アルトビールの「アルト」はドイツ語で「古い」という意味ですが、ビールが古いという意味ではありません。古くから伝わる上面発酵で造られる為、後にヨーロッパに伝播される下面発酵のビールと比べ、醸造方法が「古い」ということに由来しており、現在でも伝統的な製法で醸造されています。
アルコール度数は日本の一般的なビールと同じ4.5%程度ですが、色は濃い琥珀色で、その濃厚さが垣間見えるよう。麦芽の風味とホップの苦みの中にフルーティなみずみずしさも兼ね備えた、日本人の口にも合うビールです。風味豊かなアルトビールは一度飲んだら病み付きです。
アルトビールは何よりも新鮮さが命!ドイツといえば1ℓの大ジョッキを思い浮かべますが、それでは新鮮なビールがぬるくなってしまいます。代々伝わるこの考えにより、アルトビールの飲み方はとても個性的。200〜250mℓの小さな筒状のグラスで提供され、飲み干すとすぐにウエイターが新しいグラスと取り替えてくれます。
コースターに飲んだ杯数を記入していくので、コースターが伝票代わり。コースターをグラスの上に乗せ蓋をすれば、「もうお仕舞い」の合図。新鮮なビールを絶え間無く存分に楽しめるなんとも画期的なスタイルです。まるでわんこ蕎麦ならぬわんこビール。ウエイターの熟練の技も見どころのひとつです。
アルトビールを飲むなら、旧市街にいくつもあるブラウハウス(醸造所兼酒場)がおすすめです。ブラウハウス独特の、陽気な雰囲気のなかで飲むアルトビールは格別な味わいです。旧市街のボルカー通りは、パブやレストランが軒を連ねることから、「世界一長いバーカウンター」と呼ばれ、昼間から多くの人々で賑わいます。
アルトビールを最初に造ったと言われる「シューマッハ(Brauerei Schumacher)」は外せません。アルトビールの新鮮さはもちろん、料理の鮮度と品質にもこだわるのが「シュルッセル(Zum Schlüssel)」です。ドイツの定番料理から、ライン地方の郷土料理まで多種多様な料理を10ユーロ前後で楽しむ事ができます。
デュッセルドルフは日系の企業も多く集まっており、ドイツで最も日本人が多く住む街でもあります。街の至る所に日本語も見かけられるので、快適に旅行を楽しむ事ができるでしょう。街の中心を流れるライン川も雄大で、散歩にも最適です。ケルンなどの観光都市も近く、旅の途中に立ち寄ることのできる小さな街です。
ドイツビールを語るには外せないアルトビールを、デュッセルドルフ方式で是非体感してみては如何でしょうか。他の街では決して味わうことの出来ない新しいビールの美味しさ、楽しさを発見できるでしょう。
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