歴女気分で行く平家ゆかりの地・伊勢市横輪の「横輪桜」を愛でる

| 三重県

| 旅の専門家がお届けする観光情報

歴女気分で行く平家ゆかりの地・伊勢市横輪の「横輪桜」を愛でる

歴女気分で行く平家ゆかりの地・伊勢市横輪の「横輪桜」を愛でる

更新日:2016/03/04 12:06

和山 光一のプロフィール写真 和山 光一 ブロガー

全国各地に伝わる「平家落人集落」のひとつ伊勢市横輪町には、この町にのみ存在することから「横輪桜」と呼ばれる桜があります。ほとんど知られていない、雄しべが花びら化した濃いピンク色と大きい花びらが特徴の桜です。桜といえばソメイヨシノと言われる昨今ですが、これ桜?と言われるぐらい珍しい種類なのです。例年3月下旬から4月中旬、桜祭りが開催されます。満開時には迫力満点の山里の春を楽しみに来てみて下さい。

平家落人伝説の町「横輪町」は“春”、桜の町になる。

平家落人伝説の町「横輪町」は“春”、桜の町になる。

写真:和山 光一

地図を見る

現在の横輪町と隣の矢持町は、昔勢州伊勢の国・覆盆子谷(いちごだに)と記された一宇郷谷と言われる、平家の谷と知られています。1185年、平清盛の四男・知盛は兄弟の中で最も勇ましい武士でしたが、壇ノ浦の戦にて源氏に敗れ自害したと伝えられています。しかし確かな証拠はなく、従者30人と共に平家の再興を願い、南海より伊勢の船江に上陸し、伊勢平氏の所縁により外宮の長官・横地光忠の保護を受け、前山から鷲嶺の険しい山を越え、この地に隠れ住んだと言われており、地元には平家の落人伝説が多く残っています。

今では見かけなくなった懐かしい日本の原風景が残り、南北を山に囲まれ、その中ほどを横輪川が蛇行する典型的な山里「横輪町」が、3月下旬から4月中旬にかけて町内は「横輪桜」一色に染まります。

「横輪桜」のルーツは「弘化山 桂林寺」から

「横輪桜」のルーツは「弘化山 桂林寺」から

写真:和山 光一

地図を見る

サニーロードの横輪口から里中に入ると、民家の屋敷も畑も田んぼもすべて石垣で築きあげられていて、周囲の視界は石垣が重なりあっています。特に里の北側の一段高い台地に築かれた、風格のある壮大なお寺「弘化山 桂林寺」。このお寺の長さ約50M、高さ約3Mの石垣にはひときわ目を引かれます。

「横輪桜」は横輪町にのみ存在することからこのように呼ばれていますが、この桜は今から約150年前、江戸時代後期に地元のこのお寺にあったものを、村人が各家に持ち帰り増やしたものとされています。因みに「弘化山 桂林寺」の住職の名字は尼子といって、あの戦国時代、山陰地方を治めていた尼子氏の末裔とのことです。ここでも歴史を感じさせてくれます。

桜祭りイベント会場・横輪桜の里<郷の恵・風輪>

桜祭りイベント会場・横輪桜の里<郷の恵・風輪>

写真:和山 光一

地図を見る

駐車場のある「郷の恵・風輪」に車を止めると、もうそこにはお目当ての横輪桜が満開です。例年3月下旬から4月中旬に行われる桜祭りのイベント会場である「横輪桜の里<郷の恵・風輪>」では地域住民と都市住民との交流拠点として、特産物である横輪芋や地場産品の紹介、販売を行っています。

「横輪桜」の大きな特徴はおしべが変化し、花びらとなり 開花と同じくして葉も付き始めます。開花時期はソメイヨシノより数日遅れで、花の大きさも2〜3倍、5cmにもなろうかという大きな花びらは、白地にぼかされたピンクの色あい。見事な大輪が年を重ねるごとに増え、15年くらいたつと12枚ほどの花びらをつけるものもあります。一輪の花びらの枚数が多いことから、遠見には八重桜のように見えるほど花の量が多いのが特徴なのです。

他では見られない見事な「横輪桜」があっちこっちに

他では見られない見事な「横輪桜」があっちこっちに

写真:和山 光一

地図を見る

イベント会場とその周辺だけが桜の見どころということではありません。「横輪口」バス停からイベント会場へ向かう道すがらも、多くの桜を観ることができます。樹齢約70年の巨木や、山の斜面には樹齢約20年の桜が咲き乱れています。道は真直ぐイベント会場に向かう道と、横輪川に沿って「桂林寺」を目指す山麓を歩く道とがありますが、歩くなら後者の道のほうが風情があります。近くには「宮山」という小高い山(丘)があり、頂上からは桜が満開になっている里を一望することもできます。

桜祭りも期間中は自宅の庭を開放している家があったり、そのお庭から川原におりて樹齢70年から80年の桜を観賞したりすることができます。本当に町全体で桜祭りを盛り上げているのがよくわかります。

伊勢は桜のメッカ!宮川堤に音無山、「横輪桜」以外にちょっと寄り道

横輪町は伊勢市にありますが、伊勢神宮の近くではなく隣接する南伊勢町に近く、伊勢自動車道玉城ICで降りてサニーロードを南に走ると近いです。公共の交通機関だと三重交通のバスに伊勢市と南伊勢町五ヶ所浦を結ぶ路線があり、「横輪口」の停留所でおりるとよいでしょう。桜まつりのイベント会場である「郷の恵 風鈴」まで1Kmほどです。自家用車の場合も「郷の恵 風鈴」駐車場に停めることになりますよ。

清流横輪川の流域では、6月上旬から中旬になると、源氏ホタルや平家ホタルが舞い乱れ、浮かびあがる蛍の光は幻想的かつ神秘的な雰囲気を漂よわせています。

サニーロードをさらに南に下りトンネルを抜けると海が眼の前に開けます。五ヶ所浦で国道260号を左折し泉地区に入る川の手前には、泉の「御衣黄桜(ぎょいこうざくら)」という黄色い桜が咲くスポットがあります。例年4月中旬に見頃を迎えますので「横輪桜」と合わせて訪れてみてはどうでしょうか。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/04/15 訪問

- PR -

条件を指定して検索

LINEトラベルjpで一緒に働きませんか?

- PR -

旅行ナビゲーター(在宅ライター)募集中!
この記事に関するお問い合わせ

- PR -