これは洒落?ボケ封じのお守りがある青梅「塩船観音寺」

これは洒落?ボケ封じのお守りがある青梅「塩船観音寺」

更新日:2016/04/08 11:56

松縄 正彦のプロフィール写真 松縄 正彦 ビジネスコンサルタント、眼・視覚・色ブロガー、歴史旅ブロガー
東京青梅にある塩船観音寺は大化年間に創建された歴史のあるお寺です。ここは“つつじ”が有名で、4月中〜5月上旬はつつじ祭りが開かれます。この寺の御本尊は不老長寿の観音様ですが、境内の薬師如来は”ボケ封じ”にご利益があります。ボケずに長寿を願う方、ぜひご参拝ください。センスの良い(洒落?)お守りや絵馬を手に入れられますよ。

花の寺〜つつじが満載〜

花の寺〜つつじが満載〜

写真:松縄 正彦

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境内には約15,000本のツツジが植えられ、4月中から5月上旬には一面ツツジの世界になります(写真)。また内親王敬宮愛子さまの御印が“ゴヨウツツジ”という事で、この寺には愛子さまの誕生を記念してこのツツジが植樹されています(護摩堂に向かい、護摩堂左手の道路沿い)。

塩船と名付けられたのは、寺の周りの地形がちょうど船底からの眺めに似ているからとで、行基が命名したといわれます。船首やまわりの両舷面全体につつじが植えられ、船首や舷の上から下のつつじ全体を見下ろせるように、周遊徒歩コースも整備されています。

このつつじが満開の時におこなわれるのが“つつじ祭り”です。またこの時期に合せ、5月初めに“火渡り荒行”が行われます。つつじを見ながら火渡りをしてみませんか?災難消除、家内安全など観音様のご利益もあらたかです。

また歩き疲れた時はお休み処(普門閣)で休憩しましょう。この時期ここには“つつじや”さんという名のお店が開店しています。このお店は青梅市内(大門)が本店の和菓子屋さんで、どら焼きやおせんべいがおいしいですよ。

由緒ある寺〜多数の文化財〜

由緒ある寺〜多数の文化財〜

写真:松縄 正彦

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この寺は大化年間(西暦645年〜650年)に、若狭の“八百比丘尼”が千手観音像を安置したのが始まりです。1500年近い歴史をもつ真言宗醍醐寺を総本山とする別格本山なのです。
山門は国の重要文化財で、中に金剛力士像が安置されていますが、これは都の有形文化財です。また本堂も国の重要文化財で、中に安置されている本尊、十一面千手千眼観自在菩薩像も都の有形文化財。ちなみにこの観音様は“不老・長寿”の観音様、また馬の護り神としても昔から信仰され、今は馬から“車”の神様として、車、交通安全のお祓いに多数の方々がお見えになっています。

参道入口、本堂に登る階段下の水場裏手に大杉があります。これは都の天然記念物。また大杉の反対側に位置するのが“薬師堂”です(写真)。実はここに安置されている薬師如来は、知る人ぞ知る“ボケ封じにご利益”がある薬師如来様なのです。ちなみにこの如来様、このお寺で最も古い仏像ではないかといわれています。

長寿ボケ封じのお守り

長寿ボケ封じのお守り

写真:松縄 正彦

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開祖の八百比丘尼はお名前通り、なんと800才まで生きられたのだといわれます。観音様のおかげでしょうか?しかし長寿でも頭がボケてしまえば元も子もありませんね。しかし、この寺の観音様と薬師様両方拝む事でボケもせず人生を楽しめるはず。

我々にとってこれから大事な“ボケ封じ”。このお守りや絵馬がこの寺にあります。写真をご覧ください。写真は“長寿ボケ封じの御守り”ですが、なんと“茄子(なす)”がついています。また他にも“中風・ボケ封じの御守り”があり、これには“かぼちゃ”が使われています。
茄子やかぼちゃが悪口(ボケナス、ドテカボチャ等)に使われているのを逆手にとった洒落。このセンス抜群ですね・・。

ボケ封じの絵馬

ボケ封じの絵馬

写真:松縄 正彦

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この寺には中風・ボケ封じの“絵馬”もあります(写真)。お守りと同じく”かぼちゃ”が使われておりますが、お守りといい絵馬といい、まさに洒落を越えたユーモアの域に達していると思うのですが如何でしょうか?

ちなみに、これらお守りや絵馬はお寺のホームページには一切記載されておりません(2016年4月現在)。これは訪れた方々だけが分かる”隠れた貴重な品物”なのです。
つつじを見に来たついでに薬師様にお参りし、ぜひお買い求め下さい。なにかと話しの種になること請け合います。なお当然ですが、本堂の観音様も併せお参りしましょう。
(これらのお守りや絵馬は本堂への石段を登り切った右手の売店で購入できます)

静かなお寺

この寺はつつじがもっとも有名ですが、花のお寺として有名で、あじさいやユリ、萩など季節ごとに楽しむ事もできます。
また、つつじ祭りや年末年始を除くと、ここは普段は実に静か。大多摩と秩父の山並みを背景にし、じっとしていると鳥のさえずりだけが聞こえてくるのです。
お守りを持ち、のんびりと自然を楽しみながら境内を歩く事で楽しさ百倍、ボケも吹きとぶはずです。さあ行ってみましょう。


掲載内容は執筆時点のものです。 2016/04/02 訪問

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