北摂の山(中山から大峰山)をJR福知山線・廃線跡目指して縦走

北摂の山(中山から大峰山)をJR福知山線・廃線跡目指して縦走

更新日:2016/03/22 16:05

SHIZUKOのプロフィール写真 SHIZUKO 舞台演出者
京阪神の都市部から、およそ10キロ圏内にあり、電車でのアクセスが容易な北摂の山々は、ファミリーハイキングの人気スポットです。中山から大峰山を縦走し、廃線跡を歩いて武田尾駅に出るこのコースは、JR福知山線の中山寺駅から武田尾駅までの4駅区間を歩く道。お寺、北摂の山々の大パノラマ、ルート探しの冒険、真っ暗なトンネルと楽しみ満載。どうぞ、お出掛けくださいませ。

スタートは、安産祈願で有名な中山寺

スタートは、安産祈願で有名な中山寺

写真:SHIZUKO

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中山寺は、朱塗りの多宝塔が遠くからでも見える、中山の斜面に建っているお寺です。安産祈願で有名な中山寺は、多くの妊婦さんがお参りに来られるので、境内にはエスカレーターが完備されています。登山口は、中山寺の奥にある梅林の横を通り抜け、奥の院へと向かう道の処。1丁石があり、奥の院までは18丁(=109メートル×18≒2000メートル)。

まずは、夫婦岩で一服しましょう。阪神間の大パノラマが眼下に広がります。眺望を楽しんだ後は、奥の院を目指して進むと、途中には、宇多天皇が彫ったという天神さまもあります。奥の院に到着したら、トイレを済ませて水分補給しておきましょう。

中山山頂で2等三角点のタッチ

中山山頂で2等三角点のタッチ

写真:SHIZUKO

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いくつかの分岐と合流しながら快適な登山道を歩いていくと、道はフェンス沿いに。突き当りの左側に山頂への道があります。北側のゴルフ場越しに、尖がりピークがポコポコとたくさん見える北摂の山の連なり。人気の頂上だけあり、お昼時は、いつも誰かがお弁当を広げ、ゆったりした時間を過ごしています。

温かいコーヒーやスープを飲んで休憩したら、2等三角点がありますからタッチ! 地図を広げて、山々の名前をチェック。目指す大峰山も、左手の木々の向こうに確認できます。

長尾谷ダムを目指して下り、県道33号線を渡る

長尾谷ダムを目指して下り、県道33号線を渡る

写真:SHIZUKO

さて、ここからがちょっとした冒険です。中山から阪急山本駅へと下るルートは、ほぼ一本道なのでわかりやすいのですが、反対側の大峰山へのルートはやや人気薄。道標も朽ちていたり、地図によって道が書かれていたり書かれてなかったり。

100メートルほど歩くと分岐に到着。道標が地面に落ちていて、どっちに向かうべきかわからない状態の中、なんとなく左へ行ってしまいそうな雰囲気ですが、正しくは右の道。コンパスと地図で、方向を割り出して進んでいきます。近郊の低山だからと侮ってはいけません。コンパスがなければ全然違う方向に行ってしまうだろうなーって箇所が3か所ありますのでご注意。間違いやすいポイントを抜ければ、あとは、目的地まで一本道です。

痩せ尾根を歩き樹林帯へ。しばらく行くと、大峰山が正面に見えます。ここから道は急坂に。足元に注意しながら長尾谷ダムを目指して、下って行きましょう。ダム湖が見えたら少しだけ登り返すと県道33号線へ飛び出します。

武庫川と廃線跡を見下ろしながら桜の園へ

武庫川と廃線跡を見下ろしながら桜の園へ

写真:SHIZUKO

大峰山の登山口は、この道路の向こう。カーブの途中の場所なので、注意して横断しましょう。登山口から200メートルほど急坂を直登して、送電線の鉄塔下で休憩。登り詰めると大峰山頂552メートルに到着します。山頂は眺望がないので、三角点にタッチしたらそそくさと下山開始。福知山線廃線跡を目指し、整備されつつある桜の園へ下ります。

途中には所々、武庫川渓谷の展望が開け思わずうっとり。下りなので焦らず、山桜がたっぷり楽しめる桜の園への道標に導かれて進みましょう。

廃線跡をゆったりと歩いて

廃線跡をゆったりと歩いて

写真:SHIZUKO

急な階段を下ると、とっても平らで同じ幅の道が続いている場所に。そこが、かつて列車が通っていた線路跡です。ここからゴール地点のJR武田尾駅まで廃線跡ハイキング。短めのトンネルを2本通過しますが、トンネル内はもちろん真っ暗。なので、ヘッドランプは必携(日帰り登山の場合でも、不測の事態に備えて、必ずヘッドランプを準備しましょう)です。真っ暗なトンネルに入るのは、ちょっとドキドキ。トンネルを抜けると、見通しのいい武庫川沿いの道に出ます。広々と歩きやすく、渓谷美も楽しめる素敵な散歩。山から下りたクールダウンにピッタリです。

意外な穴場の大峰山

北摂の山の中でも、意外に知られていない大峰山は、静かな山歩きの楽しめる山。中山からは途中、長尾山を抜けていくので、3つの山に登ったことになります。ゴール地点の廃線跡ハイキングは、宝塚駅の一つ北にある生瀬駅から続くルート。とても人気があるのですが、JRは、あくまでも自己責任で歩いて下さいという看板を出しています。歩いてみるととてもいい場所なので、人気があり、近々、宝塚市と西宮市が正式なハイキングルートとして整備するという話も出ています。そうなるとこのルートも混み合うかもしれません。静かな今のうちに、どうぞお楽しみください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2016/03/16 訪問

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