エンジョイ「アメ横」…独特な歴史を歩んだ個性あふれる商店街

エンジョイ「アメ横」…独特な歴史を歩んだ個性あふれる商店街

更新日:2016/03/12 19:11

戦後の混乱期「闇市」からスタートしたアメ横。今や知名度抜群の「活気に溢れる商店街」となりました。
シャッター商店街も増えていく中、発祥からの伝統を大切に、消費者の嗜好の変化や国際化に乗り遅れることなく、2015年にはミシュラン・グリーンガイドにも掲載。したたかでタフ…それも魅力があるからです。
そんな「アメ横」を探訪し、東京有数の観光地「上野のお山散策」もあわせてエンジョイしちゃいましょう!

沢山のさまざまなお店…雑踏の魅力の商店街

沢山のさまざまなお店…雑踏の魅力の商店街
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アメ横商店街とは、JR御徒町駅からJR上野駅手前まで、架橋の脇とガード下、約500mの間に400店舗ほどのお店がひしめく商店街のこと。「アメ横通り」「ガード下ウェルカムモール」を中心に、買い物客から観光客まで国際色豊かに、常時人波が絶えることはありません。沢山の店が雑多に立並び、そこに沢山の人がやってくる…この「雑踏」が更に人を呼ぶようです。

「盛り場」といわれるところはまさにそうですが、「お店」や「飲食店」「芝居小屋」や「遊び場」などが人を呼び、人が人を呼ぶもの。アメ横には芝居小屋こそありませんが、まさにそんな独特な雰囲気をもった商店街です。

「アメ横通り」と「上野中通り」の分岐点、アメ横センターの前で、可愛い「賑わいの像」という商売繁盛の神様が皆様をお出迎えしてくれます。

アメ横通りにはとにかくいろんなお店が並んでいます。生鮮食品・果物・衣料品・装飾品・スポーツ用品・雑貨・薬屋さん・化粧品などなど…買えないものはないかのよう。また、交渉術によっては、いろいろな品物がとってもお安く手に入ることも、アメ横の大いなる魅力のひとつです。

超専門店街としての特色を大切に「ガード下・ウェルカムモール」

超専門店街としての特色を大切に「ガード下・ウェルカムモール」
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アメ横通りのみならず、ガード下(ウェルカムモール)にも、「舶来商品」含め、万年筆・時計・バックル・ジーンズ・ジャンバー・靴・化粧品などなどの小さな専門店がぎっしり。アメ横といえば「舶来品」というイメージを根強くもっている年代の方も多いのでは?それもそのはず、戦後、アメリカ進駐軍の払い下げ物資を売っていたのは「アメ横」だけだったのです。

ウェルカムモールの可愛い人気キャラクター「ウェルモパンダ」に関わるO氏によれば、『ウェルカムモールにおいては、「舶来雑貨の発信地」「街全体がセレクトショップ」といった、本来の「アメ横らしさ」を今に伝える「超専門店街」としての特色を大切にしていきたい』…と考えておられるとのこと。

歴史を背景とする伝統ともいえる特色が、他の商店街とは違うところであり、アメ横にしかない品を発見するという期待も生みます。また、同じ商品を扱っている各店舗間でも本当に自由競争なのだとか。従って、それぞれのお店の個性的なサービスや価格対応が受けられる楽しさもあります。

屋台感覚で「アメ横グルメ」を楽しみましょう

屋台感覚で「アメ横グルメ」を楽しみましょう
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ショッピングを楽しんでお腹がすけば、ちょっと何か食べたいねとなりますね。勿論、グルメを楽しめるお店も盛沢山。

ベンチに腰かけての軽食も乙なものです。アメ横通りにはこういったお店も少なくありません。人気の「ケバブ屋」さんは外国の方の経営。お食事処、衣料品、ブティックなどを中心に、国際化も進み始めており、外国の方が経営されているお店が確実に増えつつあるという昨今。それも魅力の一つに融合していってしまうのが「アメ横」です。

アメ横の成り立ちと名前の由来

アメ横の成り立ちと名前の由来

提供元:アメ横ウェルモパンダ

http://welmopanda.jimdo.com/

写真はアメ横の人気キャラクター:左が「ウェルモパンダ」ちゃん、右が「アメどん」君。「アメどん」の名前は、飴とかアメリカに由来、「どん」は「西郷どん」の「どん」なのだとか。「ウェルモパンダ」は「ウェルカムモール・パンダ」と、上野らしい命名ですね。

江戸時代、この辺りは武士の小さな屋敷や町人の長屋・民家がならんでいたところで、「池の端」と呼ばれた「不忍池」の畔の茶屋街なども近くにありました。明治以降は民家や長屋がひしめきあう下町の住宅街となりましたが、東京大空襲で焼け野原になってしまいました。戦後は、混乱の中で「闇市」が立ち並びましたが、1946年頃からは正常化の道をたどり、現在のような活況を呈する独特な雰囲気をもつ「下町商店街」となりました。

もともとは「飴」を売っているお店がたくさんあったことから、「飴屋横丁」と呼ばれていました。戦後は闇市でアメリカ軍の物資などが売られるようになって、「アメリカ横丁」とも呼ばれるようになり、それが合体して「アメ横」「アメ屋横丁」「アメ横商店街」などと呼ばれるようになりました。

闇市からスタートして約70年、たくましさと力強さを感じる商店街。現在では、各お店は基本的には「アメ横商店街連合会」に所属しています。

アメ横商店街にある「霊験あらたかスポット」…徳大寺摩利支天

アメ横商店街にある「霊験あらたかスポット」…徳大寺摩利支天
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アメ横の魅力はショッピングとグルメだけにはとどまりません。アメ横商店街の中には、「徳大寺摩利支天」という極め付けの霊験あらたかスポットがあります。

「摩利支天」…あまり聞きなれない名前でしょうか?元々は古代インド・バラモン教の「陽炎(かげろう)」を神格化した神様で、仏教の守護神となってからは「勝利に導く…武門の護り神」として、武将の間に信仰を集めました。江戸時代からは「財宝を盗まれることもない」という言い伝えから、「盗賊除け」「商売繁盛」の神様としても信仰されるようになり、江戸っ子から「下谷の摩利支天さん」として親しまれてきました。

「徳大寺摩利支天」は、聖徳太子御作と伝わる由緒ある「摩利支天尊像」を祀り、日本三大摩利支天の一つといわれています。「開運厄除」「家内安全」「商売繁盛」などはもとより、芸能・スポーツにかかわる方々の「必勝・心願成就」の祈願などに霊験あらたかとして、広く全国からの尊宗を集めています。

アメ横を満喫したら「上野のお山」へ!‼‼

ショッピングやグルメを楽しみ、雑踏に身を置いてその雑踏を楽しみ、霊験あらたかスポット「摩利支天」を詣で心願祈願をおえたら、さぁ、上野のお山散策に出かけましょう!

上野のお山には、博物館・美術館・資料館・上野動物園や不忍池など見どころがいっぱい。加えて、寛永寺・両大師堂・清水観音堂・不忍池弁天堂・上野大仏・上野東照宮・五篠神社・花園神社などなど、こちらにも「霊験あらたかスポット」が盛りだくさん。
上野のお山は、江戸時代から名高い桜の名所。『花の雲 鐘は上野か 浅草か』と芭蕉翁が一句詠んだことでも知られ、江戸の名残も色濃く残るところです。

アメ横、上野のお山探訪で、充実した「お江戸・東京での一日」を是非おすごしください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/03/01−2016/03/08 訪問

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