奈良県天川村「みたらい渓谷」と隠れ湯の里「洞川温泉」を満喫ハイキング

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奈良県天川村「みたらい渓谷」と隠れ湯の里「洞川温泉」を満喫ハイキング

奈良県天川村「みたらい渓谷」と隠れ湯の里「洞川温泉」を満喫ハイキング

更新日:2016/03/14 17:38

和山 光一のプロフィール写真 和山 光一 ブロガー

奈良県「天川村」は、紀伊半島中央部に位置し、吉野熊野国立公園に属する修験道の聖地大峯山の懐に抱かれる村です。大峯山を源流とする山上川沿いの「みたらい渓谷」の美しさは関西随一の美しさと称えられていて、ダイナミックな渓谷美に大感動です。川沿いには全長7KMの遊歩道があり、修験道発祥の地である標高800Mの秘境・秘湯の洞川温泉までハイキングができます。大阪から2時間程度の関西圏、行かないテはないですよ。

関西屈指の名ハイキングコース!スタートです

関西屈指の名ハイキングコース!スタートです

写真:和山 光一

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天川川合バス停にある天川村総合案内所ががスタート地点です。ここでパンフレットなどあらゆる情報を取得し、ウォーキングマップを貰って出発します。天川村唯一の信号機のある交差点を右折、白壁の和風木造建築の料理旅館まえひらの角を左に直角に曲がるとスリル満点のつり橋を渡ることになります。ここで清流天ノ川の美しさにびっくりしますよ。そのまま車道を左に進み、赤色の弁天淵橋の手前の「みたらい遊歩道」のゲートから歩道に入っていきます。ここまで約1.3Km20分の距離です。

天ノ川の清流沿いを約1.6KM30分ほどで歩くと「みたらい休憩所」に到着します。ここで南朝の帝が禊をしたことから『御手洗』=「みたらい」という名がついたとのことです。ここまでの途中には、行く手を遮るようにカツラの大木が現れたり、橋の下に岩の洞窟があったりと飽きさせません。休憩所からは川へ降りる階段があり、手をつけてみてください、ここでも川の水のきれいさと冷たさにびっくりですよ。

悠久の時が造り上げた自然の一代傑作「みたらい渓谷」

悠久の時が造り上げた自然の一代傑作「みたらい渓谷」

写真:和山 光一

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ここからいよいよ一番の見どころになってきます。観音峯登山口休憩所までの約1.5KMが「みたらい渓谷」と呼ばれる大峯山を源流とする山上川が造り上げた巨岩の渓谷なのです。車道でもあるみたらい橋の上から美しい滝を見て、滝の横の階段を上っていくと哀伝橋という吊り橋にみえない吊り橋から「みたらいの滝」を望みます。この周辺がビューポインですので写真にしっかりと映しておいてください。そして吊り橋と滝の横の階段の連続からは真下に「みたらいの滝」を眺めながら上へ登ると「光の滝」に出会えます。

エメラルドグリーンに輝く神秘的な淵、大小様々な滝と巨石を縫い、底まで透けて見える清流が流れるそのダイナミックな渓谷美に感動です。自然の要害として南朝の皇族方が敵の来襲の際、避難した場所で、南朝のロマンを秘めた伝説も残っています。

観音峯登山口休憩所からは車道の観音峯橋の歩道を歩き進むと、右側にゲートがあり歩道を進みます。ゆるやかな山林を進み大聖大権現社前(分岐)を越えると、すぐに洞川温泉センター前にでます。観音峯登山口休憩所からは約3KM程度ですが、疲れた方はバスで洞川温泉を目指すのも可能ですよ。

昔日にタイムスリップしたかのようなえんがわ風景「洞川温泉街」

昔日にタイムスリップしたかのようなえんがわ風景「洞川温泉街」

写真:和山 光一

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修験道の開祖である役行者の弟子である「前鬼」は修験者の前を歩いて斧で道を切り開き、「後鬼」は水がめを持って後を歩いて修験者を支えたとのことです。その後、役の行者の教えを守った「後鬼」が洞川に住みつき、その子孫が今も行者の世話をしているという言い伝えがあり、そのため洞川温泉は「後鬼の里」と言われています。

修験道の場として今も全国から修験者が訪れる奈良県の大峯山。山頂には世界遺産の大峯山寺が立ちます。その登山口に湧き、霊場の雰囲気が味わえる「洞川温泉」は、標高が高い為、夏でも最高気温が26℃前後と涼しく、避暑地として関西の軽井沢ともいわれます。

