壁絵とお花が溢れる村!スイス・エンガディン地方「アルデッツ村」

壁絵とお花が溢れる村!スイス・エンガディン地方「アルデッツ村」

更新日:2016/04/10 19:17

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家
スイス・エンガディンのサンモリッツと、オーストリアの交通の要衝地ランデックを結ぶ景勝ルート「エンガディン・エクスプレス」は、渓谷美を楽しめる人気のあるルート。その途上のサンモリッツとシュクオールを結ぶ鉄道沿線にある村が、おとぎ噺の世界のような村「アルデッツ」。

いかにもスイスらしい風景の中をハイキングで到着するアルデッツ!素晴らしい壁絵とお花で溢れる可愛らしい素朴な村をたっぷり楽しんでください。

グアルダからハイキング!ハイジの世界の中を歩こう!

グアルダからハイキング!ハイジの世界の中を歩こう!

写真:Hiroko Oji

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「スイスの美しい村」に指定されるグアルダ(Guarda)は、アロイス・カリジェの童話絵本の舞台になり、村全体が歴史博物館のような、伝統的装飾画のスグラフィッティで魅力のある家並みを楽しめる、ウンター・エンガディン地方の村です。

このグアルダから、いかにもハイジの世界を思わせるような、岩山に囲まれた牧草地の広がる風景の中、ベビーカーを押しながらでものんびり歩けるハイキングコースがアルデッツ(Ardez)の村まで延びています。

色とりどりのお花畑や牧草地が続く中、道端には自然木を上手く利用した水場やベンチが置かれ、斜面を流れ落ちる小川のわきには年季の入った可愛らしい水車も回っていて、旅人を癒してくれる憩いの場になっています。時折緑の谷底を走る赤い列車の姿が見下ろせます。

アルデッツ村を見下ろすハイキングコースからの眺めは最高!

アルデッツ村を見下ろすハイキングコースからの眺めは最高!

写真:Hiroko Oji

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長閑な雰囲気の牧草地を歩くこと1時間足らず、木の柵がハイキングコースの道端に続くようになると、アルデッツの村はすぐそこ。教会の尖塔と小高い丘の上に建つ塔がシンボルの村全景を見下ろす風景が広がってきます。塔は昔のお城の一部だったのでしょう、村全体を見渡す緑の絨毯で覆われた丘の上に、ポツンと今でも残っています。この風景が最高のプレゼントとも言える眺めとなるはず。

村に続く坂道を下りる前、この小高いコースからしばし村の全景をたっぷり眺めて、目に焼き付けておいてくださいね。

おとぎ話の世界!?石畳の続く路地の両側は魅力ある家並みが!

おとぎ話の世界!?石畳の続く路地の両側は魅力ある家並みが!

写真:Hiroko Oji

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アルデッツ一帯は平地が少なく、家並みは坂になった石畳沿いに建ち並んでいます。どのお家にもお花やスグラフィッティで美しく飾られ、一つひとつゆっくり見せていただくには最高の野外博物館のよう。ちょっとした広場には、情緒たっぷりの水場やベンチが設置されており、一休みできます。知名度は低いものの、隣村のグアルダよりその家の数はかなり多く、どの通りを歩いても可愛らしく素敵なお家の佇まいに、まるでおとぎ話の世界に迷い込んだようです。

一軒一軒異なったスグラフィッティに目が釘付け

一軒一軒異なったスグラフィッティに目が釘付け

写真:Hiroko Oji

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さて、どのお家にも施されている壁の装飾画なのですが、これは「スグラフィッティ」という、エンガディン地方に古くから伝わる特殊な技法で描かれている壁絵。壁の表面を金属でひっかくようにして、色の違う漆喰を何層か作って塗り込めてある下地を見せることによって模様を描くという、独特の手法で描かれています。

どの家のデザインも同じものは無く、それぞれ趣向を凝らしたものが窓辺や入り口の周りを素敵に飾っています。

装飾画ばかりでなくお花も彩りを添えて

装飾画ばかりでなくお花も彩りを添えて

写真:Hiroko Oji

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スグラフィッティに加え、窓辺や出入り口を飾るお花にも注目してしまいます。色合いも素敵で、植木鉢や籠に植えられたお花を、住人のセンス溢れる方法で飾られており、目を楽しませてくれます。また、壁際にベンチも設置されていたりして、村人同士のお喋りの場や、この村を訪れる人が一休みする場になっています。

鉄道駅からも近く、シュクオールまでハイキングコースは続きます。

アルデッツ村は、鉄道駅から坂道を5分ほど上ったところにありますので、グアルダからハイキングコースを歩かないのであれば、鉄道利用で訪れるのが便利です。グアルダもアルデッツも無人駅ですので、切符購入する場合は自動券売機を利用するか、最初に出発する駅で往復を購入しておくとよいでしょう。もちろんスイスパスを持っていると切符購入の必要がないので、そのまま通過するだけでOKです。

ここでご紹介したハイキングコースは、このまま歩き続けてシュクオール(Scuol)村まで行くこともできますので、お時間と体力に余裕があればぜひ歩いて見てください。シュクオールまでは鉄道も通っていますので、列車移動して装飾画の美しいシュクオールの町並みやスキー場としてのリゾート風景を見るだけでも、きっと満足できることでしょう。

掲載内容は執筆時点のものです。 2008/07/31 訪問

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