樹齢250年余、天下随一の琉球松!沖縄県久米島「五枝の松」

樹齢250年余、天下随一の琉球松!沖縄県久米島「五枝の松」

更新日:2016/03/24 17:12

月宮 うさのプロフィール写真 月宮 うさ ブロガー
沖縄県久米島の国指定天然記念物「五枝の松(ごえのまつ)」は、大地を這うように伸びる枝が芸術的な樹齢250年余の琉球松。まるで巨大な盆栽のようなその姿は、琉歌にて天下随一とたたえられたほどです。そんな美しい巨樹に会いに出かけてみませんか?
また、ここは島の固有種「クメジマボタル」の生息地。自然豊かな環境にも癒されることでしょう。

250平方メートルの大きさ!国指定天然記念物「五枝の松」

250平方メートルの大きさ!国指定天然記念物「五枝の松」

写真:月宮 うさ

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久米島空港から車を走らせること約15分の場所にある県立自然公園「五枝の松園地」の主役「五枝の松(ごえのまつ)」は、地面を這う枝振りが見事な、樹齢250年を超える沖縄県を代表する琉球松の巨樹。その大きさは、高さ6m・幹周り4.3m、枝が大地を覆う広さはなんと250平方メートルもあります!
そして驚くことに、この姿は自然のままのもの。いっさい剪定されずにここまで大きく育つことは大変珍しく、日本の名松100選にも選出されています。

「久米の五枝の松 下枝ど枕 思童無蔵や 我腕まくら」
琉球古典音楽の"久米はんた前節"では、久米の五枝の松は下枝を枕にしているが愛しい彼女は私の腕を枕に寝る…と琉歌にも詠まれています。

自然の造形美!大地を這うように伸びる美しい枝

自然の造形美!大地を這うように伸びる美しい枝

写真:月宮 うさ

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一般的な琉球松は上に枝を伸ばしますが、「五枝の松」は幹の根元から枝が四方に分岐し、大地を這うように横へと広げながら成長する大変貴重な存在。その美しい姿は、自然がつくり出した造形美です。

波打つように美しい枝振りを樹の真下から眺めよう!

波打つように美しい枝振りを樹の真下から眺めよう!

写真:月宮 うさ

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「五枝の松」では遊歩道を歩いて樹の真下まで行くことが可能です。中へと進んでゆくと目の前に広がるのは大きな枝に包まれた不思議な空間。大地を波打つように這う、美しい枝振りを眺めることができます。

松の歴史に触れる小さな社「土帝君」

松の歴史に触れる小さな社「土帝君」

写真:月宮 うさ

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「五枝の松」は18世紀初期に農業の神「土帝君(とぅーていくん)」を祀った時に植えられたと伝えられています。松の中へ向かう遊歩道を進んで行くと、今も巨樹の下に土帝君が祀られています。そっと手を合わせてみませんか?松の持つパワーと自然の恩恵を受けることができるでしょう。シーサーも鎮座していますので、探してみてくださいね。

自然豊かな五枝の松園地はクメジマボタルの生息地

自然豊かな五枝の松園地はクメジマボタルの生息地

写真:月宮 うさ

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豊かな自然が広がる五枝の松園地は、世界中で久米島だけに生息する固有種「クメジマボタル」の生息地。毎年5月上旬には乱舞する幻想的な光景に出合うことができます。ここは他にも、オキナワスジボタルなど様々なホタルも観察することができる蛍の里です。

ウフガー(井戸)の見学も忘れずに!

ここは、久米島の自然と歴史に触れることができる場所。
五枝の松園地には「五枝の松」の他に、この地に水道が普及するまでの間使われていた「ウフガー(産川)」と呼ばれる井戸が残されています。こちらも忘れずに見学しましょう。

久米島を訪れた際には、伊平屋島の「念頭平松」とともに沖縄県の二大名松と呼ばれる美しい琉球松の巨樹を、ぜひたずねてみてくださいね。

掲載内容は執筆時点のものです。

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