ご紹介する磯割烹の宿「山市」は、高足ガ二が水揚げされることで全国的に有名な沼津市戸田地区にあります。戸田(へだ)は、海に突き出た独特の岬「御浜(みはま)岬」をもち、海に囲まれた地形を生かして、全国に先駆けてご当地塩「戸田塩」を作り出した場所です。
最近では、御浜岬などが伊豆半島ジオパークの見所「ジオサイト」になっており、注目を集めている風光明媚な所です。宿は、高足ガ二や深海魚漁の水揚げが盛んな戸田港のすぐ近くにあります。
宿の中へ入ると、玄関の左側にこのような肖像画が飾られています。この絵に描かれている人物は、幕末に日本を訪れたロシア艦隊のプチャーチン提督です。「どうしてこんなところにあるの?」なんて、疑問を抱いてしまうかもしれませんが、ここ戸田は、プチャーチン提督が乗っていたロシア艦隊のディアナ号の修復港として活用されて場所です。
沈没してしまったディアナ号の代わりに、日本初の洋式造船が行われ、その時の「造船御用係」として、携わったのがこちらの宿を経営しているご先祖様。歴史の重要な役割を果たした凄い人物で、宿の周辺を散策すると、プチャーチン提督の宿所として使われた「宝泉寺」など、意外な史跡が残されています。宿は「ぶらり戸田歴史の散歩道」コースになっており、幕末の秘話を巡る散策コースでもあるので、歴史好きには堪らないところかもしれません。
一息ついたら、旅の疲れを温泉で癒してみませんか?
宿のお風呂は、温泉。普通のお風呂よりも温泉に浸かれば断然、疲れの取れ具合が違いますよね。こちらは女性専用大浴場の内風呂で、男女別に内風呂が一つずつあります。無色透明のあまりクセの無い、しなやかな温泉で、心身の疲労回復を図るにはぴったりな寛ぎの湯です。別料金ですが「戸田地ビール」が用意されているので、湯上りにお勧め。沼津の美味しい水で作った、ちょっぴりほろ苦いラガータイプの大人の味。喉を潤すには最高なので、是非お試しあれ!
『温泉データ』
泉質:ナトリウムカルシウム硫酸塩温泉(低張性・アルカリ性・高温泉)
源泉温度:51.8度
お風呂に入って一息ついたら、夕食までの空いた時間に散策は如何でしょうか? 宿は戸田港の近くにあるので、せっかくなら港を散策しておきたいところ。岸壁に波がぶつかる音や、カモメの鳴き声、何隻もの船が碇泊していて波に揺れ、とても静かでのどかな港です。磯の香りを感じながら散策を楽しめ、海を覗くと小魚が泳ぎ、対岸に目をやれば御浜岬に立つ朱色の鳥居など、戸田ならではの美しい風景も望めます。
港には「戸田漁協直売所」があり、サザエ・高足ガ二・トロボッチ・赤エビなど、魚介類や見たことが無いような深海魚も並んでいます。毎週日曜日は「港ふれあい朝市」も開催されるので、地場産品を買うこともできますよ。
散策を楽しんだ後は、待ちに待った夕食。こちらは「鯛の姿造り」です。宿名に「磯割烹」と付くだけあって、地元で獲れた海の幸を使った豪華な料理が並びます。姿造りは、魚の目がキラキラと輝いていて新鮮そのもの。〆たてなので、切り身が美しく、色も鮮やか。食べてみると、モッチリとしていて噛めば噛むほど甘さが口いっぱいに広がります。鯛の他、イカ・海老などの刺身にありつけ、流石は磯割烹の宿!
ロビーには、高足ガ二の水槽があり別料金で頂くことも可能。高足ガ二の町に来たのなら、食べておきたいところなので是非如何でしょうか?
宿の嬉しいサービスとして、到着時に季節にあった、女将さん手作りの和菓子でおもてなしをしてくれます。作り手のぬくもりが伝わってくるかのような温かなサービスで、女将さんの笑顔も素敵です。そして宿では、戸田の旅館の女将達が開発した甘じょっぱい新食感の「戸田塩じぇらーと」を販売しているので、是非ご賞味あれ!
ここは「御浜海水浴場」まで、車で約5分ほどの距離。奥まった入り江にある海水浴場なので、波が穏やかで子供から大人まで楽しめる一押しの海岸。提携している海の家の割引券を頂けるので、夏は海水浴もお勧めです。
宿の部屋によってですが、海や夜は漁火などが見え、港ならではの景色も堪能できる歴史ロマンあふれるところ。磯割烹の宿「山市」を訪れて、美味しい料理に温泉、戸田の良さを多いに満喫されてみては如何でしょうか?
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(2024/11/3更新)
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