300年前の石畳が続く風情ある湯平温泉。共同浴場の温泉めぐりも楽しみましょう

300年前の石畳が続く風情ある湯平温泉。共同浴場の温泉めぐりも楽しみましょう

更新日:2013/09/03 13:55

堀内 京子のプロフィール写真 堀内 京子 旅行ライター、温泉ソムリエ
大分県由布市湯布院町にある湯平温泉(ゆのひらおんせん)は、300年前に造られた石畳が残り、鄙びた雰囲気が漂う温泉地です。5ケ所ある共同浴場はそれぞれに趣が異なりますので散策しながら温泉めぐりを楽しまれるのもお勧めです。共同浴場の入浴料金は1ケ所200円とリーズナブル。観光客で賑わう由布院温泉へは車で約20分と近く、湯平温泉や周辺の観光などを楽しまれてはいかがでしょうか。

静かな温泉地 湯平温泉で寛ぐ

静かな温泉地 湯平温泉で寛ぐ

写真:堀内 京子

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渓流の花合野(かごの)川沿いにある湯平温泉の歴史は古く、鎌倉時代に始まった温泉と伝わっています。温泉街の通りには江戸時代に自然石を敷き詰めて造られた石畳の坂道が残り、その両側に旅館や商店などが建ち並んでいます。

大正から昭和初期にかけて大変な賑わいをみせ、当時は別府温泉に次いで九州で2番目に入湯客が多い温泉地として知られていました。現在は静かな温泉地となり、ゆっくりとした時間を過ごす観光客や湯治客が訪れています。

宿泊施設は20軒ほどあり、こぢんまりとした温泉旅館が多い印象です。それぞれの宿が工夫を凝らし、大洞窟温泉がある旅館「志美津」、洋風コース料理が自慢の「ペンション花合野」、全室に露天・内湯が付いた離れ形式の旅館「花灯り」などもあります。

湯平温泉で一番歴史が古い 金の湯

湯平温泉で一番歴史が古い 金の湯

写真:堀内 京子

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温泉街に共同浴場が5ケ所点在しており、2006年〜2008年にかけて全ての共同浴場がリニューアルされました。リニューアル後の様子を少しご紹介します。どの共同浴場も料金箱に入浴料金を入れて中に入るスタイルになっています。料金は200円に統一され、お財布にも優しいリーズナブルな値段です。

「金の湯」は花合野川の上流に位置し、湯平温泉の中で一番歴史が古い温泉です。中に入ると脱衣場や浴場など素朴な雰囲気が漂っています。浴場には長方形の浴槽が1つあり、湯が満ちています。朝夕などは地元の入浴客も来られ、地元の方とのふれあいも旅の楽しみです。

【金の湯 温泉データ】
営業時間/6:00〜22:00
入浴料金/大人200円
泉質/ナトリウムー塩化物泉

渓流を見下ろす 中の湯

渓流を見下ろす 中の湯

写真:堀内 京子

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坂道の中ほどにあることから名前が付けられた「中の湯」は浴場が1つのため、偶数日は男性用、奇数日は女性用となります。浴場の窓が広めに採られ、渓流を見下ろせて良い眺め。広めの浴槽はゆったり浸かれます。屋上テラスもあるので湯上りにベンチで涼まれるのもお勧めです。

【中の湯 温泉データ】
営業時間/6:00〜21:00
入浴料金/大人200円
泉質/ナトリウムー塩化物泉

ロケーションの良い 砂湯

ロケーションの良い 砂湯

写真:堀内 京子

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花合野川のほとりに建ち、屋形船風の外観が目を惹きます。昔は川底の砂地から温泉が湧いていたので「砂湯」と言われるようになりました。浴場はシンプルな雰囲気、小ぶりな浴槽に湯が注がれています。川のほとりに佇むロケーションも気に入っています。

【砂湯 温泉データ】
営業時間/6:00〜21:30
入浴料金/大人200円
泉質/ナトリウムー塩化物泉

ゆったりとした広さ 橋本温泉

ゆったりとした広さ 橋本温泉

写真:堀内 京子

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1922年(大正11年)、湯平温泉で5つ目の共同浴場として誕生した「橋本温泉」は共同浴場の中では一番広い造り。浴槽もゆったりとした広さがあり、木の板で2つに仕切られて熱めと適温の湯になっています。

【橋本温泉 温泉データ】
営業時間/6:00〜21:30
入浴料金/大人200円
泉質/アルカリ性単純温泉

湯平温泉を少しご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。散策途中のおやつには旅館の女将たちが中心になって作った「ゆのひらんアイス」もお勧めです。温泉街には川魚料理や地鶏鍋が自慢の「嬉し乃食堂」、週末オープンの「バー・アジト」などもあります。湯平温泉でゆっくり過ごす旅へお出かけになりませんか。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2013/04/19 訪問

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