写真:Lady Masala
地図を見るシェイクスピアの軌跡を辿る旅の幕開けに相応しいのは、街の中心部にある「Shakespeare’s Birthplace(シェイクスピアの生家)」。土産物店やカフェが立ち並ぶおしゃれな通りに、歴史を感じさせるハーフティンバー様式の建物が見えたなら、そこが目指す場所です。
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地図を見るまずは、生家の入り口となる「シェイクスピアセンター」で、世界に誇る劇作家に関する展示を見学しましょう。ここの目玉は、シェイクスピアの死後、彼と親しくしていた俳優仲間、ジョン・ヘミングスとヘンリー・コンデルによってまとめられたという最初の作品集「The First Folio(ファースト フォリオ)」。
シェイクスピアは、存命中に自身の戯曲を刊行することがなかったため、二人の存在なしには、私たちがシェイクスピアの全作品を知る機会を永遠に失っていたかもしれません。この作品集は、世界で最も価値のある書物の一冊に数えられる大変貴重なものです。
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地図を見るシェイクスピアセンターでの見学を終えた後は、いよいよシェイクスピアが生まれ、結婚後も数年間住んでいたという家の内部へ。ここには、彼らの時代の暮らしぶりが詳細に再現されています。
2階にある決して広いとはいえない部屋で、ウィリアム・シェイクスピアは誕生したといいます。450年以上前の出来事に思いを馳せながら、自分がその場所に立っている喜びをかみしめずにはいられないでしょう。
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地図を見る結婚後も妻と3人の子どもを抱えて、この家の一室で生活をしていたというシェイクスピア。子どもたちのためにも、広い場所に引越したいと常々考えていたのだとか。
故郷では彼らを養うために、職を転々としたといわれているシェイクスピアですが、革手袋職人であった父親の後を継ぐことも視野に入れ、その修行にも励んだといいます。
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地図を見る何がシェイクスピアをロンドンへと駆り立てたのか、本当の理由は明らかになっていません。もしかしたら、田舎町の手袋職人のままで一生を終えていたのかもしれないシェイクスピア。人生、何が起こるかわからないというのは、まるで彼の残した戯曲のようです。
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地図を見るシェイクスピアは、18歳で8歳年上の裕福な農家の娘アンと結婚しました。その時彼女は妊娠3ヶ月。
当時は、男女ともに25歳前後で結婚するのが一般的でしたが、男性は家族を養うために手に職をつけてから妻を迎えたといいます。職業訓練を終えていなかった若いシェイクスピアにとって、結婚は予想もしなかった出来事であったに違いありません。
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地図を見るアンは、シェイクスピアの生家から徒歩で30分ほどの場所にある、ショッタリー村で生まれ育ちました。シェイクスピアも足しげく通ったであろうその道をゆっくりと歩いて、おとぎ話にでも出てきそうな、かわいらしい茅葺屋根のコテージ「Anne Hathaway’s Cottage & Gardens(アン・ハサウェイの家)」へ行ってみましょう。
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地図を見る当時の裕福な小地主の生活を垣間見ることのできるコテージ内部には、暖かそうな暖炉とオーブンを兼ね備えたキッチンやベッドルームが再現されています。
ハサウェイ家に代々受け継がれてきたという家宝ともいえる天蓋つきの「ハサウェイベッド」は必見。オーク材でつくられたというその重厚なベットに施された美しい彫り物に注目してみてください。
また、「ハムレット」でオフィーリアが溺死する場面は、ショッタリー周辺の風景をもとにして描かれたといいます。若き日のシェイクスピアがアンとともに幾度も通り過ぎたであろう田舎道を、気の趣くままに散策してみてはいかがでしょうか。
シェイクスピア・バースプレイス・トラストが運営管理をする「シェイクスピアの生家」、「アン・ハサウェイの家」には、中世の衣装に身を包んだ専門スタッフが常駐しています。当時の歴史や展示物についてのガイドはもちろんのこと、シェイクスピアに関する質問には何でも答えてくれる心強い味方です。
ストラトフォード・アポン・エイボンは、小ぢんまりとした、歩いて散策するにはちょうどよい街です。シェイクスピアに関連する施設のほとんどが徒歩圏内にあるので、伝統的な建築様式がそこかしこに残される古い街並みを眺めながら、シェイクスピアの生きていた時代に思いを馳せてみたいものです。
※関連MEMOには、「ストラトフォード・アポン・エイボン」で訪れることのできる施設を紹介した記事を掲載しています。よろしければ、そちらもご覧ください。
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この記事を書いたナビゲーター
Lady Masala
旅とマーケット、蚤の市めぐりが大好きな庶民派ロンドナーです。ロンドンを中心にイギリス、ヨーロッパの見どころを歴史や文化とともに紹介いたします。また、趣味で集めているアンティーク・ヴィンテージ食器の魅力…
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