明治以降の貴重な建造物は必見!秋田県横手市増田のレトロな商家と内蔵を巡る

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明治以降の貴重な建造物は必見!秋田県横手市増田のレトロな商家と内蔵を巡る

明治以降の貴重な建造物は必見!秋田県横手市増田のレトロな商家と内蔵を巡る

更新日:2016/11/28 15:06

二宮 うららのプロフィール写真 二宮 うらら ライター、エディター

秋田県横手市の南東部に位置する「増田」は、古くから商人の町として栄えた。当時の繁栄を今に伝える伝統的な建造物群は、質実剛健で奥ゆかしい佇まいだが、そのなかには立派な“内蔵(うちぐら)”が存在している。外側から伺いしることができない“内蔵”が、最近になって公開され始め、見学できるようになった。ぜひ、出かけてみよう。(PR)

「中七日町通り」をメインに伝統的建物を訪ねる

「中七日町通り」をメインに伝統的建物を訪ねる

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横手市増田町は、江戸時代、秋田藩と仙台藩をつなぐ経済の要衝として栄えたところ。明治期には銀行や電気会社が設立され、商業地の中核として発展した。
往時の勢いを物語るのが、約400メートルにわたって伝統的な建造物が建ち並ぶ「中七日町通り」。現在は国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。

ここの建物は、間口が狭く奥行きが極端に長いのが特徴。表通りではどっしりとした切妻造の家が目を引くが、驚くのは建物の中だ。
母屋の入り口から裏口まで一直線に通り土間が続き、店、帳場、居間、水屋などが配され、奥まった場所に“内蔵”が存在する。

“内蔵”は建物に覆われているので、その存在は外から伺い知ることができず、つい最近まで秘密のベールに包まれていた。
現在約48棟の内蔵の存在が確認されており、その一部、約19棟を一般公開している。まだまだ知らない人が多い観光スポットだといえるだろう。ひっそりと守られてきた内蔵や増田町の歴史に思いを馳せながら、ていねいに歩きたい。

増田町唯一の造り酒屋『日の丸醸造』の内蔵が凄い!

増田町唯一の造り酒屋『日の丸醸造』の内蔵が凄い!

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増田地区で“内蔵”のある家の多くは商家である。“内蔵”には、物品の収納を目的とした「文庫蔵」と、当主や家族の生活空間などに利用された「座敷蔵」がある。いずれも内部に細やかな意匠が施され、見応えたっぷりだ。

「中七日町通り」の南側、四ツ谷角近くにある『日の丸醸造』の内蔵は、総漆塗りの豪華さで、増田のなかでも際立った存在だ。
『日の丸醸造』の創業は元禄2年(1689)。酒どころ秋田の歴史と伝統を引き継ぐ造り酒屋である。「日の丸」の名は、秋田藩主・佐竹家の紋所が、扇に日の丸だったことに由来すると言われている。

内蔵(文庫蔵)は明治41年(1908)の建築。
まず、黒々とした漆喰の外壁、幾重にも重なるどっしりとした土扉や、その土扉を囲む鞘(さや)の繊細な細工に目を見張るが、内部を見てまたビックリ。一尺間隔に並ぶ漆塗りの通し柱と白漆喰の壁が、気品あふれる美しさを漂わせている。

見学にあたっては事前の予約が必要だ。

漫画「いっぽん!!〜しあわせの日本酒〜」でも取り上げられた「まんさくの花」を試飲。

漫画「いっぽん!!〜しあわせの日本酒〜」でも取り上げられた「まんさくの花」を試飲。

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『日の丸醸造』では内蔵見学の後に、表通りに面した店舗で、日本酒を試飲するという楽しみも待っている。

