いろいろな高さから眺めよう!岐阜県恵那市「小里川ダム」

いろいろな高さから眺めよう!岐阜県恵那市「小里川ダム」

更新日:2016/04/12 14:35

赤木 リンのプロフィール写真 赤木 リン
小里川ダムは、庄内川水系の支川である小里川の、岐阜県恵那市山岡町と瑞浪市陶町にまたがる位置に建設された多目的ダムです。
平成9年に「地域に開かれたダム」に指定され、ダム周辺には公園やウォーキングコースなどを整備、またダム内部を一般公開しています。
ダム中央の展望テラスと堤体下流部の広場からは間近でダムを眺めることもでき、ダム好きな方もそうでない方も、ダムの迫力に圧倒されること、間違いなしです!

小里川ダムとは

小里川ダムとは

写真:赤木 リン

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昭和47年(1972年)の集中豪雨で、恵那市山岡町をはじめとする庄内川上流部は水害に見舞われました。それをきっかけとしてダムの建設計画が立てられ、昭和54年(1979年)に調査開始、平成16年(2004年)春に「小里川ダム」が完成しました。
小里川ダムは水害を減らす目的以外にも、水力発電、川の環境を守るための水量補充の役割を担っています。

小里川ダムも指定されている「地域に開かれたダム」事業とは、ダムを一般に広く開放し役割や仕組みなどを知ってもらい身近に感じてもらうこと、ダムを利用して地域の活性化につなげることを目的とした、国土交通省が推進する制度です。

ダム頂上部からはダム湖、湖畔に建つ「道の駅 おばあちゃん市」の日本一大きな水車、ダムを囲む山々や遥か下に流れる小里川など、雄大な景色が望めます。

まずは2階の展望テラスへ

まずは2階の展望テラスへ

写真:赤木 リン

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ダム頂上部中央の入口からエレベーターで2階へ降りると、ダム内部にいよいよ潜入です。
コンクリート造りの通廊を進むと、突き当たりが展望テラスとなっています。内部にはスロープがありバリアフリー対応ですので、ベビーカーや車いすの方でも安心して見学することができます。

展望テラスはダム堤体の中間に位置するため、ダムの頂上からは小さく見えていた発電所や下流の眺めを近くに見ることができます。
何よりもすごいのは目の前にダムがあること!というより、ダムの途中にいる、という不思議な感覚を味わえるのが小里川ダムの魅力です。

ちなみに小里川ダムの高さは114m!資料には「JRセントラルタワーズの約半分の高さ」という、分かる人にはものすごく分かりやすい目安が添えられています。
(JRセントラルタワーズは名古屋駅に併設されたツインビルの名称です)

今日から君もダムマニア

今日から君もダムマニア

写真:赤木 リン

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展望テラスを満喫したら、エレベーターで次は1階へ降りてみましょう。エレベーターの表示は全部で4階の表示ですが、さすが高さ114mというだけあって、少々時間がかかります。

堤体下流部の広場に出るまでの通廊の壁には、ダムに関する様々な資料が展示されています。
小里川ダムに関する基本情報から過去の水害について、小里川に住む魚の種類や、日本各地のダム情報まで、とにかくダム一色です。

写真手前のパネルには「ダムマニア入門」の文字が!全て読めば今日からダムマニアの仲間入りです。

堤体下流部からダムを見上げる

堤体下流部からダムを見上げる

写真:赤木 リン

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もともと少し離れた所にダムを見上げられる「下流広場」がありましたが、2015年9月にダム1階の下流連絡口から出られるスペースが一般開放され、ダムをより近くから見ることができるようになりました。
洪水吐きや余水吐き(放流設備)をはっきりと見ることができ、下からの眺めはとにかく圧巻、迫力に圧倒されてしまいます。

じっくり見て行くと、ここまでの見学でおよそ1時間ほどのコースとなります。

ニホンカモシカとダム

ニホンカモシカとダム

写真:赤木 リン

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小里川ダムは地域だけではなく「動物にも開かれたダム」のようで、こんなかわいい住人に出会えることも。
特別天然記念物のニホンカモシカです。
ダムとニホンカモシカ。野生と人工建造物の見事なコラボレーションです。

珍しい光景かと思いきや、ダム入口から歩いて5分ほどのところにある小里川ダム管理支所の資料スペースにも、同じ場所で撮影されたニホンカモシカの写真が飾られています。
ニホンカモシカはおとなしい性格ですが、予期せぬ動きをする可能性もあるので、見かけてもむやみに近づかないようにしましょう。

ダムマニア入門にはうってつけのダム

ダム内にお手洗いはないので、小里川ダム管理支所にてご利用ください。
管理支所にはダム周辺のジオラマや湖に住む魚の標本、その他資料などが置かれているので、ダムに関する知識を深めたい方はお立ち寄りください。

ダム好きの方にはおなじみ、ダムカードは管理支所受付にあります。
ダムカードとは表面にダムの写真、裏面にはダムの型式や貯水池の容量などの基本情報やマニアック情報などを載せた、「プロ野球チップス カード」のダム版のようなもので、ダムマニアのマストアイテムです。

小里川ダムではダムへの正しい理解を深め、防災意識の向上を目的とした見学会を開催しています。詳細は関連MEMOのリンクにあるHPにてご確認ください。

お食事や休憩は、管理支所から吊り橋を渡ってすぐにある「道の駅 おばあちゃん市」がおすすめです。詳細は別記事でご紹介していますので、関連MEMOよりご確認ください。

自然豊かな「小里川ダム」で、”今日から君もダムマニア!”ですね。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/03/20 訪問

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