「KKR沼津はまゆう」は、年間100万人が訪れる沼津の観光スポット「沼津港」から車で7、8分の、国道414号線沿いにあります。名前にある「KKR」とは、国家公務員共済組合連合会の意味で、名前だけ見ると、少し堅苦しいイメージかもしれません。役所関係の人達しか泊まれないと思われるかもしれませんが、誰でも利用することができるホテルです。
ここは海岸線や松林が美しく、明治から大正時代にかけては「海の軽井沢」と呼ばれたところ。すぐ近くには御用邸が置かれていた沼津御用邸記念公園があり、保養所として皇族や貴族などの間で憧れの地でした。そんな場所にあるホテルのロビ―に着くと、さざ波をイメージさせるような絨毯が敷かれ、大きく設けられた窓から、松林が顔を覗かせています。ホテルの正面玄関は、国道に面していますが、反対側は海岸に面しています。
早速、館内にある専用出口「海岸口」を通って、海を見に行ってみましましょう!
海岸口を通って、敷地内の松林を抜けると目の前に海岸があります。ホテル前の志下(しげ)海岸から右手に島郷(とうごう)牛臥(うしぶせ)海岸と、弓なりに海岸線が続いていて、志下・島郷・牛臥海岸は、日本の渚百選になった美しい海岸です。
ここは、ちょうど沼津御用邸記念公園の裏側にあたる島郷海岸で、綺麗な海と共に、海に浮かぶ島が見えます。この島は「牛臥山(うしぶせやま)」で、牛が臥せているように見えることから名前が付けられたそうです。
実はこの島は、ある島の形に似ていると噂されています。一体何の島か分かりますか?勘が鋭い人は、すぐにお分りになったかもしれませんが、NHKで放送された人形劇「ひょっこりひょうたん島」に出てきた島と似た形をしているんです。
海岸線の美しさに加え、ここならではの面白い地形が見られます。御用邸は昭和44年に役目を終えましたが、天皇が愛でた白砂青松が美しく、当時のままの情景が残されています。太陽が当たってキラキラと輝く黄昏時が美しく、折角、風光明媚な海岸へ来たのなら、ここで帰らず、あの牛臥山まで歩いてみましょう!
牛臥山は以前は島でしたが、干拓によって現在は島ではなく陸続きになっており、志下海岸から続く堤防を約1.2kmほど歩くと行くことができます。堤防道路には、歌川広重が描いた「東海道五十三次」の日本絵のデザインがされたタイルが埋め込まれており、まるで東海道を歩いているかのような気分で歩けます。途中、松原越しに富士山など美しい眺望に出くわすことも。この海辺の道は「潮の音プロムナード」になっていて、沼津を代表する景観を見られる海辺の道。
駿河湾から打ち寄せる潮騒に耳を澄ませながら、太陽の陽を浴びて感じる潮風は、とにかく心地良いです。波音に包まれながら歩くと、癒し効果があるので苦にならず、知らず知らずに牛臥山公園へ着けてしまいます。園内から駿河湾越しに三保半島や南アルプス、伊豆連山など、素晴らしい景観が広がります。ここは、文豪「井上靖」の私小説を映画化した「わが母の記」のロケ地になったところ。他にも、テレビドラマのロケ地になるなど、素晴らしいロケーションです。
写真は、園内にある大山巌の別荘跡地。大山巌は、日露戦争で活躍し、東郷平八郎と共に「陸の大山・海の東郷」と賞された軍人。明治22年に建てられた別荘の建物は老朽化して現在はありませんが、元帥陸軍大将の心をも虜にした癒しの景観が広がり、別荘跡地の前の波打ち際に建つと、波音が心を慰めてくれるかのよう。保養地として人気を得た理由が伺え、由縁に肯けるような気がします。
さて、散策を楽しんだ後は、温泉で汗を流したいもの。お風呂は、同じ系列のKKR熱海の敷地から湧いた温泉を直送しており、本物の熱海温泉に入れます。熱海温泉は、将軍「徳川家康」が愛した歴史ある温泉で、そんな温泉が沼津に居ながら楽しめるなんて格別ですね。温泉は、塩分などのミネラルを含んでいるので、美肌効果が期待でき、疲れた体をほぐしてくれる優しい湯です。
伊豆石を使用した内風呂は、優しい造りの浴槽で、ガラス越しに松林が見られ、風情もたっぷり。お風呂は、大浴場・小浴場があり、サウナや露天風呂もあります。時間によって男女入れ制なので、すべてのお風呂に入れるのは嬉しいですね。お風呂上がりは、お部屋で皇族になった気分で、駿河湾や雄大な富士山をのんびり眺めて寛いでみては如何でしょうか?
『温泉データ』
泉質:ナトリウムカルシウム塩化物泉(高張性・中性・高温泉)
pH:7.7
ホテルの食事は、全国日本料理長「第29回日本料理技能向上全国大会」で、郷土料理部門「農林水産大臣賞」を受賞した料理長が作る、あしたか牛や桜えびなどの地元の食材を使った、美味しい食事を楽しめますよ!また、ペットが泊まれる「ペッドリーム」などの設備もあるので、ペット連れの方には安心ですね。
夏になると、島郷海水浴場がオープンし、若かりし頃に昭和天皇が楽しんだ海で海水浴も楽しめますよ。遠浅の海で、シーズン中は監視員もいるので、ご家族連れにはお勧めです。
ホテルは、明治・大正・昭和の三代に亘って使用された御用邸のすぐ近く。昔から、皇族や要人から保有地として親しまれてきた地にある「KKR沼津はまゆう」で、ゆったりと羽を伸ばして、心身を癒してみませんか?
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(2024/3/18更新)
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