世界遺産「玉陵(たまうどぅん)」は1501年、第3代尚真王(在位1477年−1526年)が父である尚円王(在位1469年−1476年)のために構築した陵となっています。琉球王国の第二尚氏は尚円王を初代として廃藩置県まで19代続き、その後は華族となりました。「玉陵」は沖縄県最初にして最大の破風墓(はふばか)です。破風墓とは、琉球時代からの沖縄独特の墓を意味しています。
玉陵内部にある玉陵碑は1501年に建てられたものです。この地に葬られるべき人の名前が刻まれています。結果としてここには王族を含め70柱が埋葬されています。
沖縄戦末期には、旧日本陸軍第32軍総司令部が首里城の地下に地下壕を掘って置かれていたことから、米軍の総攻撃を受けています。その際、近くだった玉陵の一部は残念ながら破壊されました。
玉陵では、ガジュマルが生い茂っています。静けさの中にガジュマルの根がむき出しの場所があり、静けさの中だからこそ感じられる迫力があると言えます。こちらも見どころの一つです。
観光の際、上ばかり見ていると足を引っ掛ける可能性もありますので、足元を含めた周囲には十分に注意をしましょう。
首里城と那覇を結ぶ主要道であった「金城町石畳道」は、首里城からは歩いて5分程の距離にあり、真珠道と呼ばれる一部が当時のまま残されています。尚真王の1522年に建造が始まったもので、戦火を免れた約300mの美しい石畳は、500年の歴史を誇るのです。
首里城からは石畳を歩いてずっと下りとなります。古道が持つ独特の静けさの中、500年もの間、王族を含めたくさんの人がこの道を通ったことに、思いをはせてみてはいかがでしょうか。
「安國寺」は世界遺産「玉陵」に近く、同じ通りにありますので、手軽に訪ねることが出来ます。
臨済宗「安國寺」はとても古い歴史があります。尚思紹王を初代とした第一尚氏の第6代目、尚泰久王(在位1454年−1460年)が建立したとされる禅寺です。当初は別の場所にありましたが、1674年に現在の場所となりました。移設されてからも既に300年を経過した古寺なのです。
沖縄の寺の中でも変わっているのが鐘楼です。ここが山門であり、石灰岩で作られ、そこに2体の龍が彫られており、見る者を圧倒する迫力を持っています。正面側にある2体の金剛力士像の眼力にも注目して下さい。
寺の内部にある池の龍、石灯篭も「安國寺」でしか見られない独特の姿をしています。
世界遺産「玉陵」、500年の歴史を持つ古道の「金城町石畳道」、そして古道よりもさらに古い歴史を持つ禅寺「安國寺」の三か所をご紹介しました。
那覇で最も有名な観光地は世界遺産「首里城」ですが、その周辺にも魅力的で歴史ある観光地がありますので、ぜひとも足を延ばしてみましょう。
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(2025/2/7更新)
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