歴史の教科書にも必ず載っている「大森貝塚」。縄文時代後期のもので、今からおよそ3500年〜2400年前、当時の人々が食べていた貝の殻であったり、動物の骨を捨てる場所であったといいます。「大森貝塚遺跡庭園」は貝塚を発見したモース博士の像のほか、実際に貝塚が発掘された場所の跡や、縄文時代の当時の海岸線の地図などもありますよ。
貝塚のある大田区から品川区にかけての地帯は、当時、海岸線となっていたそうです!地図によると、現在は近代的なビルが立ち並び、多くの人であふれている品川駅付近も海の中でした。縄文時代当時の風景を想像しながら街を眺めると、歴史の流れを感じますね。
モース博士はアメリカ人の動物学者で、腕足類という貝の研究のため来日しました。そして、横浜から東京へ向かう汽車の窓から貝層を発見したといいます。その後、モース博士による発掘が行われ、この発掘が日本初の学術的発掘であったことから、大森貝塚は「日本考古学発祥の地」と呼ばれることになりました。
庭園内に設置されている「モース博士の像」は、モース博士の生誕地であるアメリカメイン州のポートランドと品川区が姉妹都市提携を行ったことを記念して建立されました。また、モース博士が日本で収集した陶磁器などの品々はボストン美術館にモース・コレクションとして保存されています。貝塚の発見が文明の交流地としての役割も担っていたということを考えると感慨深いですね!
石段を上がって丘の上に上ると庭園全体が見渡せます。庭園内には、お弁当が食べられるテーブル付きのベンチもあり、子ども連れの親子がくつろぐ姿も……。小さな子どもを遊ばせるのにもよさそうです。桜が咲くころには、お花見をするのもオススメですよ。高台から眺める景色はビルが立ち並ぶ街並みですが、縄文時代の当時は、自然豊かな海岸線が広がっていたと思うと感慨深いですね!
また、庭園の中央の「縄文広場」では、30分ごとに霧状の噴水が出るしくみになっています。縄文時代の当時の生活を想像して、物思いにふけるのもいいですね。夏の暑い時期には、霧で涼むのもいいでしょう。
大森貝塚の記念碑は、庭園内の階段を線路に向かって降りて行ったところにあります。分かりにくいところにありますが、忘れずにチェックしましょう!
桐畑地下道は、1995年に開通した歩行者・自転車専用道路です。それでは、地下道を通って、縄文時代には海だったといわれる線路の向こうへ行ってみましょう!
地下道内には1984年の大森貝塚発掘調査で実際に出土した貝殻を使い、貝塚の断面を再現したレリーフがありますのでチェックしてみましょう。より一層、当時の人々の生活をイメージすることができますよ!
地下道を出て大森駅まで向かう遊歩道には、四季折々に咲く草花が植えられ、特に桜の季節は花見を楽しむ人で賑わいます。提灯の灯りが灯る夜桜は幻想的ですね。
大森貝塚の雰囲気を楽しめる「大森貝塚遺跡庭園」。残念ながら、出土品の多くは国の重要文化財として東京大学に保管されているため見ることができません。ですが、「大森貝塚遺跡庭園」から徒歩10分ほどのところにある「品川歴史館」には、モース博士が発掘した際の資料がいくつか展示されているので併せて行くのをオススメします!
大森貝塚の資料のほかにも、東海道第一の宿場として栄えた「品川宿」の模型や資料も豊富にあります。ここでは、江戸時代の雰囲気も楽しめますよ!
大森貝塚マドレーヌは、大森貝塚の貝の形をイメージしたマドレーヌ。和の素材にこだわり、かぼちゃ、黒ごま、抹茶、黒糖、はちみつという5種類の味を楽しむことができます。何といっても、生地がしっとりしているのが特徴!美味しさが評判となり、大田区のお土産100選の1つに選ばれています。大森貝塚マドレーヌは「パティスリー プティエデン」で買うことができます。お土産に、ぜひいかがでしょうか。
以上、縄文時代の歴史を想像させる「大森貝塚遺跡庭園」の魅力についてお伝えしましたが、いかがでしたか?多くの人が行きかう品川区の街並みの中にありながら、縄文時代の雰囲気を感じさせる庭園は、都会のオアシスともいえますね。
交通アクセスは「東京駅」から京浜東北線で15分、「大森駅」北口から徒歩5分位です。「大森貝塚庭園」は9:00〜17:00開園。なお、季節によって閉園時間が異なりますのでHPで確認してみてくださいね。
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(2024/12/14更新)
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