や柱、壁や天井に飾られた絵画、絨毯、鏡、施された金箔装飾。
また、七宝の装飾や京都西陣の織物などの日本の伝統工芸も上手く取り入れられています。

因みに、内部の写真をご覧になりたい方は、内閣府のホームページで見る事が出来ます

迎賓館南側の主庭は、写真撮影のベストポジション

迎賓館南側の主庭は、写真撮影のベストポジション

写真:田中 佐代子

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内部参観はゆっくり回って20分程で見終わり、次は外に出て噴水のある主庭へ。
迎賓館南側の庭園にあるこの噴水、かなり大きな物で、噴水には伝説の生物であるグリフィンの像が4体置かれ、口から水を噴出しています。更に亀や魚、ライオンの顔など細かな装飾が随所に施されています。水量もかなりあると見え、水が描く放物線が美しく、こちらも見応えがありますね。
噴水を囲むようにして、綺麗に手入れされた花壇や庭園が広がり、更に、フォード大統領(1974年、ハナミズキ)、エリザベス女王(1975年、ブラウンオーク)、ゴルバチョフ大統領(1991年、フユボダイジュ)の記念植樹が植えられています。

噴水越しに見る迎賓館。ここからの写真がベストショットなので、誰もが皆撮りまくり!
迎賓館の南面は、正面と少し趣が違い、イオニア式の柱が特徴的です。確かに柱を見ると、ギリシャ建築を彷彿させますね。館内の華やかさから比べ、少し地味な外観をしていると思われがちですか、細かな部分の彫刻や照明などは見逃せません。

正面に回って、正門から前庭へ

正面に回って、正門から前庭へ

写真:田中 佐代子

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イギリスのバッキンガム宮殿やフランスのルーブル美術館、ヴェルサイユ宮殿を参考にした、ネオ・バロック様式である迎賓館は、日本人建築家による初めての西洋建築で、2009年には国宝に指定されています。

その重厚で華麗な姿は、普段から目にする、この正門でも計り知る事が出来ます。
約160mもある外柵の中央が高くなった部分が正門で、賓客はこちらから迎賓館の中に入ります。正門の一番上の装飾部分には菊の御紋が。
実はこの正門、創建当初は黒と金で彩られていたもので、改修工事の際に、落ち着きのあるイメージに変える為、白に塗り替えられたそうです。

門から本館正面に向かって、約220mの通路が続きます。両脇には広大な庭園(前庭)が広がり、賓客に日本的風格を印象付ける為に、142本のクロマツが植えられています。

要所要所に和テイストが組み込まれた、迎賓館正面

要所要所に和テイストが組み込まれた、迎賓館正面

写真:田中 佐代子

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緑青の屋根、花崗岩の外壁、各種の装飾類などが調和のとれた美しさを醸し出している本館正面。南面と全く違う顔を持っている事がわかります。南面が「静」に対してこちらは「動」。賓客を迎えるに相応しい風格をしていますね。
しかしこの本館正面、ただ風格があるだけじゃなく、なかなかニクイ演出がされているのです。洋式宮殿なのにも拘らず、建物の装飾部分の要所要所に、和のテイストが組み込まれています。

一番目立つのは、緑青の屋根にある鎧武者の像。更にその下の三角部分(ペディメント)にも、鎧や兜の装飾が施されていて、また菊の御紋や五七の桐(内閣府の紋)もあちこちに見られます。
左右対にある鎧武者に注目して貰うと、対ではあるのに、左右微妙に違いがあるのがわかります。向かって左側の兜の鍬形が、通常の形に対して、左は真田幸村の様な鹿の角の形をしています。そしてもっと面白いのが、左右の武士の口元!左右で口の開け方が違うのです。左が「阿(あ)」、右が「吽(うん)」ではないかと言われています。

外観だけでも、盛り沢山の見所がある

外観だけでも、盛り沢山の見所がある

写真:田中 佐代子

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外観の1つ1つ装飾を見ているだけでも、本当に楽しい。

両脇の階段室の屋上にあるのが、星が散りばめられた天球儀。それを「鸞(らん)」という種類の霊鳥が囲んでいます。(彩鸞の間にも同じ鳥がいました)。鸞は神霊の精が鳥と化したものとされているので、鸞が宇宙(地球)を見守っていると意味するのでしょうか。

2階のアーチ形の窓の上部のレリーフは、中央が勲章の旭日章・左右が瑞宝章の文様だそうで、それを楽器や工具などが取り囲んでいるデザインです。

更に左右にある壁面のレリーフには、農業・工業の振興を意味するデザインや芸術の振興を意味するデザインがあり、このように生活に密着した風景や道具がデザインされているのも特徴。

全く意表を突くのが左右の端にある玄関の装飾。ネオバロック式の中に、女性らしいラインのアールヌーボー様式が、違和感なく組み込まれているのも面白いですね。

最後に

見事な和洋折衷の迎賓館ですが、これほど見応えのある建築はかなり貴重。単なる西洋建築の模倣では無く、日本人の感性の鋭さと技の巧みさ、緻密さに溢れる芸術作品です。
ぜひ一度、その目でご覧下さい。

参観日時は、賓客を迎えるのに支障のない時期に開催される事が多く、その公開情報は、内閣府のホームページで確認できます。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2016/02/15 訪問

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