主力ブランドの「まんさくの花」は、集英社が発行する漫画誌「グランドジャンプ」に連載中の「いっぽん!!〜しあわせの日本酒〜」の連載第1話・第2話に登場。
作中では特別純米酒『うまからまんさく』がストーリーの中心となり、佐藤社長や高橋杜氏(とうじ)も実名で登場する。
杜氏の言葉として語られているのが下記のくだり。
「これは酒造好適米『秋の精』です。ワシが田に入って丹精込めて育てたんです。そうして米から作って醸した『うまからまんさく』も、どの工程も妥協せず徹底して最高の酒造技術を発揮した上でも最終的には…酒づくりの神に委ねてできるものです。だからうまい酒は大量生産ができないのです」
最高の技術と手間暇、さらに愛情をもってお酒を醸していることがわかる、グッとくる言葉ですね。

そんなお酒を、ぜひ試飲してみよう。『うまからまんさく』だけでなく、季節のお酒やここでしか買えない蔵元限定酒もあり、自分にとっての“しあわせのいっぽん”が見つかるはずだ。

稲庭うどん店併設の資料館「佐藤養助商店 漆蔵資料館」

稲庭うどん店併設の資料館「佐藤養助商店 漆蔵資料館」

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秋田といえば稲庭うどんが有名。滑らかで、のどごしのよい稲庭うどんのトップブランド『佐藤養助商店』の資料館として公開されている“内蔵”が「佐藤養助商店 漆蔵資料館」だ。
大正10年(1921)、増田を代表する地主・小泉五兵衛家の宝物殿として建築された内蔵で、国登録有形文化財である。

黒漆喰の重厚感のある外観。観音開きの土扉は開いたときに左右対象になるようにできており、左の扉は約750Kg、右の扉は約850Kgもあるとか。内部の天井や床、柱などはつややかな漆塗りである。
2階には万延元年(1860年)創業の「佐藤養助 稲庭干饂飩」の歴史を物語る、貴重な資料を多数展示。宮内省に御買上げ頂いたという納品書の控えや、故谷崎潤一郎氏より届いた現金書留めによる注文書など、著名人からの書簡などが展示されている。

内蔵見学の前後には、併設の食事処で稲庭うどんを味わい、お土産を買うこともできる。悠久の時を感じさせる建物のなかでいただく稲庭うどんは、また格別の味わいである。

珍しい3階建て木造建築の「旧石田理吉家」

珍しい3階建て木造建築の「旧石田理吉家」

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伝統的な建物が建ち並ぶ「中七日町通り」のなかでも、ひときわ目立つ木造三階建ての主屋があるのが「旧石田理吉家」。主屋と主屋東側につながる座敷蔵、そしてその座敷蔵を包む建物に設けられた水屋部分が公開され、見学可能となっている。

戦前まで酒造業を営んでいた「旧石田理吉家」の主屋は昭和12年建築。7代・栄次郎氏の婿入にあたり、6代・理吉氏が建てたものだといわれている。
1階に和室が2室、2階には和室と洋室、3階は和室の大広間という間取り構成。さまざまな銘木が使われ、趣向をこらした細工を見ることができる。

主屋奥につながる座敷蔵は明治14年(1881)、5代・理吉氏によって建てられたもの。土蔵造りの2階建てで、白漆喰と黒漆喰のコントラストが美しい“。2階に上がると、巨大な小屋組みを見ることができる。明治前半まで用いられていた構造で、掛け渡された巨大な杉梁は、見るものを圧倒する。

いずれも当時の材や建築技術の粋が散りばめられていて、見応えたっぷり。往時の増田商人の勢いと暮らしを垣間見ることができる。

路地や裏通りからの景観も興味深い

今回紹介した建物以外にも、「観光物産センター『蔵の駅』」をはじめ、公開されている建物は多数。さらに表通りから路地に入ると、建物の奥行きが見通せる景観が広がり、表通りとはまったく異なる雰囲気で、こちらもゆっくり見て歩きたいところ。

見学にあたっては、予約制のところもあるので事前チェックをお忘れなく。

また、中七日町通りのすぐ近くには「朝市通り」があり、毎月2・5・9のつく日の午前7時〜12時まで朝市が開催される。内蔵見学の前に、朝市を楽しむのもおすすめだ。

【※この記事は 秋田県東京事務所 とのタイアップです。】

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