写真:藍色 しっぽ
地図を見る見所の多い旧市街はスペッロの街の中心にあります。旧市街の入り口にそびえたつのは、紀元前一世紀頃に建設されたとされるコンソラーレ門。門の先には中世の風情が色濃く残るコンソラーレ通りが続いており、まさに別世界への入り口です。散策に向けてワクワクする気持ちを掻き立ててくれることでしょう。(2016年1月現在修復中のため、門の通り抜けはできません)
写真:藍色 しっぽ
地図を見る石造りの建物の間を抜け、迷路のようなコンソラーレ通りの坂を上りきると、カフェや絵画館、みやげものの店などがにぎやかに並ぶカヴール通りに出ます。
中でもひときわ目立つ、白とピンクの大理石の外観の教会がサンタ・マリア・マッジョーレ教会です。ウンブリア州ゆかりの画家の作品を数多く収蔵しており、特に教会の入り口左手にある「バリオーニ礼拝堂」は一見の価値あり。ここにはルネサンス時代の大画家、ピントゥリッキオの貴重な壁画が残っています。小さな礼拝堂の四面を飾る壁画は制作から500年の月日を経た現在でもその美しさを保っており、光あふれる鮮やかな色彩はため息が出るほど豪華。
主祭壇近くにはピエトロ・ペルジーノの有名な絵画作品もあり、日本では数十年に一度しか見られないような画家たちの作品をここで一度に見ることができます。
写真:藍色 しっぽ
地図を見るサンタ・マリア・マッジョーレ教会から30メートルほど北に進むと、厳かな雰囲気のサンタンドレア教会が見えてきます。単廊式の小さなこの教会は窓が少なく薄暗いですが、青空を模した天井装飾や祭壇後ろのステンドグラスなどが美しく明るい印象を与えています。
回廊の右奥にはサンタ・マリア・マッジョーレ教会同様、ピントゥリッキオの祭壇画が。お昼休みをとらない教会なのでゆっくり滞在することもでき、イタリアルネサンスの大作を心行くまで間近で鑑賞するという、贅沢な体験ができます。
写真:藍色 しっぽ
地図を見るさらに北へ進むと、共和国広場に出ます。
天気のよい日はベンチで日向ぼっこをしていたり、犬の散歩をしたりしている人たちが数多く見られます。スペッロの活気ある街の様子や、古都での人々の生活を肌で感じることができる場所でもあります。近くのお店でパニーニを買って、ここでお昼を食べるのも良いかもしれませんね。
写真:藍色 しっぽ
地図を見る散策の締めは、ローマ時代からの歴史を持つヴェネーレ門で。三つの入り口と両脇に12角形の塔を持つこの門は旧市街の西側に位置しており、ここからウンブリアの風景を見渡すことができます。青い空の下に広がる大平原は息をのむほど美しく、まるで2000年以上の歴史を持つこの街の素晴らしさを語り掛けてくれるようです。
イタリアの主要な都市と比べるとまだまだ知名度の低い町ですが、小都市ならではの豊かな自然や、ゆったりとした時間を満喫できるのがここスペッロの魅力です。春から夏にかけては窓辺に色とりどりの鉢植えや花が並べられ、そぞろ歩きも楽しくなる季節。日帰りで訪れるもよし、一泊して楽しむもよし。素敵な風景が待っています!
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(2024/3/29更新)
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