更新日:2016/03/24 17:58
写真:野口 まさゆき
地図を見る小湊鐡道の始発駅は千葉県市原市の五井駅で、JR東日本内房線で東京駅から1時間という近さです。ここから上総中野駅までの全長39km、18駅を走る路線です。里山トロッコ号は途中駅の上総牛久駅から養老渓谷駅までの区間を1時間かけてゆっくりと走ります。上総牛久駅は五井駅から普通列車で約30分、車の場合は上総牛久駅の近くの駐車場を利用しましょう。
いよいよ発車時刻が近づくと、真っ黒なSL機関車とオレンジとベージュのツートンカラーの客車がホームに入線してきます。機関車は、かつて鐡道開業時に活躍したDB4形を復元したもので、クリーンディーゼルを搭載した現代版機関車です。煙突からは煙のように白い蒸気も出るので本物そっくり!
客車は4両編成で、窓なしの展望車と窓ありエアコン付の普通車両の2種類。どちらも天井がUVカットのガラス張りなのでとても明るい雰囲気です。
ここから1時間ののんびり旅、胸がワクワクしますね。
写真:野口 まさゆき
地図を見る上総牛久駅から数分走ると周囲はのどかな風景に変わります。春は木々の芽吹きと黄色い菜の花、そして青い空と白い雲がとっても美しい!
里山トロッコ号の走行速度は時速にして約30キロ。体に感じる風もゆるやかで心地よいです。途中の停車駅は里見駅のみ。その他の駅は通過しますが安全確認のために一時停止します。ロケ地で有名な上総鶴舞駅や月崎駅、田んぼの中にポツンとある上総川間駅や飯給(いたぶ)駅などの駅舎にも注目ですよ!
終点の養老渓谷までは田んぼが広がり、養老川が蛇行しながら流れ、切り通しや隧道(トンネル)も多く変化にとんだ風景に出会えます。
なお、天候によっては雨具や防寒着などが必要です。心配な人は窓のある普通車両をお勧めします。
写真:野口 まさゆき
地図を見る車両には女性のアテンダントさんが乗っています。かつて昭和20年代前半まで使用していた制服を、里山トロッコ専用にアレンジしたそうです。客席を回りながら写真も撮ってくれるので、ぜひ記念の一枚をお願いしましょう。
座席は4人がけのボックス席でファミリーやグループはもちろんですが、一人旅でも楽しい自由な時間を過ごせますよ。
車内で配られる「SATOYAMAトロッコとことこMAP」は手作りで美しいマップです。沿線地域に関する知識としてとても参考になります。
写真:野口 まさゆき
地図を見る上総牛久駅から1時間で養老渓谷駅に着きます。
行楽シーズンには駅前広場で地元の特産品やお弁当などの露店が出ます。地元産のイノシシ肉カレーライス、これもなかなか美味しいです!
ゆっくり食事するなら、県道81号沿いに歩いて5分の場所にある「石窯パン&ケーキ工房 酪」がよいでしょう。ふかふか、もちもちのパンやケーキとコーヒー、ジュースで一休みできます。テイクアウトして駅前広場で食べるのも楽しいですね。
お腹が満たされたあとはホーム脇にある足湯でのんびり。養老渓谷は温泉地としても有名なんです。
写真:野口 まさゆき
地図を見る旅の最後に人気の写真スポットにご案内しましょう。養老渓谷駅から歩いて10分のところに「石神菜の花畑」があります。農家さんの畑を活用して広大な菜の花畑になりました。
列車を入れた撮影ポイントはたくさんありますが、光の方向をよく観察してベストスポットを見つけてください。自分のお気に入りの写真にチャレンジしてみましょう。
なんとものどかで美しい写真を撮ることができますよ!
里山トロッコ号は金土日曜と祝日のみの運転で、平日で一日2往復、土休日で一日3往復します。季節によって変動するので小湊鐡道ホームページで事前に確認しましょう。乗車券は予約制で電話あるいはホームページからの予約となります。運賃と別に乗車整理券が片道500円となります。
トロッコ号終点の養老渓谷駅は中房総有数の行楽基地です。駅からは養老渓谷を巡るハイキングコースがあり、四季を通しての観光名所となっています。駅前に観光案内所がありますので情報収集してください。養老渓谷散策マップを利用するとよいでしょう。
トロッコ列車の往復をのんびり楽しむ旅、養老渓谷のハイキングも兼ねた健脚派の旅、さらには、いすみ鉄道に乗り継いで外房の海鮮料理と温泉を味わう一泊の旅。いろんなアレンジをすれば、何度訪れても楽しい旅になることは間違いナシです!
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この記事を書いたナビゲーター
野口 まさゆき
日本全国の里山を旅しながら風景写真を撮り歩いています。棚田や畑、川や橋、花や樹木、ローカル線等々の日本の原風景ともいえる場所を求め歩いています。歴史的な町並みや城址、古戦場も旅のポイントです。得意なエ…
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