歴史あるインド・デリーの魅力ある3つの世界遺産

歴史あるインド・デリーの魅力ある3つの世界遺産

更新日:2019/07/27 16:56

Saito Junsoのプロフィール写真 Saito Junso 旅ブロガー、トレッカー
インドの世界遺産と言えばタージマハルが有名ですが、その建築に大きな影響を与えた建物が首都デリーにある事をご存知でしょうか。歴代王朝の首都が置かれ、歴史的価値も高い遺跡が多く存在するデリー。特にムガル帝国の建物群はインド建築物の中でも必見のものばかりです。周辺にも見逃せない遺跡が沢山あり、多くの旅人を魅了しています。今回はそのデリーで見られる世界遺産を中心にご紹介します。

インド旅の玄関口・首都デリーは歴史ある魅力的な街

インド旅の玄関口・首都デリーは歴史ある魅力的な街

写真:Saito Junso

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南アジアにあるインドの首都・デリーは、同国の政治や工業、商業の中心の大都市です。人口1000万を超えるこの街は、現在も発展を続けています。

そんな首都デリーは歴史も深い都です。ムガル帝国をはじめインドの各王朝がデリーに首都を置きました。その為今でもデリーやその周辺には深い歴史を持った建造物が多く残されています。発展著しく近代化された首都デリー。一方で長い歴史を持つ街。新と旧が交じり合う魅力的な場所です。まずはここインド旅の玄関口でもある首都デリーが持つ3つの世界遺産をご紹介したいと思います。

王妃が亡き夫の為に築いた墓廟「フマユーン廟」

王妃が亡き夫の為に築いた墓廟「フマユーン廟」

写真:Saito Junso

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最初にご紹介するのがインド門から南東2.6kmの場所にある世界遺産「フマユーン廟」です。

フマユーン廟はムガル帝国第二代皇帝フマユーンの墓廟で、彼の死を嘆き悲しんだ王妃によって作られました。ペルシア建築とインド美術を融合させて9年もの歳月を掛けて造られたとされます。この墓廟はその後の廟建築のモデルとなり、あのタージマハル建築にも強い影響を与えたと言われました。

王妃が亡き夫の為に築いた墓廟「フマユーン廟」

写真:Saito Junso

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霊廟周辺にある庭園もペルシア建築を取り入れ、四分庭園と呼ばれるこれまでにない形式が特徴です。水路と木々が溢れる庭園は、イスラムの「天上の楽園」を体現化したものだとされています。

タージマハルが亡き王妃の為に作られた募廟であることは有名な話ですが、100年も前にそれとは反対に亡き夫の為に作られた募廟があるとは何とも興味深い話ですね。デリーでは必見の場所です。

<基本情報>
住所:Mathura Rd., New Delh
アクセス:デリーメトロ VioletLine JLN Stadium駅下車、徒歩15分

地上の天国と呼ばれた赤い城「レッドフォート」

地上の天国と呼ばれた赤い城「レッドフォート」

写真:Saito Junso

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オールドデリーにあるレッドフォート、別名「ラールキラー(赤い城)」は様々な苦難を越えて現在もその威厳を放つ遺跡です。タージマハル建築で有名なムガル帝国第五皇帝シャージャハーンによって築かれたのが始まりです。当時の首都アーグラからの遷都を行い、自らの居城として建築されました。当時は豪華な宮殿が並ぶ「地上の天国」と言われるほどでした。

しかしその後の「インド大反乱」時のイギリス軍の駐在地、そして独立後もインド軍基地として利用され当時の煌びやかな宮殿などは破壊されてしまいました。かつての栄光を感じるのは門や城壁など一部を残すのみです。

<基本情報>
住所:Shahjahanabad, New Delhi
アクセス:デリーメトロYellowLine、Chandni Chowk駅から徒歩約15分

世界で最も高いミナレット「クトゥブ・ミナール」

世界で最も高いミナレット「クトゥブ・ミナール」

写真:Saito Junso

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ニューデリーから南へ15km、地下鉄でもアクセスしやすい場所にあるのが世界遺産「クトゥブミナール」です。世界最大のミナレット(イスラムの塔)を有し、その高さは72.5mもあります。ミナレットの内部には378段からなる階段もあり以前は上部まで登ることがでましたが、転落事故が起こった為今は内部への立ち入りは禁止されています。

クトゥブミナールの歴史は古く、1200年頃の奴隷王朝にヒンドゥー教徒への勝利を祝って建てられたものとされています。近づいて見るとこのミナレットには細かなイスラム装飾が施されており当時の技術の高さがうかがえます。

世界で最も高いミナレット「クトゥブ・ミナール」

写真:Saito Junso

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中庭には1600年経っても錆ない鉄の柱もあります。その錆びない理由は極めて純度の高い鉄で作られた為だとか、リンなどの不純物が混ざって錆びにくくなっているだとか様々な仮説はありますが実際はっきりと理由は分かっていません。それにしてもこれだけの長い年月を経ても朽ち果てないこと自体驚きですね。

世界で最も高いミナレット「クトゥブ・ミナール」

写真:Saito Junso

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また周辺には見所もいくつかあり、北側にはこれよりもさらに高い塔を建てようとして作られた基部が残されています。アラーイーの塔と呼ばれるこの塔は、途中で断念されてしまいましたが完成していれば100mを超える高さになっていただろうと言われています。

<基本情報>
住所:Qutub Minar Mehlauri, New Delhi
アクセス:デリーメトロYellowLine Qutab Minar駅より車で約5分

デリー周辺にも見所がいっぱい!

デリー周辺にも見所がいっぱい!

写真:Saito Junso

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ムガール帝国の中心として栄えてきたデリー周辺。その為この辺りにはたくさんの見所があります。その中でもきわめて有名なのはやはりタージマハルでしょう。先にも触れましたがフマユーン廟をモデルとし、王が亡き妃の為に建てた墓廟です。インド旅行ではやっぱり訪れておきたい場所ですね。

またその他にも赤い城と呼ばれる「アーグラ城塞」、僅か14年で消えた幻の都「ファーティープスィークリー」などデリー周辺はインドの魅力がぎっしりと詰まった地域ではないでしょうか。デリー観光と合わせて訪れたいですね。

旅の玄関口でもありインドをとても感じられる場所

今回はインドの首都デリーにある世界遺産をご紹介しました。ムガル帝国の繁栄と面影が強く残るデリー周辺だからこそ、とても貴重で見応えのある遺産がたくさん残されています。首都デリーは旅の玄関口でありながらインドの中でもとてもインドを感じることのできる場所です。地下鉄も走る人口1000万の大都市デリー。近代と歴史が交差する魅力溢れるこの街を一度旅してみませんか。

2019年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2004/01/15−2004/02/21 訪問

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