写真:かのえ かな
地図を見るヴォーリズ通りへ行くには、京都の山科駅と滋賀の近江塩津駅をつなぐJR湖西線に乗ります。そして近江今津駅で下車し、約7分歩きます。
写真:かのえ かな
地図を見る道中には観光船乗り場があり、琵琶湖を間近で見ることができます。湖西エリアならではの、のどかな琵琶湖がまた新鮮です。
写真:かのえ かな
地図を見る昔ながらの建物が立ち並ぶ、どこか懐かしい風景も見られます。道路が赤茶色なのが特徴的です。
同じ湖西エリアのマキノでは、融雪に使われる地下水に鉄分が含まれているため、道路が赤茶色くなる現象があるとのこと。ここの道路が赤茶色なのも、そのためと言えそうです。
写真:かのえ かな
地図を見るヴォーリズ通りに入って最初に見えるのが、「今津ヴォーリズ資料館」です。大正12年(1923年)に建てられたこちらの建築物は、旧百三十三銀行の今津支店として使用されていました。
銀行移転や改修を経て、町の図書館へと生まれ変わり、なんと平成13年(2001年)まで現役で使用されていたと言うのですから驚きです。平成15年(2003年)に国の登録有形文化財となり、現在は資料館やカフェとして使用されています。
建物は鉄筋コンクリート造の2階建てで、正面玄関の2本の柱が略式のトスカナ式となっていることから、西洋古典様式を継承した建築物であることが分かります。重厚感がありながらも、気品漂うレトロ建築物です。
なおヴォーリズというのは、この建物を設計した「ウィリアム・メレル・ヴォーリズ」が由来です。ヴォーリズは、大正中期から昭和初期にかけ活躍した建築家で、様式にとらわれず日本の景観に寄りそった西洋建築物を多く残したことで知られています。このほか身近なところでは、メンソレータムを日本に広めたことでも有名です。
写真:かのえ かな
地図を見る続いて見える建築物は、「日本キリスト教団今津教会会堂」です。こちらは昭和9年(1934年)に建設。当時のままの姿を現代に残しています。
本を逆さに開いたような屋根の形(切妻造)が特徴で、鋭くとがった屋根に白壁とレンガという組み合わせが、今の建築物では見られないレトロな雰囲気を醸し出しています。また突出した玄関には、中国の書体(篆書体)で今津の「今」の字が刻まれています。
西洋の建築様式を用いながらも東洋のテイストを混ぜ、日本の景観に寄りそった奥深い建築物です。こちらも歴史的価値が高いとして、国の登録有形文化財に指定されています。
現在は幼稚園として使用されているため、残念ながら中にはいることはできません。しかしこんな立派な建物が園舎とは・・。少し羨ましい気持ちになりますね。
写真:かのえ かな
地図を見るヴォーリズ通り、最後のレトロ建築は「旧今津郵便局」です。昭和11年(1936年)に建てられたこちらの建築物は、郵便局だけでなく電話交換事務を行う場所としても使用されていました。
昭和53年まで現役として活躍し、現在は地元の方の憩いの場などに使用されています。建物は木造2階建て。これまでのヴォーリズの建築物とはまた違った木造ならではの温かさを感じることができます。
特に注目して欲しいのは、玄関の半円アーチ。アーチに沿ってレンガを並べた造りは洋館風でハイカラな雰囲気が漂っています。さらにその上の屋根には、今は珍しい郵便局マーク付きの鬼瓦が・・。当時のまま残されている建物だからこそ、見ることができる景色です。
琵琶湖観光の中では比較的マイナーといわれる湖西エリアですが、ヴォーリズ通りをはじめとした見どころがたくさんあります。100年前へタイムトリップできる建物が並ぶこのエリアは、町そのものが絵葉書のようで、ブラブラ歩くだけでも楽しめる場所です。
ぜひ湖西エリアへ足を運び、琵琶湖の魅力を再発見してみてくださいね。
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(2023/12/5更新)
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