ミュシャのファンは必見!プラハで絶対行くべきスポット3つ

ミュシャのファンは必見!プラハで絶対行くべきスポット3つ

更新日:2018/07/26 11:11

成瀬 亜希子のプロフィール写真 成瀬 亜希子 ユニークホテルライター、トラベルライター
19世紀末「アール・ヌーヴォーの旗手」として有名になった画家のアルフォンス・ミュシャ。花や星などのモチーフ、曲線的なデザインを取り入れた華やかな女性の絵で知られています。日本のミュシャ展でしおりやポストカードを買った方もいるのではないでしょうか。

ミュシャはフランスで活躍しましたが、祖国チェコに戻った後も多くの絵を残しました。今回は首都プラハで見ることができるミュシャゆかりの地をご紹介します!

ゴシック様式が素晴らしい聖ヴィート大聖堂

ゴシック様式が素晴らしい聖ヴィート大聖堂

写真:成瀬 亜希子

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まず最初は「世界で一番大きな城」とも言われるプラハ城の聖ヴィート大聖堂。カレル4世の時代から増改築を重ねて、ヨーロッパ随一の美しさを誇るゴシック様式となった建築物です。こちらでミュシャが手がけた豪華なステンドグラスを見ることができます。

最短のアクセスは22番トラムに乗ってプラハ城駅で下車するルートですが、旧市街側からカレル橋を渡って、マラー・ストラナ広場、ネルダ通りなど、プラハの街並みを楽しみながら歩いて行くのもおすすめですよ。

一方で地下鉄A線マロストランスカー駅下車の場合は坂道を20分ほど登ることになり、プラハ城正門とは逆の東門から入場することになるので、帰りのルートにしたほうがいいでしょう。

Aチケット(大人350コルナ、学生175コルナ)とBチケット(大人250コルナ、学生125コルナ)の2種類あって、それぞれ入場できる建物が決まっています。聖ヴィート大聖堂はどちらでも入場できますが、こちらをメインで見たい方はBのほうが安くなりますよ。

絵画のように美しいミュシャのステンドグラス

絵画のように美しいミュシャのステンドグラス

写真:成瀬 亜希子

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聖ヴィート大聖堂は無料で見学できますが、ミュシャのステンドグラスを近くで見るためには、有料のAかBのチケットが必要です。左の回廊入り口から数えて3番目にあり、多くの観光客が撮影しています。絵画のように美しいステンドグラスで、思わず見とれてしまいますね!

ミュシャは1931年にこのステンドグラスの原画を描きました。中央の赤い服を着た少年は、チェコの守護聖人・聖ヴァーツラフ。ミュシャの息子イジーをモデルにして描いたという逸話があります。また聖ヴァーツラフに自然と注目が集まるよう中心部は暖色、周りは寒色を使用しました。ステンドグラスのデザイン画は後に紹介するミュシャ博物館に残っています。

ちなみにステンドグラスの下部には、ミュシャが制作時に融資を受けていた会社「BANKA SLAVIE」(スラビア保険会社)の名前が書かれています。ステンドグラスの雰囲気に溶け込んだデザインとなっているので、スポンサー名が入っているようには見えませんね。

音楽ホールやレストランもあるプラハ市民会館

音楽ホールやレストランもあるプラハ市民会館

写真:成瀬 亜希子

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次は旧市街の中心部に位置するプラハ市民会館。1911年に建設されたアールヌーヴォー様式の建物で、旧市街の中でもひときわ目立っています。地下鉄B線のナームニェスチー・レプブリキ駅あるいは共和国広場駅から、徒歩1〜2分の場所にあります。

市民会館には「プラハの春」と呼ばれる国際音楽祭が開催されるスメタナ・ホール、ミュシャが内装を手がけた「市長の間」などがあり、毎日行われるガイドツアーで見学できます。

ガイドツアーのチケット(250コルナ)は、当日の朝10時から館内で販売されますが、人気があって売り切れることもあるので、市民会館のホームページから予約したほうが確実ですよ。現時点から約10日後までの日程しか公開されないので、渡航直前に忘れずに予約しておきましょう。チェコ語と英語ツアーのみですが、日本語の冊子を貸してくれるので安心です。

ネット予約するとガイドツアーのバウチャーが表示されるので、こちらをプリントアウトして、市民会館の受付で見せます。写真撮影する場合は別途55コルナを払えば撮影許可証を渡してくれます。ガイドツアー開始までは、集合場所である売店の休憩スペースで待ちましょう。

ミュシャが祖国のために描いたスラブの壁画

ミュシャが祖国のために描いたスラブの壁画

写真:成瀬 亜希子

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ガイドツアーでは、映画「のだめカンタービレ」のロケでも使用されたスメタナ・ホールをはじめ、豪華絢爛な大広間グレゴリーホールなど、約1時間かけて館内を周ります。ガイドさんが英語で丁寧に説明してくれますし、日本語の冊子もあるので十分に理解できますよ。

ガイドツアーのメインでもある「市長の間」は、天井や壁の絵、柱の彫刻、ステンドグラス、カーテンの刺繍まで、ミュシャが全ての装飾を施した部屋。ミュシャはフランスで世界的な画家として成功していましたが、愛する祖国チェコのために無償で引き受けた仕事でした。

天井にはスラブ民族を守る鳥の絵が描かれたフレスコ画「スラブの協調」。それを支える柱には、フス派戦争の英雄ヤン・ジシュカ、チェコの宗教改革の先駆者ヤン・フスをはじめとした、チェコの歴史上重要だった人物が描かれています。華やかな女性のポスターとは異なり、ダークブルーを基調とした重厚な雰囲気で、人物の力強い眼差しに圧倒されます。

華やかな女性の絵を見るならミュシャ博物館

華やかな女性の絵を見るならミュシャ博物館

写真:成瀬 亜希子

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最後はミュシャの生涯と作品を展示する場として建てられたミュシャ博物館。地下鉄A・B線ムーステク駅から徒歩5分ほどの場所にあり、先程紹介したプラハ市民会館からも近いですよ。

フランスで有名になるきっかけとなった、舞台女優サラ・ベルナールのポスター「ジスモンダ」をはじめ、商業的な作品を中心に展示されています。ミュシャの華やかな絵が好きな人は、こちらが一番楽しめるのではないでしょうか。また公式グッズとして絵葉書、写真、カレンダーなど種類が豊富ですので、お土産を買うのにもおすすめです。

残念ながらミュシャ博物館の中は撮影禁止となっていますが、窓に描かれたイラストや、グッズが展示されているショーケースであれば記念に撮影できますよ。博物館といっても比較的小さな建物ですので、約1時間もあれば鑑賞することができるでしょう。

ミュシャを満喫するなら一度はプラハへ!

いかがでしたでしょうか?他にもミュシャ晩年の大作「スラブ叙事詩」を見学できるプラハ国立美術館、クラシカルな内装でミュシャの絵が多く飾られている「ホテル ミュシャ」などもありますよ。2017年には日本の国立新美術館でも「スラブ叙事詩」の展示を予定しているので、プラハまで行けない方はぜひチェックしてみて下さいね。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/11/20−2014/11/22 訪問

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