山頂にある女人禁制の「大峯山寺」へと行き交う大峯講の山伏たちの姿が目立つ表通り、「行者さん通り」と呼ばれる道の両側に15軒ほどの旅館や民宿、みやげ物店が立ち並び、夕闇が近づくと各宿の縁側になじみの大峯講の名が書かれた提灯が軒先に灯り、門前町独特の幽玄な風情を醸し出します。修験道の行者や大峯山の登山者が宿泊する古風な老舗旅館が多いのが特徴で、「角甚」「花屋徳兵衛」「紀の国屋 甚八」といった宿の古めかしい看板を眺めていると、屋号に人の名前が多いのに驚きます。

環境省の名水百選に選定「ごろごろ水」

環境省の名水百選に選定「ごろごろ水」

写真:和山 光一

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洞川湧水群は熊野川の最上流部霊峰大峯山麓に位置し、「ごろごろ水」「神泉洞」「泉の森」の3つの湧水から構成され、環境省の「名水百選」に選定されています。ミネラル分を豊富に含んだ水で、体質改善や健康増進にも役立ち、また昔から「仏水秘水」と呼び修験者たちののどを潤した水でもあります。とりわけ「ごろごろ水」は関西最大級の五代松鍾乳洞などのカルスト地形に沸く名水で、地中を流れる水が鍾乳洞付近の洞穴にこだまし、「ごろごろ」と聞こえることから命名されたといわれています。

水温は10.4℃と冷たく、ミネラル分を適度に含み、特にカルシウムの含有量が多いのが特徴です。そういったことから別名「神の水」とも呼ばれていて、この水でご飯を炊いたり、お茶やコーヒーを作ると、健康に良いだけでなく、味も引き出してとても美味しくなるとのこと。そのため洞川の温泉街には「名水コーヒー」「名水豆腐」(山口屋さんが有名です)などの看板を掲げる店が多くあります。

数年前まではこの石碑の前から湧水が出ていましたが、現在では近くに大きな駐車場ができ、この場所からは湧水を汲むことはできなくなってしまいました。車で横着けできるのでまるで洗車場の様な大駐車場の水くみ場には、名水を求めてポリタンクを持った人々で賑わっています。是非名水を汲んで帰りましょう。

修験道の聖地で湯に入る「山伏の湯」登山者にも人気の日帰り温泉

修験道の聖地で湯に入る「山伏の湯」登山者にも人気の日帰り温泉

写真:和山 光一

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大峯山寺への行を終え、山をおりてきた行者装束の山伏たちも立ち寄るのが「洞川温泉センター」。温泉街の入口にあり、みたらい渓谷遊歩道の終点でもある村営の日帰り温泉です。名産吉野杉を使った山小屋風の建物が目印となっています。三角屋根の天井の高さが広さを感じさせ、加水していない26℃の無色透明でアルカリ性の源泉がヒノキの浴槽と露天風呂にそそがれていて、その黄みがかってまったりとした湯は疲労回復に効くといわれています。内湯にはジェットバスも付いています。熊野川最上流部にあたる洞川は名水の地。湯上りには、館内でも販売している名水「ごろごろ水」で喉をうるおしましょう。

バス停までは300M。日帰りの場合、帰りのバスに遅れないように事前にチェックしておいて下さい。最終「下市口駅」へは17:55です。(5/1〜11/30迄)

大阪からわずか2時間で行ける水清き、山々がやさしい天川村

大阪からは電車とバスで二時間程の天川村。阿部野橋から近鉄特急にのって下市口まで1時間、下市口から奈良交通急行バスで洞川温泉行きに乗り換えます。バスに揺られること40分、ハイキングの出発地点天川川合バス停で降りますが、洞川温泉まで直通で行くこともできます。近鉄阿部野橋〜下市口間片道910円、下市口〜洞川温泉間片道1280円で通常4380円のところ往復割引乗車3780円でいける「洞川温泉・みたらい渓谷散策きっぷ」はお得です。

洞川温泉には「洞川自然研究路」という見どころ満載のコースがあります。関西では珍しい鍾乳洞「面不動鍾乳洞」「五代松鍾乳洞」、全長120Mのつり橋「かりがね橋」からは温泉街が一望できます。行者の水行場があり、修験道の根本道場である「龍泉寺」を中心に5/3〜9/23の修行シーズンには、山伏の吹くホラ貝の音が響きわたります。

天川村には、内田康夫著「天河伝説殺人事件」の舞台となった日本三大弁財天の一つ「天河大弁財天社」があります。自然を生かした能舞台が美しい、古来から続く芸能の神様です。天川川合バス停交差点から県道53号線を歩くこと約3.5KMの距離ですので歩くもよし、中庵住行きに乗り換えてバスで行くこともできます。是非行程に組み入れてみてください。

修験道の里「天川村」は身も心も癒してくれる里です。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/06/14 訪問

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