まもなく廃線…惜別ローカル線の旅〜JR江差線乗り撮り歩き

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まもなく廃線…惜別ローカル線の旅〜JR江差線乗り撮り歩き

まもなく廃線…惜別ローカル線の旅〜JR江差線乗り撮り歩き

更新日:2014/05/01 14:43

もんTのプロフィール写真 もんT チューター、フリーライター

かつては北海道内に数多く存在したローカル線も、過疎化やモータリゼーションの進行にともない、次々と廃止されていきました。そして、かろうじて残ってきたJR江差線の末端区間(木古内〜江差)も、とうとう2014年5月11日限りで廃止されることとなりました。残りわずかとなった江差線に乗って、沿線のすばらしい風景を撮り歩く旅を紹介します。

江差線とは…

江差線とは…

写真:もんT

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江差線は函館本線五稜郭駅から分岐する鉄道で、江差までは1936年に全通しました。赤字ゆえにこれまでも何度か廃止が取り沙汰されましたが、乗客の多い五稜郭〜木古内間のおかげで存続してきました。
しかしとうとう、2014年5月に末端の木古内〜江差間は廃止されることになりました。

木古内と江差の間は現在1日6往復の列車が運行されています。
たった1両の気動車での運行が基本なのですが、廃止の発表を受け、惜別乗車する鉄道ファンや観光客が増えたため、最近は2両編成で運行したり、臨時列車を走らせたりと、にわかに活気づいています。

最新の時刻表やJR北海道函館支社のホームページなどで事前に列車の時刻をよく確認しておきましょう。

旅の始まりは木古内駅

旅の始まりは木古内駅

写真:もんT

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廃止区間の起点となる木古内駅は、本州からだと青森からの特急列車が青函トンネルを抜けて最初に止まる駅です。
函館からは特急で約40分、普通列車なら約1時間15分です。
江差線の五稜郭から木古内までは、北海道と本州とを結ぶ特急列車や貨物列車が行き交う幹線ですが、木古内から先の枝線区間は完全に閑散としたローカル線です。

JR線なので、切符は遠方から来る場合は出発駅にて通しの乗車券を購入できます。参考までに、木古内から江差までは¥930です。

途中駅で降りる場合は、その駅までの切符をその都度購入するか、降りるときに運賃を支払います。ワンマン運転なので、まるでバスに乗り降りする感覚です。

木古内から江差までの車窓風景を楽しむには、どちらかといえば進行方向左側がお勧めです。
左手に津軽海峡線の線路や建設中の北海道新幹線の高架線が分かれていくと、列車は北海道ののどかな風景の中を進み、やがて深緑の中へと入っていきます。

天の川に沿って…

天の川に沿って…

写真:もんT

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途中の湯ノ岱駅は、廃止区間の途中駅では唯一、駅員さんがいる駅です。江差線は単線なので、上下列車の行き違いが必要な場合は必ずこの駅で行き違いのために小休止します。

湯ノ岱駅から徒歩10分のところには、日帰り利用できる温泉もあります!珍しい炭酸泉なので、温泉ファンにはぜひお勧めです。

○ 湯ノ岱温泉(上ノ国町国民温泉保養センター)
   営業時間 10:00〜21:00(5月1日から10月31日)
        10:00〜20:00(11月1日から4月30日)
   定休日 毎月第3月曜日、12月31日〜1月2日
   入浴料 大人¥350 小人¥100


湯ノ岱駅を出ると、列車はしばらく、進行方向左手に天の川を見ながら山間を走ります。北海道の手付かずの自然の中を軽快に列車は走っていきます。

時間があるなら、次の宮越駅でちょっと降りてみましょう!
無人駅で、周辺は特に何もないのですが、天の川の清流を駅近くの橋の上からゆっくり眺められますし、駅ホームやすぐそばの踏切から、深い森の中を抜けてくる江差線の列車を手軽に撮影できます。

幻の「天の川」駅

幻の「天の川」駅

写真:もんT

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健脚であれば駅から少し足を伸ばしてみるのも良いでしょう。
駅から道路沿いに湯ノ岱方面に徒歩で35分ほど戻ると、江差線の線路と共に“駅”が見えてきます。「天の川」駅です。
“駅名標”が立っていますが、実は地元の観光振興のためにつくったもので、本物の駅ではありません。列車も止まりません。
一般の公開日のみ“ホーム”に入ることができますが、それ以外は道路から写真のように見るだけです。すてきな名前の“駅”なので、ここで記念撮影できると良いでしょう。

ちなみに一般公開の日時は、北海道夢れいる倶楽部のホームページで確認できます。公開日には湯ノ岱駅や江差駅から無料のシャトルバスが運行されるので、この日に合わせて行くのもお勧めです。当日は天の川駅の“きっぷ”などの関連グッズも販売されます。

一般公開日以外で、どうしてもこの天の川駅関連のグッズを手に入れたい場合は、江差駅より一駅手前の上ノ国駅にて販売されているので、こちらに立ち寄りましょう。


天の川駅からさらに10分ほど湯ノ岱方向に歩くと、江差線の絶景撮影ポイントがあります。天の川を渡る江差線の列車を山間の風景と共に道路から撮影できます。宮越駅からはかなり遠いのですが、お勧めの撮影ポイントです。

終着駅江差へ

終着駅江差へ

写真:もんT

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再び宮越から列車に乗り、江差を目指します。
上ノ国駅を過ぎ、左手に海を見ながらしばらく走ると、終着江差です。

江差では半日ほど時間をかけて市内観光をするのもお勧めです。
江差のシンボルともいえる開陽丸までは海沿いの道を徒歩20分ほどです。戊辰戦争で江差沖にて座礁沈没した開陽丸を復元し、内部は資料館となっています。

2013年12月23日までは日曜日を中心に、開陽丸や他の市内観光スポットを循環する無料のシャトルバスも運行されています。これを利用すると江差を十二分に観光することができます。

○ 開陽丸
   入館料 大人¥500 小中高生¥250
   開館時間 9:00〜17:00
   休館日 月曜日と祝日の翌日、12月31日〜3月
  ※江差線の切符を提示すると、大人¥450になります。


おなかが空いたら、にしん料理をいかがでしょう?
かつてにしん漁で繁栄した歴史の名残で、市内には、にしんそばやにしん丼などのにしん料理を供するお店が点在します。
江差駅に近いところでは、駅前を右へ道なりにまっすぐ約8分歩くと、味の里ひのき亭があります。

○ 味の里 ひのき亭
   営業時間 11〜15時 17〜20時  定休日 日曜日
   にしんそば ¥750

ちなみに毎週土・日・祝日の11〜14時は江差駅に「駅なか市場」が設けられ、地元の特産品や数量限定の特製駅弁が販売されます。駅弁は、地元で取れる寒のりやにしんの甘露煮、その他地場産の食材がふんだんに使われていて、駅弁ファンならずとも注目です。

○ 新・江差駅弁当 ¥870

おわりに

残りわずかとなった江差線の旅…。
思い思いに、このローカル線の旅を楽しんでください。
そして消えて行く鉄路がみなさんの思い出の中に深く刻まれますように…。

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/07/31 訪問

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