写真:手塚 大貴
地図を見る千葉県木更津市の郊外に位置する「高蔵寺」。山門をくぐって寺の境内に入ると、まず驚かされるのが巨大な本堂です。珍しい高床式の構造で、88本の床柱で支えられた造りはまさに圧巻!
通称“高倉観音”と呼ばれる高蔵寺は、6世紀に創建された歴史ある古刹。真言宗豊山派の寺で、坂東三十三観音霊場の第30番札所でもあります。
この寺の観音様の霊験により、あの藤原鎌足が生誕したという伝説があり、鎌足自身も観音様を深く尊崇し、寺の本堂などを建立したと伝えられています。
現在では、16世紀に再建された本堂のほか、山門と鐘楼堂が木更津市指定文化財に指定。古木に囲まれた静かな境内を歩けば、この寺の長い歴史を感じることができるでしょう。
写真:手塚 大貴
地図を見る実はこの高蔵寺、ユニークな見所に溢れたちょっと不思議な寺なのです。なかでも高蔵寺を代表する見所となっているのが、本堂の床下に入って楽しむ「観音浄土巡り」!
高床式の本堂の床下空間に、堂内に安置されていた西国・坂東・秩父の写し百体観音が遷座され、「地獄界」、「観音浄土界」、「極楽界」を再現。これらの仏像を巡ることで、地獄の世界から観音様に導かれ極楽浄土へと、“来世観光”ができる仕組みになっているのです。スピーカーから流れるお経を聞きながら、所狭しと並ぶ仏像を巡っていると、不思議と心が安らいでいくはず。
さらに秘仏とされていた本尊・正観世音菩薩も常時拝観可能。行基作と伝えられる樟木一木彫の本尊は見応えがあります。
写真:手塚 大貴
地図を見る本堂床下の「観音浄土巡り」に並ぶ仏像は多種多様。地獄界の閻魔大王、極楽界の阿弥陀如来といった仏像から、守護霊の“白蛇”や、老猿、ふくろう、カエル、東洋一の“象牙の観音様”など、その秘仏の数と種類の多さには圧倒されるほど!
なかには禁煙誓約の願掛大キセルや、観音様への懺悔の手紙を入れるポストなど、一風変わった展示もみられます。
さらに、触れると美しくなれる“おさすり美女像”や、ちょっと妖しげな宝物も・・・。写真は、18歳未満の人はお袈裟をまくってはいけない、福の神“仙臺四郎”の像。お袈裟の向こうに何があるかは、現地を訪れてお確かめ下さい。
写真:手塚 大貴
地図を見る高蔵寺には、他では体験できない見所がまだまだあります。そのひとつが、「胎内くぐり 福わ内」!
寺の新たな時代のシンボルとして造られた石造で、霊鳥である仲良しの2羽の梟が輪の中にいることから、“福わ内”と命名されました。
輪は円、円は縁を意味し、心で願いを念じ、禅定心にて“南無の輪”の中をくぐり抜けると、諸願が成就されるパワーが授かるというもの。厄除開運や、縁結び、願掛けといった御利益があります。
大人が輪の中をくぐり抜けるのは意外に大変。でも頑張って輪を抜ければ、あなたの願いはきっと叶うことでしょう。
写真:手塚 大貴
地図を見る突然ですが、高蔵寺を訪れた方は、ぜひ白象の「クラちゃん」を探しましょう!
白象は、仏教でとくに神聖視されている動物。高蔵寺のマスコットとして、インドから来た白象が、クラちゃんです。
クラちゃんは境内のどこかにいます。見つけられた方は、お金がたまる象(ぞう)、健康でいられる象(ぞう)、尊敬される人になれる象(ぞう)とのことなので、絶対に見つけ出しましょう!
クラちゃんを見つけた暁には、頭を優しく撫でてあげて下さい。あなたの望みを叶えてくれるかも?
高蔵寺には他にも、円を目掛けて盃を投げる「かわらけ投げ」や、仏教の教えが散りばめられた「菩提苑」など、たくさんの見所があります。さらにお守りの種類も豊富なので、参拝の記念に買って帰るのもいいでしょう。
高蔵寺へのアクセスは、JR木更津駅東口から日東バス草敷・高倉線に乗り「高倉観音下」で下車し徒歩10分、もしくは日東バスアカデミアパーク線に乗り「かずさアーク」で下車し徒歩15分。
また東京駅八重洲中央口から鴨川行きアクシー号に乗り「かずさアーク」で下車することもできます。
長い歴史を持つ古刹でありながら、ちょっと不思議でユニークな見所に溢れた寺。訪れる人の心を楽しませ、仏教の世界に入り込ませてくれる高蔵寺へ、ぜひ足を運んでみてください!
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(2024/10/12更新)
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