写真:やまざき にんふぇあ
地図を見る證誠寺は、木更津駅から徒歩10分のところにある浄土真宗本願寺派のお寺です。誕生は江戸時代の初期といわれています。ここにはたぬきばやしの伝説が残っており、野口雨情の「しょうじょうじのたぬきばやし」のモデルとなりました。
写真:やまざき にんふぇあ
地図を見るここで、たぬきばやしの伝説について紹介します。
昔、お寺の周りは町外れであり、昼でも辺りが暗いほど草木が生い茂っていたそうです。ある夜證誠寺の住職が目を覚ますと、庭が賑やかなことに気がつきました。外に出てみると、そこでは何と、たぬきが輪になって腹を叩きながら踊っていました。住職も面白くなって毎晩一緒になって踊っていたのですが、ある時を境にたぬきが姿を消してしまったそうです。不思議に思って探してみると、親玉である大だぬきが腹を叩き破って死んでいるのを発見しました。かわいそうに思った住職はねんごろに弔い、たぬき塚を建てたと言われています。このたぬき塚は今でも残っており、たぬきの置物がかたわらに飾られています。
余談ですが、死んでしまった大だぬきにはかずさ御前という娘がおり、今でも生きているそうです。1973年には證誠寺で愛媛県松山市出身のたぬきである本陣狸大明神と結婚式をあげたあと、北海道札幌市の本陣狸大明神社に移り住んでいます。
写真:やまざき にんふぇあ
地図を見るそもそも、なぜ證誠寺でこのような伝説が生まれたのでしょうか。
実はこの辺りは真言宗のお寺が多く、浄土真宗のお寺は木更津ではここ1か所だけしかありません。他の宗派には見られない独特な行事や法要の内容は周辺の村人にとって不思議なものであり、これが伝説のもとになったと言われています。
昔はちょっと変わったお寺と思われていたようですが、寺子屋として高名だったという記録も残っており、周囲からは自然に受け入れられていたようです。
今では町中にたぬきの像やイラストがあったり、10月には地元の子どもたちが伝説にちなんでたぬきと和尚の扮装をしておどるたぬき祭りが開かれたり、寺にたぬきを象った絵馬が奉納されたりと、すっかり町のシンボルになっています。
写真:やまざき にんふぇあ
地図を見る證誠寺を訪れた時に印象的なのが、庭のところどころにある藪です。参拝客が通る石畳はきれいに掃き清められていますが、一歩道を外れたところは藪に覆われています。なぜ一見無造作な藪が敷地内に広がっているのでしょうか。
建立された当時、證誠寺周辺は鈴ヶ森という藪でした。松や杉、ヒノキ、竹がおいしげり、昼でもうす暗いところだったと言われています。證誠寺の庭が藪になっているのは、その名残なのかもしれません。
庭にはあちらこちらにたぬきの像が置かれているので、参拝のあと藪をのぞきこんでたぬき探しをするのも楽しいですよ。
いかがでしたでしょうか。木更津と言えば三井アウトレットパーク木更津や海ほたるなどの買い物スポットや潮干狩りで有名ですが、ぜひあの童謡を思いだしながら證誠寺にもお参りに行ってみてください。
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(2024/9/16更新)
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