写真:Lady Masala
地図を見るFalcon Hotel(ファルコン ホテル)は、シェイクスピアの生家から徒歩で約10分、他の観光施設からも徒歩圏内にあるという便利な場所にあります。16世紀に建てられたテューダー様式の建物は、創業当時と同じ形式で営業される4つ星ホテルです。
イギリスの伝統的な旅籠は Inn(イン)とよばれ、1階は食事やお酒を提供するパブ、階上は宿泊施設となっています。
ファルコン ホテルは、そのスタイルを継承するだけではなく、ハーフティンバーとよばれる伝統的な木造建築を今に受け継いでいます。その構造とは、木製のフレームを露出させ、その間を木材などを編みこんだ土壁で埋めるというもの。
その名前の由来には、フレームに丸太を半分に切ったハーフティンバーを使うからという説と、木枠と土壁の面積がちょうど半分ずつになるからという2つの説があるのだそう。どちらが正しいのかは定かではありませんが、そのコントラストの美しさは、イギリスの街並みと風景によく溶け込んでいます。
写真:Lady Masala
地図を見るフロントは、表通りにあるパブの入り口ではなく、駐車場に面する新館にあります。パブ側が旧館で、フロント側が新館ということになりますが、そのどちらにも客室があります。
モダンに改装された新館の客室は、使い勝手がよく申し分ありませんが、シェイクスピアを育んだ街ストラトフォード・アポン・エイボンに来たからには、歴史ある旧館で一夜を過ごしてみたいものです。
旧館にある客室のドアを開けてまず目に飛び込んでくるのは、ハーフティンバーの天井や梁。数百年前の旅人も自分と同じ光景を目にしたのだと思うと、歴史の重みを感じずにはいられないでしょう。
ベットに寝転んで見上げる木と土壁のコントラスト。シェイクスピアも見ていたであろうその光景を独り占めにできるなんて、はるばる、ストラトフォード・アポン・エイボンまで来た甲斐があったというものです。
写真:Lady Masala
地図を見る朝食は別料金となりますが、せっかくイギリスに来たからには「イングリッシュ ブレックファースト」を召し上がってみてはいかがでしょうか。
「人間の絆」を著したイギリスの作家、サマセット モームは「イギリスでおいしいものを食べようと思えば朝食を3回食べよ」との格言を残したといいます。
その朝食とは、ベーコン、卵、ソーセージ、ベイクドビーンズ(大豆の煮物)、マッシュルームのソテーに焼きトマト。バターやジャムを塗ったトーストとミルクティーが添えられるのが一般的です。
ファルコン ホテルでは、パンや飲み物、フルーツなどをビュッフェ形式で自由に取ることができるほか、つくりたてのイングリッシュ ブレックファーストがテーブルまで運ばれます。
注文時に卵の調理法(スクランブルエッグ、ポーチドエッグ、目玉焼き)や焼き具合を選びましょう。お勧めは半熟のポーチドエッグ。とろりとした黄身をカリカリのトーストですくっていただくのがイギリス式です。
ヴォリュームたっぷり、大満足のイングリッシュ ブレックファーストをぜひご賞味ください。
写真:Lady Masala
地図を見る宿泊客ではなくとも利用できる階下にあるパブでは、飲み物だけではなく食事やデザートも注文することができます。
ファルコン ホテルのパブの魅力は、4つの趣きの異なるラウンジがあること。バーカウンターで注文を済ませてから、好みにあったラウンジに席を取りましょう。
ビールや食事を楽しみたいのなら、一般的なパブの雰囲気を留めたバーカウンター横のラウンジがお勧めです。暖炉の火が温かく迎えてくれるでしょう。
アフタヌーンティーとともに優雅な時間を過ごしたいと思うのなら、重厚な木目の家具を備えたサロンを思わせるラウンジへどうぞ。
写真:Lady Masala
地図を見るファルコン ホテルのパブでは、本格的なアフタヌーンティーを楽しむことができます。オリジナルレシピで手作りされているというスコーンのおいしさには定評があるのだとか。ほんのりと温かいスコーンは、生クリームよりも濃厚でバターのようにこってりとしたクロテットクリームとよく合います。
サンドイッチ、スコーン、ケーキが一度に供される「アフタヌーンティー」では多すぎるいという場合には、ぜひとも「クリームティー」を注文してみてください。クリームティーとは、紅茶とともに、ジャムとクロテットクリームでいただくスコーンのこと。
歴史を感じさせるパブで味わうスコーンのおいしさは、何物にも代えがたいのではないでしょうか。
シェイクスピアを育んだストラトフォード・アポン・エイボン。その歴史を感じさせる街並みの一部を形成している「ファルコン ホテル」は、外観の美しさを留めながらも、宿泊客が快適に過ごせるようにと、水周りなどの設備は新式のものに改装されています。
新しいものを取り入れながらも、古いものを残そうとするイギリスという国を象徴しているかのような「ファルコン ホテル」、この地を訪れたなら、長い歴史を誇る旅籠で一夜を過ごしてみてはいかがでしょうか。
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この記事を書いたナビゲーター
Lady Masala
旅とマーケット、蚤の市めぐりが大好きな庶民派ロンドナーです。ロンドンを中心にイギリス、ヨーロッパの見どころを歴史や文化とともに紹介いたします。また、趣味で集めているアンティーク・ヴィンテージ食器の魅力…
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