「仲間川マングローブクルーズ」を楽しめるのは、沖縄本島に続いて2番目の大きさを誇る西表島。この島の気候は、亜熱帯と言うより熱帯に近く、年間平均降雨量は2600mm以上。そのため、熱帯の原生林が島を占めています。
仲間川は、天然記念物に指定された、潮の干満によって海水と淡水が入り乱れる17.5kmの川。流域に、約200ヘクタールのマングローブ林が生い茂っており、マングローブクルーズは、その熱帯独特の風景を楽しめる遊覧船。案内の方がいるので、気軽に安心してジャングルを探検できるので、初心者にもお勧めです。
まずは、大原港の「仲間川マングローブクルーズ」乗り場から出航! 川の河口から上流に向けて、川を遡るように船を進めます。
川の両サイドは濃い緑の葉を茂らせた木々が覆い、まるでアフリカのジャングルを彷彿とさせるかのような景色が続きます。ここに茂るのはマングローブ。「マングローブ」とは、木の固有名称ではなく、潮の干満によって水位の変化を繰り返す場所に生息する植物の総称のことです。水中に根があり、水上に幹や葉を茂らせていますが、引き潮になると水中から根が現れ、その間に光合成を行う珍しい木もあります。
クルーズをすると、このような木々がずっと続き、同じような木に見えますが、島の中でも東部だけにしか生息しない「マヤブシキ」など、希少な木も見ることができます。
船内アナウンスが流れるので、ここにある木や自然などについて詳しく知ることができます。ここは、文化庁仲間川天然記念物保護区域など、3つの国の天然記念物保護区域になっているため、洪水などで倒れたままの木など、人間が手を加えていない、ありのままの原生林が広がっています。
30分程船に揺られると、川の上流約6kmの地点にある船着き場へ到着。桟橋を降りて、ジャングルの中を真っ直ぐ徒歩で進むと、ご覧のような木があります。
これは、日本最大の「サキシマスオウノキ」と呼ばれる木。アオギリ科で、樹高20m。根回り360cm。木の根元がヒラヒラとして、まるで昆布のようになった変わった木で、根板の高さは330cmもある奇妙な木。推定樹齢400年、全国でも珍しく平成12年4月に「森の巨人たち百選」に認定され、「次世代へ遺産として残すべき場所」に指定されています。言うまでもなく、この木はとても大きく1枚の写真では撮りきれない大迫力の木で、クルーズでの一番の見所!!
こちらは、先程の「サキシマスオウノキ」の根から見上げた木の上部。空に向かって枝を伸ばしながら葉をたくさん覆い茂らせ、たくましく育っています。時折、木に太陽の光が当たって、生き生きとしたエネルギーに満ち溢れているかのよう。見ているだけでも、元気をもらえるようです。
ここには、特別天然記念物の「カンムリワシ」や、同じく特別天然記念物の「イリオモテヤマネコ」など、ここでしか生息していない珍しい動物もいます。木を見上げれば、もしかして凛々しい顔をした「カンムリワシ」に出会えるかもしれませんよ。
ご紹介した「西表島仲間川マングローブクルーズ」は、仲間川の潮位の変化などがあるため、「サキシマスオウノキ」への見学コースは、充分な水深がある満潮時で、70分以上の遊覧時間がある場合のみ運行します。クルーズの所要時間は1時間程度。悪天候の場合は、運休となります。どうしても見学したい場合は、天気予報をこまめにチェックするか、下記のMEMO【仲間川マングローブクルーズ】より問い合わせして下さい。
世界的にも珍しい、特殊な根を持つ木など、ここだけでしか見られない自然がいっぱい! 原子の宝庫「仲間川」で、自然の息吹を体感するクルーズは如何でしょうか? 探検気分も味わえますよ!
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