写真:肥後 球磨門
地図を見るニセコ積丹小樽国定公園に含まれる「積丹半島」は、小樽市内から雷電国道と呼ばれる国道229号を利用しおよそ1時間半で到着する北海道積丹郡積丹町にあります。およそ42kmの海岸線で囲まれた積丹半島の北西部から積丹ブルーに染まった日本海に突き出しているのが「神威岬」で、息をのむような絶景が広がり、その風景は52か所ある北海道遺産の1つに認定されています。
岬の付け根には大きな無料駐車場が整備され、食事ができる土産物屋も営業しています。
ここから先、岬先端までは遊歩道を使っておよそ20分。途中、自販機やトイレは設置されていないため、ここで準備しておくことをおススメします。
写真:肥後 球磨門
地図を見る駐車場から丘を上ったところにある「女人禁制の門」から「チャレンカの道」が始まります。「女人禁制」になった云われの一つが義経伝説です。源義経を慕っていたアイヌの娘チャレンカが本土に向かう義経をここまで追ってきますが、すでに義経を乗せた船は出発した後で失意のうちに海に身を投げてしまいます。その後、この岬の近くを、女性を乗せた船が航行すると必ず遭難するため、「女人禁制の門」が出来たと伝えられています。
「女人禁制」は昔の話で、現在は誰でもこの先の「チャレンカの道」を行くことができますが、強風など気象条件次第では門が閉ざされ「男女禁制の門」になるので訪問前に確認することをおススメします。
写真:肥後 球磨門
地図を見る積丹ブルーと呼ばれる神秘的な色を放つ日本海に突き出す岬に整備された「チャレンカの道」からは、言葉には出来ない絶景が展開します。岬先端に向かって続く波のように起伏に富んだ道からは、人を寄せ付けない断崖や水中の小石が見えるほど透き通った碧い海を見ることが出来ます。岬に向かって右手方向には積丹岬も望むことができ、岬先端までおよそ700m、大自然の美しさを満喫できます。
岬先端に向かう途中に「念仏トンネル」を望める場所があります。神威岬灯台がかつて灯台守によって運用されていた時代、灯台へのアクセスは険しい海岸線を利用するとても危険なものでした。灯台守の家族が荒波にさらわれ死亡するという事故が起きたことをきっかけに、村人によって手堀で掘られたのが「念仏トンネル」です。トンネルを両側から掘り進むうちに食い違いが生じたので、鐘を鳴らしながら念仏を唱え、その音で掘り進む方向が分かり開通したので「念仏トンネル」と呼ばれています。
トンネルを望むポイントにぜひ立ち止まって、船の安全を守るためとはいえ、当時の過酷な灯台守の生活に思いを馳せてみてください。
岬の稜線を歩く「チャレンカの道」はアップダウンが大きく足元が滑りやすくなっているところや、歩道が鉄格子状になっている個所もあるので、足をしっかり固定できる歩きやすい履物で行くことをお勧めします。また風が強いときもあり、帽子など風で飛ばされるようなものを着用することは控えたほうがいいです。
写真:肥後 球磨門
地図を見る「チャレンカの道」の終点、岬先端の展望台からは300度に広がる日本海の水平線が地球の丸さそのままに丸みを帯びて見えます。岬の先端から積丹ブルーの海の沖に向かって岩々が点在し、その中で最も存在感があるのが高さ約40mの「神威岩」です。神威岬のシンボルとなっている「神威岩」は、チャレンカが身を投げた後に岩になったと伝えられ、昔から信仰の対象となってきました。
チャレンカの伝説を想いながら、広大な日本海を背景に荒波にさらされる「神威岩」を望むと、神秘的な世界へ心が引き込まれていきます。
いかがでしたか? 積丹ブルーの海と義経伝説が残る「神威岬」。
ここを訪れ、水平線の彼方まで何もさえぎるものがない広々とした日本海を眺めて地球の丸さを感じながら、伝説の世界に思いをめぐらせてみてはいかがでしょうか。
国道から岬に入る「神威岬ゲート」は天候や季節によって開閉時間が変わるので、訪れる前に確認することをお勧めします。
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(2024/10/15更新)
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