カンクンがあるユカタン半島には川がなく、雨水が地下水となって海まで流れます。何百万年もの時間をかけて、地下水が石灰質の地層を侵食し巨大な洞窟ができました。その地下水脈の天井が陥没してできた泉のことを「セノーテ」と呼びます。
ユカタン半島にはセノーテが数多く存在し、古くは大切な生活用水として使われていました。中には神聖な行事に使われていた場所もあり、マヤ語の「聖なる泉」が語源となっています。
現在では観光用に整備されてシュノーケリングや水遊びができる場所もあります。現地オプショナルツアー等では、グランセノーテやイキルセノーテがお馴染みですね。
セノーテの最大の特徴は透明度の高さです。現在ダイビング用に開放されているセノーテは20ヵ所以上あります。
その中でもダイバーに人気の「チャックモール」。カンクンのホテルゾーンから車で約1時間半の場所にあります。ここでは広範囲に光が差し込み、目の前には大きい光のカーテンができあがります。
水中の透明度が非常に高く流れが無いため、そこに水が存在しないかのように広がるクリアな世界。目の前にある光のカーテンがキラキラと突き刺すように輝きます。その光景は感動的で、思わず息をするのを忘れるほど。初めて見る神秘的な世界に誰もが魅了されることでしょう。
通常のダイビングとは異なり、セノーテには独自の決まりごとがあります。
1.洞窟の中は暗い場所もあるので、ライトを持つ。
2.洞窟ダイビングの資格を保有している人が先頭で引率する。
3.引率できるのは4人まで。決められた順番どおりに2m以上の間隔を開けて1列で進む。
4.水中に取りつけてあるロープに従って、ロープの上を進む。
5.警告の看板より奥に行かない。
6.タンクのエアを3分の1残してダイビングを終了する。(往路3分の1、復路3分の1)
暗い洞窟内でも潜水事故が起こらないように、このような厳しいルールが作られているのです。入る前には腰に付けるウエイトが適正か、しっかりとチェックも行います。
美しい光のカーテンを間近で見てみたいですよね?セノーテに潜るには最低限のスキルがあれば大丈夫。
ダイビングのライセンスを持っている人だったら誰でも潜れます。ただし、ダイビングショップによっては経験本数○本以上と決めているお店もあります。
また洞窟内は、天井が低く鍾乳石がつららのように垂れている場所もありますし、沈みすぎて底に積もった石灰や泥を巻き上げると他の人に迷惑がかかるので、「中性浮力」を取れることが重要です。
暗い場所や狭い場所が苦手な人は、少し心の準備が必要かもしれません。
ダイビングショップ「クイーンエンジェル」では、日本人インストラクターが個人のレベルに合わせて水中でサポートしてくれます。スキルに不安がある場合は、こちらのお店に相談すると良いでしょう。
年間を通して暑い熱帯性気候で、セノーテの水温は低い時でも25度程度。海水と違ってダイビング後に、髪の毛も体もベタつかないのも嬉しい特徴です。
セノーテはポイントによって雰囲気が異なります。光のカーテンが見られる場所、途中で水面から顔を出して鍾乳洞を観察できる場所、石の柱の中を縫うように泳ぐ場所、雲海のような景色が見られる場所とさまざまです。
自然が作り出す幻想的な空間。ここでしか体験できない、ダイバーにしか見られない景色を、ぜひその目に焼き付けてください。
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(2023/11/29更新)
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