原三溪のセンスが光る名園!風光明媚な横浜「三溪園」

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原三溪のセンスが光る名園!風光明媚な横浜「三溪園」

原三溪のセンスが光る名園!風光明媚な横浜「三溪園」

更新日:2016/03/12 18:55

本井 良尚のプロフィール写真 本井 良尚 風景フォトグラファー

三溪園は明治、大正にかけて活躍した貿易商、原三溪によって作り上げられた庭園です。園内は主に一般公開されていた外苑(当時は東京湾にあさり狩りや海水客のために通り抜けられるように解放されていた)と私邸がある内苑に分けることができ、自然ではあるけれども隅々まで原三溪のセンスが行き届いています。そこで今回は、そんな原三溪の愛してやまなかった横浜・三溪園の絶対押さえておきたいポイントをご紹介。

解体して運んで、移築。四季の彩りに趣味を添える

解体して運んで、移築。四季の彩りに趣味を添える

写真:本井 良尚

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三溪園の特色として面白いところが、園内にある建築物のほとんどが各地にあったものを移築している点にあります。
豊臣秀吉の大ファンであった原三溪は、旧天瑞寺寿塔覆堂(秀吉の母大政所の生前墓)を皮切りに実に様々なものをいったん解体したうえで、この地に運び込んで再度組み立てています。中には縁側に置かれた変哲も無い石が、千利休が暴漢に襲われた時に身代わりになったと言われる石だったりします。

上海の緑萼梅、岐阜県の柳津高桑星桜、聴秋閣の紅葉は絶品

上海の緑萼梅、岐阜県の柳津高桑星桜、聴秋閣の紅葉は絶品

写真:本井 良尚

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重要な文化財が原三溪の趣味庭園の核を成していますが、本人が手を加えたものはそれだけではありません。完成された四季の彩り、配置、それこそが三溪園たらしめる所以といえます。

中でも三溪園の訪問者がお目当てにしているのが、梅や桜、そして紅葉。まずは園内南門付近に咲き誇る、緑萼梅(りょくがくばい)。これは日本でもあまり見かけることができない品種で、横浜の友好都市である上海市から寄贈されたものです。花びらの付け根(萼)が淡い緑に染まり、素朴ですが一目みたら忘れられない可憐さがあります。

続いて春先、桜の季節。ライトアップされた桜は幻想的で趣のある景色が楽しめますが、園内中心に一本だけある柳津高桑星桜(やないづたかくわほしざくら)も是非ご覧になって欲しい風景でもあります。原三渓の出生地である岐阜県柳津町から寄贈されたこの桜は、白い花びらが星型に見えることからこの名称がついており、ソメイヨシノのとは違った春の訪れを楽しむことができます。

そして年暮れの最大の楽しみ、紅葉の季節は一年で一番の三溪園を彩る季節に突入します。オススメは内苑最奥に位置する聴秋閣から山際を望む紅葉の風景。聴秋閣は京都御所である二条城にあったと言われる、春日局に所縁のある建築物です。紅葉初期の鮮やかさもさることながら、散り際にいたっては遊歩道全面が真っ赤の絨毯に早変わり、横浜にこんな素晴らしい場所があったのかと思えるでしょう。

三溪園の夕べシリーズは超オススメ

三溪園の夕べシリーズは超オススメ

写真:本井 良尚

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掲載写真は外苑、旧燈明寺三重塔(関東にある最古の木造建築。1914年移築)を月華殿から捉えた写真です。三溪園では中秋の名月である9月15日〜9月19日(2016年三溪園イベントスケジュール日程)の期間内に営業時間が20:30まで延長され、観月会が催されるのですが、ここでも原三渓の趣味の凝り性が伺えます。私邸から、写真の空に真ん丸したお月様が見えるように考えられているのです。それに加え臨春閣では日替わりで雅楽や舞踊が行われ、日本情緒溢れるお月見を楽しむことができます。

三溪園の夕べは他にも、桜の季節、花菖蒲の季節(実は園内で蛍を楽しむことができるポイントもあります。)などもあり、園内のライトアップされた建築物と明光風靡の四季を楽しむことができます。

原三渓考案の食でおもてなし

原三渓考案の食でおもてなし

写真:本井 良尚

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三溪園、ただの日本庭園と侮るなかれ。園内にある茶屋では、食によるおもてなしも大きな見所です。たとえば待春軒で食べることができる三溪そば。これは汁がないソバで、上にはタケノコやしいたけ、挽肉が盛り付けられており、モチモチした食感が妙に美味しい一品です。掲載写真は大根おろしの団子。抜群の焼き具合で作られた上に新鮮な摺りおろされた大根が並々と載せられた意欲作です。

これらは、原三渓考案や関係する方々が客人をおもてなしするために考えられた食で、原三渓は客人を呼ぶのが好きだったようです。様々な文化人や芸術家を支援していたこともあり、伊藤博文や横山大観といった著名な人物と交流を深めていたようです。その精神は今もなお、三溪園に脈々と受け継がれています。

原三渓のセンス

三溪園は原三渓の構想内で意図的に作庭されたもので、そのセンスに共感される方々も多くいらっしゃるでしょう。こんな話が残っています。ある人物が作った日本庭園には、大きな音がする滝があり、これをみた原三溪は、これは滝ではない、私の庭園に本当の滝があるといいました。それは内苑の中にある、小さな滝で、私邸から僅かに聞こえる音がする程度が、本当の滝だといいました。なんとも原三渓の人柄を表す逸話ですね。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2016/02/27 訪問

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