城下町散策と天守閣からの眺望を楽しむ 岐阜県郡上市の旅

城下町散策と天守閣からの眺望を楽しむ 岐阜県郡上市の旅

更新日:2016/04/21 16:43

岐阜県の中部にある郡上市八幡町は、夏に行われる「郡上踊り」が有名な町。清流長良川に注ぐ吉田川沿いに開けた城下町は、町のいたるところに清らかな水が流れ、鮎などの川魚料理が楽しめるお店が多く点在しています。今回は郡上八幡の城下町から、山の上にそびえ立つ日本最古の木造再建城「郡上八幡城」への散歩道を訪ねます。

まずは郡上八幡旧庁舎記念館で情報収集

まずは郡上八幡旧庁舎記念館で情報収集
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郡上八幡の中心地にある「郡上八幡旧庁舎記念館」は、平成10年に国の登録文化財に指定されたレトロな外観の建物。昭和11年に建てられたこちらの建物は、平成6年まで八幡町役場として使用されていました。

現在は観光案内所やお土産、レンタサイクルなどを扱う施設となっており、旧庁舎の食堂では軽食や喫茶などが楽しめます。こちらの施設の観光案内所では郡上八幡の見どころを、お得な料金で見学できる「郡上八幡みどころ通行手形」というものも販売されていますので、郡上八幡城や民芸館、博覧館などを訪れる人は手に入れておくといいですよ。

水が流れる音が聞こえる「やなか水のこみち」と現在の「宗祇水」

水が流れる音が聞こえる「やなか水のこみち」と現在の「宗祇水」
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郡上八幡の城下町は、道路の両脇に水路が流れ絶えず水が流れる音が聞こえるほど水に囲まれた町です。そんな城下町の中心地から少し離れたところににある路地「やなか水のこみち」。玉砂利が敷き詰められた道と水路、大きな家屋敷と柳の木。郡上八幡での必ず訪れたいスポットのひとつです。

郡上八幡の観光スポットとして、写真にある「宗祇水」が紹介されることがよくありますが、残念ながら水が枯れてしまっており、現在は湧水は出ておりません。せっかく訪れてもがっかりしてしまうかもしれませんね。再び、たくさんの湧水で満たされる日を期待しましょう。

「宗祇水」は枯れてしまっていますが、城下町の水路には現在もあふれるほどの水がとうとうと流れており、観光客もそのお水を飲むことができます。

城下町から歩いて20分ほど、山頂にそびえる「郡上八幡城」に到着

城下町から歩いて20分ほど、山頂にそびえる「郡上八幡城」に到着
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ではいよいよ郡上八幡城へ向かいましょう。お城へは城下町からちょっとした登山をすることになります。何しろ山の上にそびえるお城ですから、簡単には到着できません。しかし20分ほどの軽いハイキング程度なので、心地よい運動量で爽快感があります。

郡上八幡城は昭和8年に再建されたものですが、当時としては珍しく木造で造られたため現存する最古の再建城となっています。木造4層5階建ての天守閣は郡上市の重要文化財に、城跡は岐阜県の史跡に指定されています。

さすが木造再建城、歩くと床がきしむ音がします

さすが木造再建城、歩くと床がきしむ音がします
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郡上八幡城の内部は木がふんだんに使われているのが見られ、木造で再建されたのがよくわかります。「日本一美しい山城」とも言われる郡上八幡城は残念ながら、日本の100名城からは外れていますが、選考から漏れたのが不思議に思うほどの美しさです。

お城の入り口に入るとまず目に飛び込む旗印。天守の内部には日本の数々のお城の写真。さらに鎧や兜、刀などの武具などの展示も豊富です。山内一豊の妻「千代」の肖像画も見られますが、これは「千代」がこの郡上出身だとされているからだそう。ただし出自の諸説はいろいろあるため、本当にここ郡上八幡の出身かどうかはまだわかっておりません。

奥美濃地方の山々が一望できる郡上八幡城からの眺め

奥美濃地方の山々が一望できる郡上八幡城からの眺め
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郡上八幡城は天守最上階からの眺めがすばらしく、郡上八幡が四方を山々に囲まれているのがよくわかります。郡上八幡の街並みはもちろん、遠くには東海北陸自動車道が走っているのまではっきりと見えます。

最近の郡上八幡城は「天空の城」としての人気も高まっています。有名な竹田城とは異なりしっかりと天守がありますので、霧に浮かびあがる姿は竹田城以上との声も。しかし竹田城のような雲海は地形的にできにくく、冬の早朝にごくまれに出る霧のみが「天空の城」になる条件。見られる確率はかなり低いのですが、霧に浮かび上がる白亜の天守は目を奪われるほどの美しさです。

おわりに

郡上八幡は夏場の郡上踊りの際には大変混雑し、駐車場の確保も難しくなります。城下町めぐりや郡上八幡城への訪問は夏場を避け、新緑や紅葉の頃に行くのがおすすめ。JR高山本線の美濃太田駅から出発する「長良川鉄道」でのんびりと訪れるのも楽しいですよ。郡上八幡城へは自動車でも行けますが、かなりの急こう配で切り返しが難しいポイントもあるため、城下周辺の駐車場に止め徒歩にてアクセスするほうがいいでしょう。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/03/05 訪問

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