写真:Ise Shinkurou
地図を見る瑞鳳殿の建つ「経ヶ峯(きょうがみね)」は仙台城から900mほど離れた場所にある小高い丘。
寛永13年すでに病魔に侵されていた政宗公は、家臣とともに当地を訪れ、死後この辺りに墓を築くようにと、手にしていた杖を立てたと言われています。
そして政宗公の遺言通り、この地に瑞鳳殿が建てられました。
瑞鳳殿の入り口には「涅槃門(ねはんもん)」があります。2010年に塗り直され、完成当時の美しさが蘇りました。
漆黒と金箔のコントラストがとても綺麗な素晴らしい門です。
是非軒下から細部をご覧ください。桃山様式の美しい彫刻を目にする事ができます。
「この世には、客に来たと思えば何も辛くない」との言葉を残した政宗公は、浄土への入り口「涅槃門」の奥で何を思って眠っているのでしょうか?
それでは「涅槃門」をくぐり伊達政宗公の陵「瑞鳳殿」へと向かいます。
写真:Ise Shinkurou
地図を見る「瑞鳳殿」は桃山様式の豪華な廟建築として、1931年に国宝指定されています。しかし本殿は1945年の戦火(仙台空襲)で焼失してしまいました。
その後現在の建物が再建され、内部には両目を開けた政宗公の木像が置かれています。
政宗公は幼い頃疱瘡(ほうそう)を患い右目を失明しましたが、自分の肖像画などは隻眼(せきがん)ではない姿を描くよう指示したそうです。
奥州の覇者として戦国時代を駆け抜けた人物も、片目である事に負い目に感じていたのでしょうか?
廟の外には殉死した20名の家臣の宝篋印塔(ほうきょういんとう・石造りの仏塔)。
様々なパフォーマンスで、豊臣秀吉を唸らせたと言われる「独眼竜政宗」の威風を感じる事の出来る廟です。
また「瑞鳳殿」隣にある資料館では、墓の発掘調査の様子がビデオ放映されています。副葬品は仙台博物館に保存されていますが、なんと遺骨から復元された政宗公の像が展示され、生前の政宗公を彷彿させる出来上がりになっています。
発掘の記録映像はとても興味深い内容ですので是非お立ち寄りください。入館料は瑞鳳殿の観覧料に含まれています。
「瑞鳳殿」
観覧料:大人 550円
休館日:12月31日〜1月1日
開館時間:2月1日〜11月30日 9:00〜16:30
12月1日〜1月31日 9:00〜16:00
写真:Ise Shinkurou
地図を見る瑞鳳殿から少し境内を歩くと二代藩主・忠宗公の霊廟「感仙殿(かんせんでん)」そして三代藩主・綱宗公の霊廟「善応殿(ぜんのうでん)」があります。
どちらも戦火により焼失、1985年に再建され、2007年に改修、彫刻獅子頭の復元が行われ鮮やかな極彩色が蘇りました。
二代藩主は産業・経済の振興をはかり領内の安定に尽力し、三代藩主は芸術的な才能に恵まれた人物でした。
建物の戦火による焼失は本当に残念ですが、境内奥の参道にある石造りの階段は藩政時代のもので、伊達家の禄高62万石を表した段数になっていると言われています。
写真:Ise Shinkurou
地図を見る仙台の七夕まつりは伊達政宗公が藩の婦女子の文化向上を促すために奨励し、その後特に盛んになったとの説があります。
私の訪問が8月(この地域では8月7日が七夕まつり)でしたので、「瑞鳳殿」にも七夕飾りが展示されていました。
男飾り・女飾りと対で飾るのはここ瑞鳳殿オリジナルです。写真は女飾りで、学問・書・裁縫の上達や倹約・貯蓄を促す飾りなどがあり、美しく立派な七夕飾りでした。
伊達な武士(もののふ)の眠る「瑞鳳殿」はいかがでしたか?再現ではありますが、独眼竜政宗らしい素晴らしい霊廟です。また境内では樹齢数百年の杉並木を楽しむ事もできます。戦国の武士に思いを馳せながらゆっくりと境内をお楽しみください。
日本の武士の息吹を感じる旅になりますように・・・By Shinkurou
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この記事を書いたナビゲーター
Ise Shinkurou
はじめまして。旅連れの小太郎と日本中に足跡を付けたく始めた旅も2周目に入りました。「やっぱり日本は広くて深い」ペットと愉しむ旅を・・そして有名観光地に加え「えっ?」って思っていただけるような穴場スポッ…
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(2025/2/10更新)
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