写真:Naoyuki 金井
地図を見る西武池袋線、或は都営地下鉄大江戸線どちらの練馬駅からも徒歩1分の駅前にある『喫茶アンデス』。
昭和の時代に建てられたであろう古めかしいビルの2階窓に「喫茶アンデス」と書かれているので迷う事は無いでしょう。
昭和46年にオープンして以来、約45年の歴史ある喫茶店は、その存在だけでも貴重なお店。
1階にあるサイン看板横の階段で2階に上がると、何故か入り口前に昭和に流行したミニバイクが置かれているのが、昭和世代には懐かしく感じます。
更に扉のガラス越しに見える本に若干の異様さを感じるかもしれませんが、怖いもの見たさを醸し出す佇まいなのです。
写真:Naoyuki 金井
地図を見る練馬区は、知る人ぞ知る漫画家の街。出版社の多いエリアへの交通の便が良かったことと、落ち着いて仕事に集中できる趣が手塚治虫を始め、赤塚不二夫、ちばてつや、藤子不二雄、萩尾望都、弘兼憲史等々、多くの有名無名の漫画家が永住、或は一時的に居住した街です。
そんな街の特徴なのか『喫茶アンデス』の店内には、小説や漫画、雑誌などが、ずらりと並べられ誰でも読み放題なのです。
裸電球や古いコーヒーミルなどのディスプレイ、そしてポスターや絵画など昭和レトロ感が店内を包んでいます。
昭和世代には居心地の良いスペースですが、若い女性のグループやキャリアウーマンなどが一人で来店しているのも、単なるレトロ趣味だけに終わらない魅力があるためでしょう。
写真:Naoyuki 金井
地図を見るそんなレトロなアンデスですが、『あだち充』氏との関係は、氏が編集者との打ち合わせに利用したことから始まります。漫画家の街であることと打ち合わせに便利だったことを考え合わせると、当時は近くにお住まいだったと推測されますね。
そして打ち合わせの際、ドリンクのほかに食べられたのがナポリタンを始めとしたモーニングやランチだったようで、印象的な店と美味しかったナポリタンをタッチのモデルとしたのです。
写真は、雑誌に掲載された挿絵をご本人からアンデスがいただいたイラストで、まさに“アンデス命”さえ感じさせます。
写真:Naoyuki 金井
地図を見るそのナポリタンでお得なのは『スパゲッティナポリタン+コーヒーとサラダのセット』。
見るからに昭和のナポリタンで、ハム、タマネギ、ピーマン、マッシュルーム、コーン、スライスゆで卵が乗った具材は、ナポリタンとしては、ある意味贅沢な具材と云えるかもしれません。
マイルドな酸味とボリューミーな夕日の様な輝きは、これ以上でも、これ以下でもないまさに絶品ナポリタンです。また、クラフトのメーカー容器そのものではなく、ガラス瓶に入れられた粉チーズの趣が益々昭和に拍車を掛けます。
浅倉南の《南風》のナポリタンを心行くまで味わって下さい。
写真:Naoyuki 金井
地図を見るあだち充氏の作品は勿論タッチだけではありませんが、タッチを始め多くの作品の舞台が練馬区であるのも特徴です。
《タッチ》での上杉・浅倉の両家の住所が練馬区という設定を始め、練馬駅南口や和也が交通事故で亡くなった場所である練馬区役所旧中央館等が描かれています。
また、《みゆき》《H2》《クロスゲーム》《ナイン》といった漫画でも、練馬駅、大泉学園駅や石神井公園、練馬区役所前など西武池袋線沿線が多数舞台となっているので、そんなロケ地巡りをしてみるのもファンならずとも楽しいことでしょう。
昭和を味わえるレトロな喫茶店『喫茶アンデス』はいががですか。
漫画ファン、レトロ喫茶ファン、そしてナポリタンファンには、たまらない喫茶店です。《豊島園遊園地》が練馬駅から一駅ですので、遊園地の帰りに寄ることもできますし、ロケ地巡りの拠点としてもうってつけです。
今では、レジェンドの舞台とも云える貴重な昭和レトロ喫茶店を、一度訪れてみてはいかがですか。
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この記事を書いたナビゲーター
Naoyuki 金井
首都圏の神社を中心に小さな歴史絵巻を集めているジンジャーハンター。パワースポットのみならずサブカルやグルメなど、ニッチでギークな旅を紹介しています。皆様の旅にレアな彩を添えられれば、この上ない喜びです…
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