雪山を登って到達する秘湯中の秘湯!福島・冬の「くろがね温泉」

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雪山を登って到達する秘湯中の秘湯!福島・冬の「くろがね温泉」

雪山を登って到達する秘湯中の秘湯!福島・冬の「くろがね温泉」

更新日:2017/01/13 11:17

SHIZUKOのプロフィール写真 SHIZUKO 舞台演出者

温泉旅行は癒しの旅ってことでお手軽アクセスが嬉しいものですが、そんな観光温泉に飽きた人たちが目指すのが秘湯と呼ばれる温泉。福島県の安達太良山(あだたらやま)の中腹にあるくろがね温泉は、まさに秘湯中の秘湯。11月後半、山が雪に閉ざされると、ロープウエイも営業終了。麓から歩いていくしか方法がありません。雪山を登ってやっとたどり着く温泉。一度入ればいつまでもポカポカが続く、極寒地にある最高の温泉です。

「本当の空」を求めて、安達太良山へ

「本当の空」を求めて、安達太良山へ

写真:SHIZUKO

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安達太良山といえば、多くの方が思い浮かべる「本当の空」のある場所。詩人で彫刻家であった高村幸太郎の妻・智恵子が、病床でどうしても見たいと願った空。安達太良山の上の空こそが、本当の空だと言った空です。「本当の空って…? どんな空だろう、見てみたい」と、この山を目指す人も少なくありません。

「本当の空」を求めて、安達太良山へ

写真:SHIZUKO

安達太良山は、東北の山らしく、どっしりとなだらかで優しい山容。最高地点は乳首山(ちちくびやま)と呼ばれる愛らしい姿をしています。その上に広がる空こそが見たかった空。確かに美しい風景です。

福島県二本松にある安達太良山へは、グリーンシーズンなら、バスで簡単にアクセスでき、ファミリーをはじめ多くの観光客でにぎわいます。また、スキーシーズンもあだたら高原スキー場が営業していますから、直通バスがあります。ただ、それ以外の時期は、マイカー以外ではちょっとアクセスしづらいのが難点。だからこそ、秘湯の趣が一層深まるともいえます。

登山道は、おおむね平坦ですが…

登山道は、おおむね平坦ですが…

写真:SHIZUKO

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冬の登山口は奥岳登山口。あだたら高原スキー場の入り口と同じ場所。スキー場を左手に見ながら、ゲレンデの横を登って行きます。

雪がない時期は、くろがね小屋までは1時間半の行程です。でも、雪があると時間は倍かかることも。厳しい山ではないけれど、必ず冬山登山装備で登りましょう。なめてかかると、天候が崩れた時には命とりです。

スキー場を越えると、少し急坂がありますが、ほどなく広々と平坦な勢至平(せいしだいら)にたどり着きます。左手に安達太良山を見ながらゆったりと歩ける道。道が谷筋に入ってくると、遠くに黒いくろがね小屋を見ることが出来ます。

登山道は、おおむね平坦ですが…

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安心は禁物。この小屋へ行く谷沿いの道が、狭くて傾斜がきつく要注意です。踏み外して滑落すると谷に落ちてしまいますので、しっかりと足裏をつけて歩きましょう。アイゼンを持っていれば装着をお勧めします。ここが温泉への最大の難所と言えるでしょう。

谷の中に佇む「くろがね小屋」

谷の中に佇む「くろがね小屋」

写真:SHIZUKO

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谷の中にあるくろがね小屋ですから、チェックインを済ますと、お散歩に行きたいという誘惑はありません。ただひたすら温泉を楽しみたい!と思えるロケーション。

秘湯中の秘湯と呼ばれるにふさわしい名湯です。麓の「岳温泉」の源泉が小屋のすぐ裏にあり、ゆで卵のような硫黄臭が漂っています。薄水色の酸性泉は、一度入れば体がポカポカ。いつまでもあったかいままで夜が過ごせるので、寒い雪山ではとてもありがたい温泉です。

温かな達磨ストーブのやさしさに包まれて

温かな達磨ストーブのやさしさに包まれて

写真:SHIZUKO

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くろがね温泉とは言うものの、ここは年中無休・源泉かけ流しの全国的にも珍しい山小屋です。観光温泉旅館の快適さや便利さはありません。1階のパブリックスペースは食堂兼サロン。15時から16時にはその日の宿泊者が続々と到着。温かな達磨ストーブを中心に、それぞれここでくつろいでいます。

温かな達磨ストーブのやさしさに包まれて

写真:SHIZUKO

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吹き抜けになっている2階が宿泊スペース。山小屋なので個室はないけど、達磨ストーブの暖かな空気に満たされた2階は快適。各部屋の入り口にはカーテンがありますから、プライバシーは確保され、落ち着いた夜が過ごせます。

名物カレーは思わずお代わり!

名物カレーは思わずお代わり!

写真:SHIZUKO

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お楽しみの夕食は名物カレー。これ、本当においしい! 山小屋の定番夕食だけど、場所によっては?なんて小屋もあります。でも、くろがね小屋のこのカレーは本物。普段お代わりしない人も、ついつい食べ過ぎてしまう美味しさです。美味しい地元のお酒も売られていますので、ゆったりまったり、本当の山の中の温泉を楽しむ夜をご堪能下さい。

冬だからこそ、行ってみたい温泉

安達太良山は、雪がない時は観光客でにぎわう楽しい山。ロープウエイでアクセスできることもあり、紅葉シーズンなどは大賑わいの山です。そんなハイシーズンなら、日帰りで楽しむこともできるくろがね温泉ですが、雪のある厳しい時に訪ねると、そこは別世界。雪の谷にある優しい温泉は、頑張って雪山を登った苦労を忘れさせてくれる場所です。
温泉往復だけなら、雪山初級クラスの方でも楽しめますので、秘湯好きの方は、雪山装備を整えていくしかないですね!

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掲載内容は執筆時点のものです。 2016/03/23−2016/03/24 訪問

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