岩手「もりおか啄木・賢治青春館」レトロな建築にカフェも併設!

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岩手「もりおか啄木・賢治青春館」レトロな建築にカフェも併設!

岩手「もりおか啄木・賢治青春館」レトロな建築にカフェも併設!

更新日:2017/11/27 18:10

KISHI Satoruのプロフィール写真 KISHI Satoru 岬の狩人、伝記研究者、旅するパンクス

歌人の石川啄木と詩人・童話作家の宮沢賢治が青春時代を過ごした場所、岩手県盛岡市。岩手公園(盛岡城跡公園)に程近い場所には、明治後期に第九十銀行として建設されたレンガの建造物があります。

現在では国の重要文化財として指定され、レトロな雰囲気の漂う館内は、二人の偉大な文学者を顕彰する施設となっています。今回は、盛岡散策の休憩にピッタリなカフェも併設した「もりおか啄木・賢治青春館」を御紹介致します。

入場無料「もりおか啄木・賢治青春館」

入場無料「もりおか啄木・賢治青春館」

写真:KISHI Satoru

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岩手公園(盛岡城跡公園)のほど近くにあるレトロな雰囲気を漂わせる建物。もともとは第九十銀行(だいくじゅうぎんこう)の本店本館として1910年(明治43年)に竣工したものです。

現在では、盛岡で青春時代を過ごした年齢差10歳の二人の文学者、歌人・石川啄木(いしかわ たくぼく、1886年〜1912年)と詩人・童話作家の宮沢賢治(みやざわ けんじ、1896年〜1933年)を紹介する「もりおか啄木・賢治青春館」として利用されています。

石川啄木と宮沢賢治、それぞれが約10年を過ごした岩手・盛岡で、一度に二人の軌跡を辿れる素敵なスポットです。入場無料で、一回が初版本や資料が並ぶ“常設展示室”、二階は企画展やコンサートも行われる“展示ホール”があります。

※「石川啄木」の「啄」の正確な表記は、右側・旁(つくり)の左払い三本の中央に「丶」のある旧字体となりますが、閲覧性保持のため新字体「啄」を利用した「石川啄木」としています。

「国指定重要文化財」建築家・横濱勉の時代を先取りしたデザイン

「国指定重要文化財」建築家・横濱勉の時代を先取りしたデザイン

写真:KISHI Satoru

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この第九十銀行の設計に従事したのが、啄木や賢治と同じ盛岡中学(現在の盛岡第一高等学校)の出身で、後に東京帝国大学建築学科を卒業した建築家・横濱勉(よこはま つとむ、1878年〜1960年)。

当時のヨーロッパでの芸術・建築運動にも関心を持ち、第九十銀行の設計にも反映させたのです。特に建物の外観は、11世紀〜12世紀のドイツ風ロマネスク建築様式の流れを汲んだデザインが各所に散りばめられています。

2004年(平成16年)には、明治期の銀行建築でありながらも、大正・昭和初期の特徴を表す先駆的な意匠が認められ、国の重要文化財に指定されました。

初版本・パネル展示の資料“常設展示室”

初版本・パネル展示の資料“常設展示室”

写真:KISHI Satoru

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盛岡産の花崗岩(かこうがん)を利用し、アーチ状に組み合った荘厳なデザインの入り口から入ってみましょう。

銀行時代に営業室として使われていた柔らかな印象の1階部分は“常設展示室”となっています。当時の銀行建築では、営業室は吹き抜けが原則でしたが、第九十銀行では1階のみ。2階には、株主が集う総合室を設けていたのが大きな特徴となっています。

吹き抜けではないと言っても、非常に高い天井で、柔らかな色合いと落ち着いた広い空間の1階“常設展示室”。ショーケースの中には、石川啄木と宮沢賢治の貴重な初版本が展示され、中央には二人の紹介と共に同時代の盛岡の様子も紹介されています。

石川啄木と宮沢賢治の二人を一つの時間軸に「略年譜」

石川啄木と宮沢賢治の二人を一つの時間軸に「略年譜」

写真:KISHI Satoru

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館内には二人の顔の像も展示されています。盛岡中学校出身の彫刻家・舟越保武(ふなこし やすたけ、1912年〜2002年)が制作した「若き日の啄木像」。

宮沢賢治の弟・清六(せいろく、1904年〜2001年)が彫刻家・高田博厚(たかた ひろあつ、1900年〜1987年)に依頼し制作された宮沢賢治の像です。
その他にも、作品や追悼記事が掲載された当時の新聞“岩手日報”など充実した資料が並んでいます。

その中でも、見応えあるのが、石川啄木と宮沢賢治の二人が一つの年表に盛り込まれた一枚の大きな展示パネル「略年譜」。写真も豊富に添えられて、二人の対比、二人を繋ぐ土地・盛岡など色々な見方ができて楽しめます。

レトロな空間で贅沢な休息を・喫茶「あこがれ」

レトロな空間で贅沢な休息を・喫茶「あこがれ」

提供元:岩手県観光協会

http://www.iwatetabi.jp/地図を見る

詩人・童話作家として宮沢賢治は有名ですが、盛岡中学生時代には短歌に強い関心を持ち文学に目覚めます。石川啄木に加えて、明治・大正の歌人たちの影響を受けながら、その後も歌作を続けていったのです。

そんな二人に思いを馳せたり、この素敵な空間を楽しんだりしながら、ゆっくりと休憩できるカフェ・スペースが館内にあります。石川啄木の第一詩集の名前が付けられた喫茶「あこがれ」です。

オーダー後に豆を挽いて淹れる“おりじなる珈琲”、優しい香りが嬉しい“みなまた紅茶”などのメニューが揃っています。国指定の重要文化財の中で、贅沢な静かなひと時を過ごせます。また関連書籍やお土産の販売コーナーも設置されているので、そちらもチェックしてみて下さい。

岩手県盛岡市「もりおか啄木・賢治青春館」のまとめ

「もりおか啄木・賢治青春館」は、盛岡駅から盛岡都心循環バス「でんでんむし」に乗って約12分、“盛岡バスセンター・ななっく前”で下車・徒歩3分とアクセスもしやすい立地。時間に余裕があれば、盛岡の街を散策しながら向かうのもオススメです。

近くには、西洋建築の第一人者である辰野金吾(たつの きんご、1854年〜1919年)と盛岡出身の葛西萬司(かさい まんじ、1863年〜1942年)の設計による赤レンガの盛岡銀行(現在の岩手銀行中ノ橋支店)もあります。「第九十銀行」建設の時期と、ほとんど変わらず、約5ヶ月後に竣工したものです。

他にも多くの観光スポットがあるので、下部の関連MEMOの公式サイト等へのリンクも御利用下さい。
以上、国指定重要文化財でもあるレトロな建造物の中で、石川啄木と宮沢賢治の二人の偉大な文学者が紹介された岩手「もりおか啄木・賢治青春館」の御紹介でした。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/12/15 訪問

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