そもそもスーパー林道とは、特定森林地域開発林道として昭和40年代から森林開発公団によって開発された高規格林道です。基本幅員4.6メートルの2車線で、平成2年までに全国23路線が建設・整備されました。奥志賀スーパー林道や上高地乗鞍スーパー林道などと同様に、白山スーパー林道は2015年4月に「白山白川郷ホワイトロード」と名称変更し、観光道路として存続しています。
総延長33.3キロメートル、所要時間約1時間のルートは、林道というには、整備が行き届いた舗装道路で、大勢の観光客が訪れる有料道路。通行できるのは、6月〜8月は7時から18時、9月〜11月は8時から17時で、二輪車は歩行者は通行禁止です。
石川県側の蛇谷川沿いに、蛇谷八景と数えられる大小たくさんの滝が流れ落ちます。中宮料金所を通過ししばらく進むと車窓から、しりたか滝、三味線滝、岩底の滝、かもしか滝などが望めます。
最初の絶景ポイントの滝「姥ヶ滝(うばがたき)」までは、標高770メートルの蛇谷園地駐車場から、遊歩道を下り、広場になっている蛇谷園地へ向かい、さらに川沿いの道を歩きます。所要時間は行きが約15分、帰りは登りになるため約20分です。
姥ヶ滝は、幅40メートル、落差111メートルの分岐瀑です。姥ヶ滝の名前は、白山の中腹から、傾斜した岸壁を滑り落ちるように流れ、幾条もの白水が織りなしている様子が、老婆が白髪を振り乱している姿に見えることから、その名が付いたとされます。すぐ川のそばまで降りていけるため、沢遊びをして、マイナスイオンを身体中に浴びることができます。
姥ケ滝の向かい側の対岸に、幻の温泉「親谷の湯」が存在します。時期により使用できませんが、滝を眺めながら露天風呂や足湯に浸るチャンスがあるかもしれません。平成28年現在、足湯のみ土日祝日の10時から15時に利用できます。
姥ケ滝の駐車場から車で15分程進むと、次の観滝ポイントが現れます。ふくべの大滝は、標高900メートルの駐車場から見上げるように、断崖から流れ落ちる落差86メートルの豪快な滝です。水量はそれほど多くありませんが、深くえぐられた岸壁を滑り落ちる姿には圧倒されます。10月中旬から11月上旬には、紅葉の名所としても有名です。
トンネルを越え岐阜県側へ入ると、三方岩駐車場から、標高1736メートルの三方岩岳への登山道が整備されています。高山植物がある登山道を約40分登ると、視界が開けた山頂へ到着します。また、日帰りでは無理ですが、その先足を延ばせば、遠く白山まで登頂できます。
また、峠道を下った途中の如連茶屋駐車場から歩いてすぐの場所には、白川郷展望台が整備され、合掌造りの集落で世界遺産に登録されている白川郷を眼下に望むことができます。そのまま、下って馬狩料金所を通過し、しばらく進むと国道156号線に合流して白川郷の入口。観光シーズンは渋滞に注意です。
ぜひとも、訪れたい北陸の滝が称名滝(しょうみょうたき)です。白山白川郷ホワイトロードから車で約2時間、富山県立山の麓に位置する落差日本一350mの「称名滝」は、滝好きでなくとも見逃せません。大絶壁を4段になって駆け下る豪快な段瀑です。
駐車場から整備された遊歩道を約20分歩いて向かい、すぐ近くの橋の上や、観滝スポットから望む滝の迫力には圧倒されます。夏場の時期には、水しぶきを浴び、マイナスイオンが大変心地良いです。
また、春先の雪解け時期には、隣に幻のハンノキ滝が現れ、こちらが落差は500mで称名滝を上回ります。左に称名滝、右にハンノキ滝という、見事な競演が楽しめます。
名称変更した白山白川郷ホワイトロードで楽しめる、水しぶきを爽快に浴びる滝巡りは、暑い季節にお薦めです。必見の称名滝も含め、北陸の名瀑を訪れてはいかがでしょうか?
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(2024/3/18更新)
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